【デッキ紹介68選(解説付き)】エクストラバトルの日に参加しよう【全文無料43,250文字】
はじめに
おはようございます。皆さん、Gレギュレーション環境は楽しめたでしょうか。今回はエクストラレギュレーション(以下、エクストラ)のデッキを紹介していこうと思います。2024年1月1日からエクストラバトルの日(以下、エクバ)が始まり、現時点における環境が見えてきました。そこで、最近エクストラに触れていなかった人やスタンダードレギュレーション(以下、スタン)のプレイヤーが参入するハードルを下げるために、エクストラのデッキ紹介をしようと思って、筆を執ることにしました。執筆の目的は言ってしまえば布教ですが、プレイヤー人口が増えることで公式からのサポートが手厚くなり、過去カードの再録やルールの整備が期待できるので、既存のプレイヤーとしても一石二鳥と言えます。このことは、今の殿堂レギュレーションの状況に鑑みれば、伝わる人には伝わるかと思います……。エクストラもプレイヤー人口が増えることで、ひょっとしたらまたシティリーグが開催されることもあるかもしれません。
今回デッキ紹介をしようと思った理由には、分からん殺しされることを防ぐという部分がかなり大きくあります。エクストラには初見での対応が難しいようなギミックが多くあり、くだらん(笑)とならないためにしっかり知識を蓄えておきましょう。そして、もう一つの理由には、プレイヤーレベルの向上があります。私もトッププレイヤーという訳ではなく、プレイエラーをやらかす身ではありますが、エクバに参加していると険しい顔つきになってしまうことがあります。”知は力なり”という格言に表されているように、拙稿を読むことで、力をつけていただければ幸いです。
本記事は年明け頃から構想を練って書いていたのですが、如何せん分量が多くなり過ぎて他の多くの人に先を越されてしまいました……。エクストラにやる気がある人が多いこと自体は素直に喜ばしいです。いくつか似たような記事がある中でも本記事に目を通していただけたら、執筆した甲斐があったと思えます。以下、参考リンクです。
最後に、本記事では色んなところから勝手に引用しているので、もし掲載NGであったり、訂正があったりした場合には、気軽にお知らせください。
スタンとエクストラの相違点
カードプール
エクストラは2018年から始まったレギュレーションで、2019年CL新潟(2018年12月開催)からはCLも開催されています。エクストラではスタンよりも多くのカードを使用することができて、スタンではエキスパンションマークE〜G(ソード&シールドの途中から最新まで)が使用範囲であるのに対し、エクストラではBWシリーズから最新のカードまで使用範囲となっています。ただし、エクストラにはいわゆる禁止カードや、博士の研究・アララギ博士・プラターヌ博士とボスの指令・フラダリの使用には制限があります。詳細は公式サイトで確認しましょう。また、スタンと同じくポケモンカードClassicのエネルギー以外のカードと、プロモカードパック 25th ANNIVERSARY editionのカードを使うこともできません。
CHANGさんの作成した画像によると、数としては下のようになっていて、エクストラではスタンのおよそ2.5倍のカードが使用できるということになります。
特別なカード
エクストラには過去シリーズに登場した特別なカードがあります。デッキを組む上で必要な知識となるので、覚えておきましょう。プリズムスターは異なるカードであれば複数枚採用することができることや、古代能力はテラスタルと同じく特性ではないことには注意が必要です。
ここには記載されていませんが、ポケモンexとポケモンEXは別のポケモンとしてそれぞれ4枚までデッキに入れることができ、GXワザとVSTARパワーはそれぞれ対戦中に1回使うことができます。また、スタンと同様にかがやくポケモンはデッキに1枚しか入れることができず、V進化・M進化・BREAK進化は1進化・2進化とは異なります。
ナンジャモとN等の似ているカード
