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第61回宣伝会議賞(実践編)【脱水症状篇】

   お久しぶりです。
   なんやかんや色々あって、第3回から間が開いてしまいましたね。3月は“公募の冬”だという認識だったのですが、なんか結構色々忙しかったんですかね😅
 なんかねー。贈賞式も終わって、別の大きな「グランプリ」もあったりして、皆さんの熱もすっかりそっちに行く中、今さら僕のダメだったコピーに需要があるのか? という気もしないでもないですが・・。まぁ、こういう発想もあるんだなぁ、くらいのご参考にしていただいたら幸いであります(そりゃそうや)

    実はご存じの方はご存じなのですが、過去3回、ひっそりとこの「一次通過をしなかったダメコピー晒し祭り」が開催されていまして、今回で4回目なのですが、過去3回はTwitterにて告知をしてこなかったのですね。そしたらもう・・。宣伝というものをしないと、こんなにも気づかれないものなのか、と思い知り、宣伝の偉大さを知った次第です😂
    ですが、今回は諸事情があり、宣伝いたす次第です。終盤あたりで、おそらく明らかになるとは思うのですが・・。
 
 
   てなわけで第四回は【脱水症状】。
 課題は、
 「脱水症状を身近に感じてもらうアイデア」
   というもので、
   それに、僕がどういう心構えで取り組んだ、とかの経緯はこちらのブログを読んでいただくとして・・。

https://note.com/pocottey/n/nf3751a7086c3
 
 はじめに言っておきますと、「脱水症状」については僕ァ、一次通過はゼロでした😂
 なので、ここにご紹介するのは、えー? これ、通らないの? マジで? という、未練がましいものであります。
 けどそもそも脱水症状、僕的にはなかなか難しい課題でして、数も75本と振るいませんでした。
 「脱水症状を身近に感じてもらう」ということに対して、切り口をそんなに見つけらなかった感は大いにあります。
 
 

 いきなりの動画広告ですね~😂
  「水分が奪われる」ことから奪われると言ったら「あなたの心」でしょー。ということでカリオストロでありますね。
 実は「カリオストロの城」、ちゃんと見たことないんですが😅

  


   え?  また動画広告? 実はこれ9番目の作品でして、その間にコピー5本と動画広告を2本書いているのですが、どれもお見せできるレベルではなく。ようやく見せれるな、というのがこの作品です。
 まぁ、読んでもらえばわかるので説明は不要ですが、別に悪くないな、と思ってるんですが、なにがダメだったんでしょうね? 長い? 動画広告って、かつての紙のSKATならすんげー長いのでも通っていましたが、オンライン版になって長いのは排除されるような印象があります。これからはそこらへんも意識して書いていく必要があるのでしょうか?
 木こりや女神は身近な存在ではないので、脱水症状を身近に訴えるというオリエンから離れているのかもかも知れません🤣

 

 やっとコピーが出てきました(笑)。 やっぱりこう、水飲め、とか、汗大量に搔いたら危険、とか、大量に掻かなくても危険、とか書いていく中で、どーもありきたりだなー、どうしたら新しい切り口を発見できるのかなー? と思い、たどり着いた新境地がカッパなわけですよ。 カッパは頭のお皿が干上がったら死ぬんだもん。常に水分補給を心配するじゃないですか? それの何がダメなんでしょうか? やっぱりカッパは身近な存在じゃないので・・(以下略)。

  脱水症状ってね、ようは簡単に言えば体の水分が気化して蒸発していくことなわけじゃないですか。それをどう表現するか、の戦いでもあったわけですよ、これは。はい! その表現方法を模索したうちのひとつ、ですね。  


  上記の考え方のうちのひとつのものですね。 結局、「身近に感じる」ってなんだ? と考えていくと、イメージしやすい、ビジュアル化しやすいってことじゃないですか? なので、視覚化しやすいコピーを何本か書いてみたつもりです。

  

  これはいわゆる「情報コピー」ってやつですね。
 こうね、脱水症状について調べていきますと、人間は1日に1kgあたり35mlの水分補給が必要、とか出てくるわけですよ。とすると、体重60㎏で2.1Lの水分補給が必要になるわけですが、それをそのまま書いても面白くない。なので、体重60㎏で2Lなら、体重120㎏なら4L。240㎏なら8Lってことになり、でも240㎏の人間なんておるんかいな? と思って調べてみたら、現役時代の曙関がそれくらいあったようなのでそれを書きました。逆に、わかりづらくなったのがダメだったところでしょうか?😂

