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小学校の先生を辞めて、コーチになる

教師になった理由


今までの人生でずっと、本当は何をして生きていきたいのか悩みながら過ごしてきました。

大学の教育学部卒業後、もっと広い世界を見て、誰かの役に立てる人になりたいと思い、青年海外協力隊に参加しました。
2年半、中米グアテマラで小学校の算数指導力向上プロジェクトに携わり、現地の先生方に算数の指導法を伝えるため、学校訪問や研修会を行いました。
現地の人々と交流していくうちに、言葉がうまく通じなくても、心を通わせることはできるし、世界のどこにいても自分の居場所は見つけられると感じました。

子どもの頃学校をそんなに好きではなかった私が、グアテマラで出会った一人の先生がきっかけで、小学校教諭になることを決意しました。
真面目で、謙虚で、愛にあふれた人でした。
こんな先生が学校にいてくれたら、私はもっと学校生活を楽しく過ごせたかもしれない。
私も子どもたちにとってそんな存在になれたらと思い、帰国後採用試験を受けて小学校教諭になりました。

子どもへの想い

小学校教諭として働く日々は、子どもたちのエネルギー、笑顔、素直さ、純粋さ、好奇心、優しさに触れ、喜怒哀楽すべての感情が放出される毎日でした。
子どもたちのことが大好きでした。
しかし、日々の仕事をこなすのに精一杯で、次第に自分が何のために教師として働いているのか、私がしていることは本当に子どもたちのためになっているのか、わからなくなっていきました。

また、多くの子どもたちが自己肯定感が低いことも気になっていました。
「どうせ自分なんて。」
「自分のいいところわかんない。」
まだ人生が始まって8年、9年、10年、、まだまだこれからなのに、
自分で自分を認められない、自分の可能性を信じてあげられない。
私から見れば、素敵なところがたくさんあるのに、とても悲しくなりました。
どうすればもっと自分のことを好きになれるんだろう。
ずっと考えながら子どもたちとの日々を過ごしてきました。

コーチングとの出会い

5年半働いて、私は妊娠し、第一子を出産しました。
我が子を抱いて、私はこのままでいいのだろうか、ちゃんとこの子を幸せにすることはできるだろうか、と悩みました。

そんな時、ふと手に取った本がコーチングの本で、読んだとき、直感的に、
「私が本当にやりたかったことはこれだ」と思いました。
人の可能性を信じ、寄り添い、支援する。
とても心が惹かれました。

教師として子どもたちに勉強を教えたり、指導したりするよりも、
一人の人間として、対等に向き合い、支援したいんだと気づきました。

早速、コーチングを体験してみようと思い、mentoというプロコーチを紹介するコーチングサービスに登録して、人生初のコーチングを受けました。

mento(メント)| パーソナル・コーチングサービス

セッション中、私は目から流れる涙を止めることができませんでした。
コーチングを通して、初めて真正面から自分自身と向き合いました。
初めて、本気で人に自分の話を聴いてもらう体験をして、
自分はどんなことを考えていて、何を大事に思っていて、本当はどうしたいのかということに気づくことができました。

コーチングによって芽生えた自己肯定感

コーチングは月1回のペースで、テーマはその時々で私が悩んでいることについて話しました。
あるとき、子どものことでイライラしてしまう自分がすごく嫌で自己嫌悪に陥っていました。
イライラするのをどうにかしたい、とコーチに話しました。

普段知り合いにこういう話をすると、
「イライラするよね」
「仕方ないよ」
「こうした方がいいんじゃない」
など、同調、励まし、アドバイスを言われることが多いです。

でもコーチングでは一切言われることなく、コーチから
「ともこさんが思う理想の母親なら、その時どうすると思いますか」
という質問をされました。

そのセッションで、私は自分のなりたい理想の母親像を具体的にイメージし、その母親ならどんな気持ちでいて、どういう行動をとるのか考え、
実際に今度同じような状況になったらどうするか、まで決めました。

セッションが終わってから3日間、私は全くイライラせず、
自分で決めた理想の母親の行動をとることができました。

そのとき、「コーチングって魔法?」って本気で思いました。
あの時感じた、自分で自分を肯定する気持ち。
誰かに言われたわけじゃない、自分で考えて、決めて、行動できた喜び。

人から見れば本当に些細なことかもしれないけれど、
私はなりたい自分になれるんだと思えたんです。
人に指示されることに慣れすぎて、いつも誰かが決めた答えや、あるかもわからない正解を求めていた自分。
私の中に答えがあるんだと信じて、私の想いを尊重してくれたコーチがいてくれたから、私も自分を価値のある大切な存在だと思うことができました。

コーチングを通して、私は今まで持ちたくても持てなかった、
自分を心から信じる気持ちを持てるようになりました。
私は考える力も、判断する力も、行動する力もある。

セッションでの気づきと、自分で決めた行動を実践していくと、少しずつ自分の変化を感じ、大嫌いだった自分を大切な自分と認められるようになりました。
そして、私は自分の心の声に素直に生きて、自分で自分を幸せにしようと決心することができました。

コーチとして独立する

1年間クライアントとしてコーチングを受け、
2022年4月、COACHING CAMP by mentoを受講し、約半年間のコーチング講座を修了。
10月、コーチ審査に合格し、mento認定コーチになりました。

人生をかけて、生きがいにしたい仕事を見つけました。
コーチとして生きていく覚悟を決めました。
2023年3月に退職し、4月から専業プロコーチとして独立します。

私はコーチングを通して、これから出会う大切な人たちのの自己信頼感を高めたいと考えています。
自分は自分でいい、と自分を認め、心から自分を信頼できること。
自分には、考える力も、決める力も、行動する力もあると実感し、前へ進む勇気をもつこと。

自分の人生を歩めるのは他の誰でもない、自分。
これから出会う様々な人たちの人生に寄り添えること、
一緒に未来を創造できることが楽しみです。


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