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ドラマ『ひとりぼっち』

日曜の夜、なにげなく押したチャンネルは、ドラマをやっていた。

相葉雅紀さんが、主役のようだ。
リモコンを持ったまま見ていると、どうやら心に何か抱えているらしく表情がさえない。
チャンネルはそのままで、見てみることにした。

あらすじを書こうかと思ったけれど、番組サイトの方が間違いないのでこちらをどうぞ。


感動のドラマ!とまではいかなかったけれど、とても心に残ったシーンがあった。

それは、坂本冬美さんが営む、おにぎりやさん「たちばな」のシーンだ。

橋田壽賀子さんの『渡る世間は鬼ばかり』に出てくる、幸楽やおかくらを連想するような店内は、小ざっぱりとしていつも客が絶えない。

おにぎり二つとお味噌汁のセットが500円(だったかな、安すぎない?)

そのおにぎりのメニューが豊富なことといったら…。
今まで食べたことのない、それ絶対おいしいヤツだ!という具があった。
(そう言いながら、もう思い出せないんだけど)

あんなお店があったら、ぜったい行くと思う。
(実際、おにぎりの監修をしたお店があるらしい)

そして、なにより!
坂本冬美さんがおにぎりを作る手元が、とても美しかったのだ。
もうこのドラマのツボは、そのシーンに尽きると言ってもいいくらい。

料理はお手のものの坂本さんだから、当たり前か。

三角の穴が開いた、おにぎりの型にご飯を入れる。

具をつまんでのせ、上からまたご飯をよそう。

型のままポンと裏返したら、型を持ち上げる。

仕上げに自分の手で、軽くにぎる。

そして四つ切の海苔で巻いて、上のところをキュッとつまんで出来上がり。

あぁ、このシーンだけ、もう一度見たい。


家で作るおにぎりは、1個ずつ、アッツァーッ!と言いながら具をねじ込んで、チャチャッと握ったら海苔を巻く。
強く握ってしまう私とは違う、ホロホロと柔らかなおにぎり、美味しいだろうなぁ。

おにぎりって、おかずがなくてもそれだけで美味しい。
作った人の愛が入っているから。
コンビニのおにぎりも、それなりの愛が入っているから、それなりに美味しい。

おにぎりはソウルフードだ。

あらすじはほとんど端折ったけれど、おにぎりやさんのおかげで相葉君がまた元気を取り戻すハッピーエンドだった。

『ひとりぼっち』のサブタイトルは、——人と人をつなぐ愛の物語——

プロデューサーは御年97歳の石井ふく子さん。
一昨年他界された橋田壽賀子さんに捧げるドラマだった。

渡鬼が終わり、ああいったドラマはもう出てこないかもしれないなと思った。

子どものころ見た『肝っ玉かあさん』や『ありがとう』が懐かしくなった。


『渡る世間は鬼ばかり』はずっと見ていたわけではないけれど、今回のドラマの中で、角野卓三さんとえなりかずきさんが言い合いになるシーンがあって、あれは渡鬼だわ~と可笑しかった。


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