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『72時間』とアシカの番

NHK+で『ドキュメント72時間』の年間ベストテンと、続いて「全国うどん自販機の旅・群馬編」を見た。

あのうどんの自販機は、郷愁をそそるというか何かしみじみ〜とする。
最初の秋田編なんて、しみじみしすぎて目頭が熱くなるほどだった。

立食い蕎麦とも違うし、コンビニでカップラーメンとも違う。

そんなこと言いながら、実際あのうどんは食べたことがないんだけれど。

自販機の並ぶ深夜のドライブイン。
ちょっと恐い気もする。

こういう話題になると、夫は決まって「アシカの番」の話をする。

高校の寮にいたころ、よくお世話になったらしい。
お世話になったというか、消灯後、先輩に夜食を買いに行かされるドライブイン「アシカの番」には、ハンバーガーやトーストの自販機があったという。

パシリをさせられるのは、ちょっとやんちゃな下級生で、進級すればその子達がパシリをさせる方になるらしい。

決して褒められたことではないし、見つかれば何らかの処分はある。
でも、そんなエピソードを話す夫はどこか楽しそう。

数年前に「アシカの番」の近くを通ったのだけれど、大きなスーパーや飲食店などができて周りの景色は随分変わったらしかった。

結局、リアル「アシカの番」に行くことは叶わなかった。

ところで「アシカの番」って何のことなん?
変なネーミングだと思って調べてみて、そういう慣用句があることを知った。

海驢の番。

アシカは用心深い動物で、夜は必ず交代で見張りをするらしい。
そんなことから、不寝番をおくことの例えとしてそう言われると知った。

交代で不寝番…、いやパシリなんだけど。

自販機のうどん、ちょっと食べてみたい気もする。

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