   ・・って、これ書いてたら曙関が亡くなったっていうニュースが舞い込んで来て、びっくりしました。
   たまたまですが、巡り合わせですね。御冥福をお祈りします😓

 

  これも、いわゆる情報コピーの一種ですね。何mlとか書くよりも具体的に、なにでどれくらい飲んだらいいのかを書いた方が直感的であるゆえに、コップ何杯、という風に書きました。
 はっきり言って「普通」😂
 行政の脱水症状啓発コピーならこれで正解なのかもしれませんが、これは宣伝会議賞。もちろんこんな普通のものが通るはずありませんね。なので一次通過落ちでございます。

 

  これ! これですね! もうあちこちで何回か書いておりますが、これが今回の宣伝会議賞の中で一番くやしいコピーですよね。なんてたってファイナリスト作品に『人間は静かに蒸発している。』というのがあって、おなじ! ほぼおなじ! となったんですもん😭
 でまぁ、これもあちこちで書いとるんですが、僕のこのコピーは人間が行方不明になる方の「蒸発」とも引っ掛けてるんですね。その不純な心が、ファイナリストから漏れたのかな? と評価している(とはいえ、一次くらいは通ってもよくないか???)。
  正直言うと、上記のような「掛け言葉」的意味合いはあっても、言っていることはいたって普通で面白みのないものであるため、今回の落選コピーご紹介シリーズからも落選させていたのだが、類似コピーがファイナリストになったことに伴い、急遽ご紹介コピーに復活することとなった。
 このことからわかるのは、宣伝会議賞、意外に「普通のこと」を書くと上位に残りやすい、という傾向がある、と推測できる。だが、その「普通のこと」は一次審査で落とされる可能性が高いので、まことにジレンマである。😓


 このあたりで40本目くらいですね。ビジュアルコピーとか、情報コピーとか、もうバカバカしくて紹介しないけど、ことわざをもじった系のコピーとか色々書いてきて、やっぱり「身近に感じる」というオリエンに立ち戻ろう、と思いまして。
 身近に感じるっていうと、実体験に基づいたことを書くべきなんでしょうが、実体験の中で脱水症状になりそうだったことだろうってなんだろう? と考えていくと、もちろんフツーに夏場を生きてれば毎日が脱水症状が身近なわけですが、そうじゃなく、僕が体験した特殊な脱水症状の例ってなんだろう? と考えていくと、何年か前に自治体の野球大会に参加したんですね。で、まぁ試合は負けたんですが、負けたチームから次戦の審判を出さなきゃいけない。そこで野球に詳しい年配の方に審判やってもらったんですが、試合が始まってすぐに気がついたのは、審判ってずっと出ずっぱりなの。選手は守備が終わったら戻ってきて水分補給できるけど、審判って水分補給できないんです。すぐにポケットに入れられるくらいのペットボトル買ってきて渡しましたが😅
  ・・という、実体験に基づいたコピーですね(まんまやね)。 

 

     なんでしょうねぇ。たぶんこう、イメージとしては、脱水症状は夏に多発することから、流行の病みたいに捉えて、それに「クラスター」って用語を使いたかったんでしょうね。
    今思えば「感染しないのに、夏場に大流行する病気です。」とかの方がよかったのかもしれません😂

   

    いわゆるまぁ情報コピーなわけですが、数字より色の方が感覚的に分かりやすいかな? と思って書いたコピーですね。一応、大塚製薬のオロナミンCも入れてしまい、ふふふ企業様の心をくすぐってしまった、と思ったのですが、そんな魂胆、箸にも棒にもかからず、でした😭

 

     面白くないスか?🤣
    閃いた時は、すげぇことを思いついてしまったよ、俺は! ってなりました。こんな面白くてメッセージ性のあるコピー書いていいのか? と。・・なんだったんでしょう? 審査員の先生が、サリバン先生知らなかったんですかね?
  「サリバン先生も、はじめに『Water』の重要性をヘレン・ケラーに教えた」とかの方がよかった? 長くない? そういう問題でもない?