エクストラはカードプールが広いことから、似たような効果やテキストを持つカードがいくつかあり、"似ている"の中身は3種類に分けることができます。
一つ目は、片方がもう片方の上位互換となっている場合です。例えば、ツールスクラッパーとフィールドブロアー、げんきのハチマキとちからのハチマキ、ふうせんとかるいし、ダブルターボエネルギーとダブル無色エネルギーであれば、前者で代用することはあっても、後者を採用するのが望ましいでしょう。ミュウデッキのように逃げるエネルギーが2以下のポケモンで組まれたデッキであっても、かるいしではなくふうせんを採用していると、逃げるエネルギーが3以上のポケモンがいないという情報を相手に与えてしまいます。あと現環境で見ることはないですが、あくのはきのアブソルやガラル鉱山からミロカロスVやリーフィアVMAXが出てくることもあり得なくはないので、やはりかるいしがベターです。
二つ目は、性能が変わらない場合です。これは、ターゲットホイッスルとやまびこホーン、AZとフトゥー博士のシナリオ、ハプウと探検家の先導が挙げられます。厳密には異なる部分がありますが、影響が出ることがないのであれば、好きな方を選ぶのがいいと思います。
三つ目は、どちらにも利点がある場合となります。これの代表的な例には、ボスの指令とグズマ、ナンジャモとNがあります。前者については、エクストラにはかるいしがあり、バトル場のポケモンを拘束する戦術があるので、ほぼグズマが優先されます。ある程度は入れ替えのリスクをプレイでカバーできるのも大きいでしょう。問題となるのは、ナンジャモとNのどちらを採用するべきかということになります。ナンジャモの利点としては、相手のトレーナーズポスト等で公開されたカードやダイゴの決断等で手札に加えられたカードを確実に流すことや、自分のヤレユータンのさるぢえ・マグカルゴのじならし・ミュウツーのマインドリポート等で仕込んだ山札の一番上にあるカードを手札に加えることがあります。(あと現実的な観点からナンジャモの方がカット時間が短く済むというのもあります)逆に、ナンジャモの欠点としては、相手があえて要らないカードを手札に溜めて山札に解決カードを残すという戦略を採ることや、ヤレユータンのさるぢえ等で対策することが考えられます。ナンジャモとNで大きな違いがある訳ではなく、代用としては申し分ないですが、環境にさるぢえを採用するアマージョデッキがいるので、多くのデッキではNを優先するべきだと思います。また、マリィを採用しているデッキであれば、前者の利点は享受できるので、一層ナンジャモを採用する理由は乏しいと言えるでしょう。特に、相手の手札を流したいデッキの筆頭にLOデッキがあり、LOデッキはサイドが6枚から減らないので、そこを意識するのであればマリィを入れるべきです。自分の握っているデッキがサイドを先行し、攻撃するための必要カードが多いデッキの場合も、N耐性が低く自滅するのでマリィが合っていると思います。デッキにもよりますが、N + マリィが鉄板です。Nは博士の研究がサイド落ちしていたときの初動としても気軽に使えるので、ほとんどのデッキで採用したい1枚となっています。
デッキの作り
エクストラでは、その広大なカードプールを活かして、単に強いカードが採用されているというだけに留まらず、デッキの雛形がそもそもスタンとは異なります。エクストラの中でも特筆するべきグッズにトレーナーズポスト・バトルコンプレッサー・バトルサーチャーがあり、これらがエクストラをスタンとは異なる次元に押し上げている三種の神器だと言えるでしょう。
まず、トレーナーズポストは山札の上の4枚の中から、トレーナーズという広い対象で1枚を手札に加えることができます。サン&ムーン時代にプレイしていた方であれば、ジラーチのねがいぼしのグッズ版で伝わると思います。これを使ってサポートや後述するバトルコンプレッサー等にアクセスすることができ、序盤の展開のサポートと終盤の手札干渉への対抗札となっています。
