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待っている女

ヘヘイヘイ、ヘヘイヘイ🎶

五木ひろしさんの歌とは全く関係ないけれど、私も待ってる女だ。

結婚してこの方、何時に帰ると連絡してきたことのない夫を、毎日待っている。
「早く帰ってこないかな~」と待っているのではなく、たまに「電車が止まったから地下鉄の駅まで来て」などと連絡があったり、すごい雨が降ってきたり、なんやかんやあるから待っていないけど待っているのだ。

昨日の朝、夫は打合せ先に直行するため、いつもより遅い時間にクルマで出かけて行った。
休みの私は、のんびりした時間を過ごしていた。

午後はまた電車で遠くに行くと言っていたから、お昼は車を置きに来てウチで食べるんだろうな。
どうせ時間ないだろうから、おにぎりでも作っておこう。

しかし遅いな〜、帰ってこないつもりなのか。
そう思い始めたころドタバタッと帰ってきて、玄関から茶の間を覗き込んで

「あかん、メシ食っとれん」

「自転車のカギ取って」

「カギのとこに掛けてあるの」

「ない?」

その間、私は言葉を発することなく対応する。

本当に自転車のカギがないとわかると、鞄や背広のポケットを探し始める。

「あかん!駅送って!クルマで」

「うぁぁ、間に合わんか!?」

アンタ、もし私がたった今出かけた後だったらどうした?と思いながら、自分も鞄を手に取る。

鞄をごそごそやりながら、後ろの席から

「12:50の急行に乗りたいから頼む!」

この時間帯は私もよく乗るけど、そんな急行ないと思うけどな。

「いや52分か、まだ5分あるから行ける」

結局私の記憶どおり48分発の電車に駆け込んだらしかった。

私は使い放題プランか!?

「御手洗さん、◯システムのことで△先生がわからないって言うから、メールで教えてあげてくれる?」

は?私もわからないんだけど…。
あちこちで人に聞きまくり、△先生にメールする。

朝、今日はあれをやってこれをして…という予定は簡単に変更になる。
家でも職場でも。

いいんですよ、そういう仕事だし、夫にとって妻なんだから。
協力は惜しまない。

ただ、今すぐ!っていうお願いや、ちんぷんかんぷんなお願いをされるとき、私のお腹はジンジンいっている。
マスクのせいだけでなく、顔から汗がダラダラ流れる。

いい年になればゆったりした時間が流れるんだと思っていたけどなぁ。
いつまでもセカセカじゃないか。

五木ひろしさんの「待っている女」。
改めて聞くといい詞だ。
山口洋子さんだもんなぁ。

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