 

     標語っぽいコピー。悪くない気がするんですが。ダメなんスね😭

   

 実はこれが僕、今回の「脱水症状」の中で一番重要なコピーだと思っていて、このことにたどり着いたときに、本当に膝から崩れ落ちるくらい、愕然としました。それまで、運動していて脱水症状になるとか、お風呂とか、トイレとか、色々考えていたのですが、毎年車の中で亡くなる子どもたちがニュースになっているではないか! あれは、間違いなく暑さで亡くなっているのです。脱水症状で亡くなっているのです。いつもそのニュースを見て、毎夏、心を痛めているではないか。
 なぜそんな大事なことに、この公募が始まってから一か月以上も経つまで気づけなかったのか? 本当に、己を恥じたくらいです。
 コピーというものが啓発であり、人の心にすこしでも楔を打ち込むものであるのなら。僕の言葉で誰かが、ハッとなって、それですくわれる命があるのなら。この脱水症状という課題を通じて、この事実を突きつけ、「あっ、そうだね、気をつけなきゃ」と思ってくれる人がいるなら、それって本当、コピーとしての本懐ですから。これを思いついて、書いた意味がある、というものです。
    なのでぜひ、一次通過でもいいからして、世に出して欲しかったのですが・・。       宣伝会議賞にはがっかりですね😓
    でもまぁ、万が一世に出ない場合は、自分から出してやろう、と決めていたので。はい、それが、これですね😂


     上記のコピーの別バージョンです。コピーというのはときに、鋭利な刃物のように人の心をえぐらないといけない、と思うのですね。グサッと、突き刺さらないと人の心には響かない。
    そういう意味で、ちょっと辛辣な内容にあえてしてみたのがこのコピーです。
    正直言うと、僕は自分でこのコピーを見ると、胸が締め付けられるような気持ちになります。だから、すくなくとも僕の心には響いているコピーですね😂
    ただ、応募が終わってから「あっ!」と気づいたことがあるんですが、このコピー、上のコピーと連続して書いているから、なんとなく「車の中で、喉が渇いて亡くなる」ということが伝わるわけなのですが、これだけ単独で見せられたら、全然、なんのこっちゃわからないんですよね。どっかに、「車の中で」というワードを入れる必要があったわけです。
    ですから・・もしこのコピーが選ばれない理由がそれだとしたら、僕は自分でこのコピーが世に出るチャンスを潰してしまった、ということになります。そういう意味では、これは、僕のせいですね・・。今回、一番の反省点です・・😓

 

     上記の作品のまた別バージョンですね。車の中や子供だけではなく、全般に使えるものにしてみました(つまり、ただ脱水症状の怖さを訴えただけである)。

 



     車の子ども4部作の最後の一作ですね。一番、シンプルに伝えてみました。「脱水症状」や「喉が渇く」というワードを排除しましたが、なぜ車の中でいのちを落とすの? と考えると、その理由にたどり着けると思います。ちょっと、考えてもらうことによって、「あっ、そうか!」となることを狙ったコピーですね。 
    はっきりというと、この「車の中で」というものはオリエンから外れているのは重々承知しているんですよね(いや、逆にオリエンには沿ってるんじゃないかな? 脱水症状が身近にあることを訴えてるんだから)。だってこれは、夏場に子どもを車の中に置き去りにするから起きる問題なのであって、これを防ぐには車の中に子どもを置き去りにしない、ことしかないんですよね。だから大塚製薬工業さんがなんとかできる問題ではない。OS-1を車の中に100本くらい置いとけ、とかいう問題ではないのですから😅
    それはわかってる。わかってるのですが、だからこそ、そういうことを無視して、「これは世に伝えなきゃ」ってものが選ばれるのが宣伝会議賞という器である、と僕は思っていたので、本当にこれらが一次も通らなかった、ということに少々がっかりしています。これがファイナルになるとは思ってませんがね(実は思ってだけど)、せめて一次くらいは通ってもよくないか? と思います。2570本の、他全部が通らなくてもいいから(そんなことはないが)、この作品のどれかは通って欲しかったな、と。

 

     僕の中で一番芯を食ったな、と思うことを書いてしまったので、そこでこの課題については燃え尽きてしまい、逆にふざけたやつも書いてみよう、と思い書いたのがこれです。もう、見てのとおりです。ふざけてます。こういうふざけたやつも通らないのが今回の宣伝会議賞。たぶんね、理由は「長いから」。事務局が、手打ちしてるんですよ、きっと。だから長いのは面倒くさいんです🤣


     特に何も言いたいことはないんですが・・最後の方に書いたやつですね。こういうのも書いた、というだけの作品です😂


      はい、そういうわけで「脱水症状」の振り返りでした。この課題はファイナリストが4作品も出た課題ですからねぇ、金の鉱脈があったわけで、掘り返せば水かいいコピーか出たわけなんですが、なんとも残念でした・・😓
    でもなぁ、「人は知らないうちに蒸発する」ように、惜しい! ってものはあったわけですから、特段、悪くもなかったような気もします。なにが悪かったのでしょうか? 運かなぁ? とかいうと、身も蓋もないんですが、なんかなぁ、反省点がわからないから修正の仕様もないんですよね😂  

 ではまた、機会があれば。

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