エクストラでは、バトルコンプレッサーでサポートをトラッシュに送り、バトルサーチャーで回収するという基本の動きがあります。スタンと比べるとサポートを持って来やすく、バトルサーチャーで同じサポートを何度も使い回すことができるので、スタンよりもサポートの枚数が少なく、ピン差しになっているのがエクストラのデッキの特徴です。サポートが少ないと、デッキの枠に余裕ができるだけでなく、手札が詰まりにくくなるというメリットもあります。少し踏み込んだ話をすると、バトルコンプレッサー→バトルサーチャーという動きは強力ではありますが、サポートを山札に残してサポートの現物 or カプ・テテフGX or カプ・テテフGXに繋がるボール類からサポートに触る場合の方がバトルサーチャーを経由する場合よりサポートを使える可能性が高い場合があること、終盤の手札干渉対策となるバトルサーチャーを消費してしまうこと、グッズロックされる場合があること、キリンリキにロストおくりされる場合があること等の裏目もあります。こういったことやサイド落ちまで考えて、同じサポートをあえて複数枚採用することもよくあります。バトルサーチャーは試合に必要なターン数=サポートを使う回数から逆算して採用枚数を決めると過不足ない枚数にできると思います。また、バトルコンプレッサーで不要なカードをトラッシュに送ってデッキを圧縮し、ドローやトレーナーズポスト等のヒット率を上げ、手札干渉への耐性を付けるのも大事です。
先攻か後攻か
スタンでは多くのデッキが先攻を取る一方で、エクストラでは先攻を取るデッキと後攻を取るデッキが混在しています。この違いがどこに起因するものかというと、サイドプランにあります。スタンで先攻を取るデッキが多いのは、環境のほとんどのデッキが後攻から技を使ってサイドを獲得することができないからです。実際、スタンでもミライドンデッキやトドロクツキデッキ、一部のロストデッキのように、後攻から技宣言に辿り着くことができる場合は後攻を取っていることからも、このことが分かります。エクストラでは、山札を掘る手段やエネルギーを加速する手段が豊富にあるため、今のところ後攻を取るデッキがメジャーとなっています。しかし、レジドラゴデッキや黒馬デッキのように先攻を積極的に取る環境デッキも存在し、体感だと先攻:後攻の比率は3:7だと思います。環境デッキとの対面を考えるときは、先攻のレジドラゴデッキに勝てるか、後攻のルギアデッキに勝てるかといった形でプランを組み立てましょう。レジドラゴデッキに先攻で勝つプランやルギアデッキに後攻で勝つプランを考えても、じゃんけんに試合の勝敗を依存することになるので、勝率が安定しません。
また、エクストラにはミツルという非常に強いサポートがあり、このカードが現環境のゲームスピードを加速させる要因となっています。最初の自分の番や、出したばかりのポケモンにも使え、とりわけ後攻1ターン目からポケモンを進化させることができる点が優秀です。これがVSTARやVMAXと非常に噛み合っていて、後攻1ターン目から、ルギアVSTARやパルキアVSTARのVSTARパワーを使用したり、必要エネルギーをダブル無色エネルギー1枚で供給できるミュウVMAXが攻撃したりすることを可能にしています。進化ポケモンを採用する多くのデッキでミツルは採用されていて、後攻1ターン目にミツルで動き出すことが前提となっています。そのため、ミツルを使うことができない=攻撃できないと結びついている場合が多いです。現環境ではゲームスピードが早く、後攻を取った上でサイドを先行することに失敗すると、致命的な遅れとなって追いつけない可能性が高いです。後攻を積極的に取り、攻撃するのにミツルが必要なデッキであれば、サイド落ちやアクセスの向上のために、2枚は採用しなければならないと私は思います。2枚採用することで、1枚をバトルコンプレッサーでトラッシュに送り、もう1枚を山札に残して、バトルサーチャーとカプ・テテフGXの両方を当たりカードにする動きができるというのが最も大きな理由です。試合中に何度も使うようなカードではないので、3枚以上採用することはあまりないでしょう。その一方で、基本的に先攻を取るデッキや、後攻で他のサポートを使うプランがあるデッキであれば、ミツルを採用する優先度は一段下がります。
現在のエクバ環境
