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いい目標を自分自身で決めることはとても難しい

4月になりまして僕らの会社にも新しいメンバーが加わりました。

それまでは、3,4人のメンバーでだいたい誰がいまどんな作業をしていてそれがなんの数字を達成しているのか把握できていたのですが、人数が増えてきてみんな何やってるのかなーってわからなくなってくることもあります。

今日、社内ミーティングでこんなことがありました。ある施策を検討している時、僕が「この施策の売上目標はどのくらいで考えてる?」と聞いたところ、「在庫とMDのスケジュールを見てあとで決めます」と社員に言われました。僕はすかさず、

「いや、順序逆だろ」

って言ったのですが、わりと他の人も含めてきょとんとした顔をしていました。

うちの会社はみんな僕より年下だし社会人経験が1,2年の人ばかりで、この言葉の意味がわからないのかな、と思っていたのですが、よくよく考えれば僕自身も1年前までは全く同じ状況だったなと思い出しました。


どうしても、自分一人で目標を考えようとすると、目の前の現実的なラインから目標を決めようとしがちです。

「先月のこの施策の売上が〜万円だったから、今回の施策はそれよりちょっと増えて〜万円が目標かな」とか

「今週のユーザーの伸び方が〜人だから、まぁ施策売ってうまく言っても倍くらいかなぁ、だから目標は〜万人かな」とか。


さっきの社員の例でも、おそらくMDのスケジュールからSKU数を出して、施策に当てられるSKUと購入単価から売上目標を出そうとしたんだな、と思います。それってよくよく考えると「目標」じゃなくて「予測」だと思うんですよね。

確かに予測としての数値目標は必要な時もあると思うのですが、そもそも目標ってさらに一個上位概念の定性的な目標があることが多くて、その状態を作るために目標を置くことに意味があって、現状よりちょっとよくなるくらいの目標ってあんまり意味がないなぁと。


僕の高校生の時は、モテたい <- (バンドやってるとモテるという先行事例があって) <- バンドで有名になりたい <- ライブに100人集める【目標】

みたいな論理フローがあって、ここで「僕のLINEの友達は〜人いて、そのうちの3割がLIVEきてくれるから〜人をLIVEに集めるのが目標!」って考える人はすげーダサいと思うんですよ。

どっからともなく同業者のバンドに「俺らこの前100人集めたからー」と言われ、負けてられないから目標を100人に設定する考え方のほうが価値があって、そういう目標の決め方をしたからこそmixiでメッセージ送りまくるみたいなアクションができて、蓋を開けてみたら200人もきた!みたいなミラクルもあるわけで。


話を戻すといい目標って、決して自分の身の丈から出てきたものではないと思うんです。一番最初の話だと、本来は会社の共有されている売上目標を達成するために、もしくはその他のKPIを達成するために、今回の施策ではどのくらいの数値を出せばよいのかを考え、そこで目標を決める。その目標が決まった後に「MDスケジュールを目標に合わせにいく努力をする」ことが非常に大事です。

こう考えると、目標後出しじゃんけんほどダサいことはないはずなのに、僕たちはどうしても目の前の状況から目標を決めてしまう。友達〜人いるからLIVEに〜人呼ぼうって考えてしまう。


いっそのこと、街中のよくしらないおっさんに「ライブハウスを100人うめてみろ。そしたら一人前だ」ってなんの脈絡もなく目標が降ってくることのほうが自分の力になれるのかもしれないな、と。

そのおっさんを自分で作り出せる力こそが「視座」なのかもしれないですね。


興味持っていただけたらぜひお話ししましょう!


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