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「あなたが優秀なことは知っています」

今期のNHKの朝ドラ『虎に翼』を見ています。
朝ドラって、見たいと思いながら見逃してしまって結局見ないことが長年続いていましたが、今回は私の推しグループのメンバーが出るというので1話から見始めました(笑)


でも、内容が興味深く、これは推し関係なく見ていけるなと思いました。

時代は昭和初期から戦後で、日本初の女性弁護士の方がモデルになっているそうです。
結婚が女の幸せと考えられていた時代に、大学に行って法律を学んで社会進出をしようとするのは、さぞかし大変だっただろうと思います。


昭和初期の大日本帝国憲法の時代で、今とは男女観、結婚観、夫婦のあり方、家のことなど考え方が全然違います。

主人公の寅子(ともこ)も、女学校在学中にお見合いをして婚約を決めるよう言われます。
友達の花江は女学校在学中に結婚をすることが夢だったと言います。

女性は外では男性を立てて「スンとしている」もの。

女性が大学に行くと、婚約を解消されたり、批判や誹謗中傷をされたりします。

当時の女性の中には、生きづらいと感じていた人もいただろうなと思います。


でもそういうものだと思って生きている人が大半だったのかなとも思います。

その中で、自分の違和感を大事にして、気持ちに正直に生きていこうと行動するトラちゃんや大学に通う女性たちがすごいと思います。

私がこの時代にいたら、結婚だけが幸せとは限らない、もっと学んでみたいとトラちゃんと同じ考えをすると思いますが、親や世間一般の当たり前を振り切って進んでいけるかはわかりません。


私は、大学に行くためにお母さんを説得する回がとても印象的でした。

寅子が、自分は女学校では優秀だから大丈夫だと言った時に、お母さんが言うのです。

「あなたが優秀なことは知っています!」


母親だから、我が子のことはわかっている。
本当は、子どもの望む道に進ませてあげたい。

だけど、大学に行って上手くいかなかったら?
婚期を逃して結婚できなかったら?
幸せになれなかったら?

結婚をすることが女の幸せである社会で、娘の幸せを願う母親の気持ちが痛くて、その一言で涙が出ました。


最終的には、第三者に、寅子が大学で上手くいくわけがないと言われたことで、娘を馬鹿にするなと怒り、大学進学を許して、お見合いのために買う着物をやめて六法全書を買ってくれます。
そこでも母親の気持ちに感動しました(泣)

『虎に翼』を見ながら、女性って何だろうと考えさせられています。
昔の女性が苦労して切り開いてくれたから、今仕事をしている私がいるんだなぁと思います。



オープニングが、米津玄師さんの主題歌に合わせてイラストで描かれた主人公寅子や女性が動いて踊るのですが、イラストなのが、柔らかい感じもあり、でも凛々しくかっこいい感じもあり、なんだか素敵だなと感じました。
その感覚の説明が難しいのですが…
好きです。

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