ここからは、エクバで見かけそうなデッキを独断と偏見で選んで紹介していきます。指摘や改善案があれば私にとっても後学になるので、遠慮なくお申しください。参考までに、Gレギュレーション環境末期におけるエクバ優勝デッキの分布は、TDSチャンネルのごはんさんの集計結果では、下の画像のようになっているらしいです。以下のデッキ紹介では、星の数で私の主観による重要度を示しています。星2〜3のデッキを把握していれば、概ね困らないでしょう。
環境デッキ
ルギアデッキ★★★
龍ルギアデッキ(ドラゴンルギアデッキ)
前回のCLで大暴れし、それ以降のエクバでも勝ち続けているエクストラにおける圧倒的Tier1のデッキです。このデッキの動きは、後攻1ターン目にバトルコンプレッサーでアーケオス + アーケオス + ミツルをトラッシュに送り、バトルサーチャー or カプ・テテフGXでミツルを使って、ルギアVSTAR
のアッセンブルスターでアーケオス2体を立てるというものになります。アーゴヨン&アクジキングGXの特性でアーケオスをトラッシュすることもできます。レスキュータンカを手札に持っている場合は、バトルコンプレッサーでカプ・テテフGXをトラッシュして実質的なハイパーボールにするときもあります。このとき、もし先攻であったり、後攻でもアッセンブルスターの宣言まで辿り着くのが難しそうだったりする場合には、キリンリキのロストおくりでゲームが終わらないように、バトルコンプレッサーでトラッシュに送るカードを慎重に選ぶか、次のターンまでバトルコンプレッサーを残しておきましょう。ただし、相手が雷デッキでグッズロックが予想される場合には、先に使うのもやむを得ません。相手のバトル場ががまんのかべのソーナンスだった場合は、サイレントラボかキャンセルコロンでソーナンスの特性を消してからアッセンブルスターを宣言する必要があります。後攻1ターン目での攻撃が難しい場合には、リスクを負ってまで無闇にリソースを浪費するのではなく、マリィやNで手札干渉をしながら、大人しくルギアVのかぜよみを宣言することも肝心です。龍ルギアデッキは手貼りだけでも攻撃に移ることができることを忘れてはいけません。また、このリストでは、パワフル無色エネルギーが多投されているので、ミラーで先攻を取らされても、相手のルギアVSTARを倒しながら攻撃を耐えることで、サイド差を逆転させることができます。
以上のことは、大体がごはんさんからの受け売りです。
龍ルギアデッキの強みは後攻1ターン目からの制圧力と、サイドを2−2−2で進める能力の高さにあります。アーケオスによって盤面だけでエネルギーを供給でき、ガブリアスVとアーゴヨン&アクジンキングGXはグズマを使うことなくサイドを安定して2枚取ることができるので、終盤の手札干渉に非常に強いです。アーケオスの特性がサイレントラボや頂への雪道では止まらないというのも破格の性能となっています。後続アタッカーにエネルギーを付ければ詰み盤面にすることもできますし、ザオボーや攻撃できないポケモンが縛られるのを嫌ってあえてエネルギーを付けなくてもアーケオスさえいれば王手を掛けることもできます。ルギアVSTARの特性を止める先攻1ターン目の頂への雪道と、アーケオスの特性を止めるダストオキシンが厳しいので、フィールドブロアーはしっかり2枚採用しましょう。
また、このデッキにはジージーエンドGXがあり、このGXワザを使いこなすことで、ワンランク上のルギア使いになることができます。メジャーな使い方としてまず、相手が先攻でポケモンを2体までしか並べることができなかった場合に、ジージーエンドGXで相手の場からポケモンを消して勝利条件を満たすことができます。これの影響で、単体デッキは環境から姿を消し、その他のデッキも展開力を高めることが求められるようになりました。次に、相手のアタッカーを2体トラッシュに送るという使い方もあります。相手のデッキ次第ではエネルギーの供給が間に合わなくなり、相手が進化ポケモンを軸に戦うデッキの場合には、ミツルを使わない限り次のターンに相手から攻撃されることがないので、相手の動きを止めることができます。特に、環境デッキの中では、エネルギーの枚数が少ないレジドラゴデッキや、盤面を作るのにターン数を要する黒馬デッキには有効でしょう。最後に、相手のデッキのシステムポケモンを消すという戦術もあります。これは主に、ミラーで相手のアーケオスを2体トラッシュする場合を想定しています。相手の後続アタッカーが育ち切る前にアーケオスを消すことで、相手は手貼りでしかエネルギーを付けられなくなり、ゲームスピードについていけなくなるときがあります。
