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国会図書館でeggを読んだ話

中2くらいから高1にかけて
猛烈にギャルに憧れていた。

自分の顔が地味で容姿に自信が持てなかったからかもしれない。
何が起こってもウチら最強!のマインドと、
二重テープとつけまとカラコンでコンプレックスを一瞬で消せる最強のメイク…

真面目で堅実な自分とは違う女の子たちへの憧れもあったかもしれない。
ギャル雑誌を買ってはそのメイクを真似たり、
流行りのキャラクター(その当時はw.c.のくまたんが流行っていた)のステッカーやグッズを109で買った。
カバンにジャラジャラキーホルダーをつけたり、スカートを短くしたり、とにかくギャルに憧れた。

一方、親の目が気になり家を出てから駅のトイレでメイクをしたり、家に帰る前にメイクを落としていた。
ギャルの友達と遊んでいても、心の中では(も、もうちょっと静かにしたほうが良いんじゃないかな‥)などと思い全力で楽しめなかった。

そんなことを考えながらも雑誌の発売を心待ちにしたり、プリが盛れたり、化粧が上手く行った時は嬉しかったり、楽しかった。

大人になって堅実なわたしはさらに堅実になり、
社会人になってストレスに晒されることが日常となったある日、ふと昔のことを思い出して
julietのナツラブを聴いた。
心の中に憧れていたギャルが戻ってきたような気持ちになった。
少しだけ元気になった。

ふと昔読んでいた雑誌が読みたくなり、国会図書館に向かった。

はじめての国会図書館。
前情報ゼロで向かってみた。
ずらっとある本に囲まれて背表紙を見ながら選んでいくんだろうな〜、と心躍らせていたが、
いくら探しても本が見つからない。
恥ずかしくて聞くことができず、調べたところ、
読みたい本や雑誌を備えつけのPCで注文して、
30分程度待って受け取るそうだ。
結構長いな…

「popteen」と‥
popteenはここ(永田町)にはないのか。
どうやら上野にあるらしい。
また今度‥

では、「egg」‥あった!
ちょうど読んでた頃は2011年‥あった。

検索をかけ国会図書館のルールを検索し、
少し仕事のメールを返しながら本が来るのを待つ。

数十分待ってると、、来た!
2011年の夏から秋のeggが
分厚い無地の板に挟まれている。
めくってみるとあの時のeggが‥!!
毒々しい色と賑やかなフォント、
あの時憧れたギャルがそこにいた。

懐かしいだけかと思いきや、内容が面白すぎる。
2011年9月号、ろみかなパラダイス(という対談形式の記事)のインタビュー。
大人に対する反抗心がむき出しである。
「渋谷はウチらの街、反抗しないこどもが増えたから大人が調子に乗ってる。」
「商店街の奴らが若者にゴミだのなんだの暴言を吐いて、ウチらが反抗したら警察呼ぶ。
そんなダサい大人になりたくない。」と。

ファシリテーター役のegg編集部のセリフも興味深い。
「最近は編集部に、こびるモデルが増えた。挨拶したり、お土産買ってきたり。そんなんじゃなくて自分のギャルセンスを磨くことで戦って欲しい。」と。
え、礼儀正しいのって良いことやん?!
すごくなんかいいな。HIPHOPみがある。
わたしはHIPHOPみがあることが好きなのだ。

最高に良い気分になった。
あまりに現代ではコンプラNGな内容ばかりの紙面だったが(当時は何も感じずに読んでいた)、モデルはみなeggを愛し、ギャルに誇りを持っていてすごく良かった。

あーすごいよかったな。帰ろ。

https://open.spotify.com/episode/3Lok9vgaWORSDQuZ7xGU8y?si=ekpxJ116R_OsiaipQiTtww

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