個人的見解では、龍ルギアデッキの対策はサイドプランで考えるのがいいと思います。龍ルギアデッキは2−2−2でしかサイドを取れないので、4−2か3−3でサイドを取るデッキか、ルールポケモンを採用しないデッキがいいと思います。前者の例は、ジラーチ◇と欲張りダイス・空の封印石を組み合わせたデッキがあり、後者の例はだんけつのつばさデッキがあります。他には、龍ルギアデッキは打点が低いことから高HPを押し付ける悪リザデッキや、アローラペルシアンGXで完封するデッキ等が考えられます。麻痺やカビゴンのとおせんぼで逃げられなくするというのもありますが、クロケアやジェットエネルギーが採用されている場合があるので、相手依存となってしまいます。
カイナルギアデッキ
スタンよろしく、テツノカイナexを組み込んだルギアデッキとなります。概ね上記の龍ルギアデッキと変わりませんが、従来のデッキが苦手としていた非ルールのデッキと高HPのデッキに強くなっています。HPの低い非ルールのデッキは言わずもがな、龍ルギアデッキでは突破が難しいVMAXとTAG TEAM GXを、ルギアVSTARで削った後にテツノカイナexで倒してサイドを4−2で進めるという、分かりやすい勝利プランが用意されました。しかし、高HPのデッキには大抵ポケモン回収サイクロンやアセロラが採用されているのでそうは問屋が卸さないと思います。
パワフル無色エネルギーを採用していないので、このリストでは相手のVSTARをワンパンすることはできません。また、プリズムエネルギーの枠をオーロラエネルギーにしているリストも多いですが、このデッキは手札が細くなりやすいこと、アーケオスをトラッシュする手段が豊富で主にバトルコンプレッサーを使うこと、進化ポケモンであるルギアVSTARとアーケオスのいずれも要求が無色エネルギーでありデメリットが存在しないことに鑑みると、プリズムエネルギーの方が優秀だと思います。しかし、基本的には山札からエネルギー加速を行うので、代用できる範疇です。
最近話題のみようみまねのウソッキーを入れてみてもいいと思います。
アメイジングルギアデッキ/虹ルギアデッキ
1年前のスタンで見たデッキと近いです。このデッキは非ルールのポケモンとテツノカイナexでサイドレースを有利に進めることができるのが強みとなります。欠点は、技に必要なエネルギーが多く、アタッカーが倒されやすいので、エネルギーが枯渇しやすいことにあります。龍ルギアデッキのように、ダブルドラゴンエネルギーでズルすることができないのも痛いです。アタッカーにアメイジングポケモンが採用されることが多いですが、カスタマイズ性が高く、考察次第ではまだ化ける可能性もあるでしょう。レシラムでは打点が少し足りないことから、トドロクツキexを採用している人が多い印象があります。
レジドラゴデッキ★★★
レジドラゴデッキ
レジドラゴデッキは龍ルギアデッキと同じくらいに人気なデッキとなっています。トラッシュに通称わざマシンと呼ばれているドラゴンポケモンを落とし、レジドラゴVSTARのりゅうむそうで戦うデッキです。本来であれば非常にコストが重い技を3エネルギーで使い分けることができ、タイムレスGX→アイアンローリング or ディストーションで相手にダメージを与えながら要求を上げる動きが強力です。この動きをする際は、タイムレスGXを宣言するターンにヤブクロンをベンチに置き、次のターンにダストダスに進化させることで、同時に特性ロックも行うことが多いです。このデッキは、無理にサイドを進めるよりも、ディストーション等で相手を妨害し続ける方が強いこともままあります。重要なわざマシンをバトルコンプレッサーでトラッシュに送るのはなるべく技を使う直前にしないと、キリンリキにロストおくりされることがあるので、気をつけましょう。
今回MレックウザEXではなくMリザードンEXを採用しているのは、300点が必要になるのはフィニッシュのタイミングであり、必要なカードは使い切っていて山札に残っていないと考えたからです。ウルトラネクロズマを採用しているのは、サイドを2−2−2で取られるのを防ぐためで、ダブルドラゴンエネルギー1枚で起動してカプ・テテフGXやデデンネGXを倒すことができるのが優秀だと思います。特性はダストオキシンで消しましょう。
レジドラゴデッキは大きな問題を抱えていて、それはエネルギーの供給を手貼りに依存していることにあります。キバナを使用するターン以外は1ターンで技に必要なエネルギーを供給することが間に合わないので、毎ターン着実に手貼りすることが求められます。そのため、ボール類からサーチできるオドリドリを、こくばバドレックスVにシャドーミストを撃たれてもダブルドラゴンエネルギーを付けられるようにポケモンレンジャーを採用しています。プルメリやエール団のしたっぱが採用されることがあるのは、ミラーを強く意識していることに由来します。少なくとも、環境に存在する多くのデッキにザオボーが採用されているので、手貼りは可能な限り基本エネルギーからにしましょう。また、最近だとねんきんコロニーのリククラゲによって、レガシースターによるダブルドラゴンエネルギーの回収を妨害されることもあるので、注意が必要です。
レジドラゴデッキはエクストラ環境の多くのデッキに有利を取ることができますが、龍ルギアデッキに弱いという致命的な欠点があります。レジドラゴデッキは手貼りで育てていく都合で先攻を取る必要があり、龍ルギアデッキが順調に後攻1ターン目にアーケオスを2体召喚した場合、手札干渉もディストーションのグッズロックもアイアンローリングの軽減も意に介することなく、先述したようにサイドを2−2−2で取られて敗北することになります。これを防ぐためには、相手が詰み盤面を完成させる前にサイドを取られた返しでダストオキシン + 手札干渉をするか、先攻1ターン目にソーナンスをバトル場に番を返して相手のアッセンブルスター宣言を遅らせるしかありません。そこで、今回はソーナンスを2枚、かるいしを4枚、グラジオを1枚採用してそれらの道筋を追いやすくしています。しかし、ここまでしても、相手にジージーエンドGXでエネルギーが付いたレジドラゴVSTARを2体トラッシュされたら勝てません。巷ではレジドラゴVを4枚採用してジージーエンドGXへの耐性を上げているリストが多くありますが、ジージーエンドGXをされている時点で負けていると思います。しかし、レジドラゴVを4枚採用するメリットは他にもあるので、61枚目には採用したいカードとなります。
下の記事が今のレジドラゴを知るのに参考になると思います。
レジドラゴデッキ対策としては、とにかくエネルギーを割ることが先決です。自分のデッキが生半可な攻撃をするよりも、相手のダブルドラゴンエネルギーをザオボーでロストする方が価値が高いことがほとんどです。レジドラゴデッキと正面から殴り合っても、並大抵のデッキではアイアンローリングを超えることができずにポケモン回収サイクロンで戻されるだけなので、相手が止まるのを期待しましょう。対レジドラゴデッキでは、相手のダブルドラゴンエネルギーが残り何枚か、レガシースターを使ったか否かを常に意識しておくのが肝要です。
ダスト抜きレジドラゴデッキ
ダストダスラインを抜くことで、ベンチに特性を持つポケモンを採用できるようになっています。リセットホールのマーシャドーでシンオウ神殿の対策をしながら、好みのスタジアムを使えるのも強みの一つです。今回はフトゥー博士のシナリオとパラレルシティを採用することで、ディアルガGXでスタートしても場から消すことができるようにして、ACE SPECをポケモン回収サイクロンからパソコン通信に変えました。ピン差しメタカードが多いこのレシピには合っていると思います。頂への雪道はタイムレスGXのタイミングでマリィと一緒に使うのが効果的です。また、ダストオキシン用のポケモンのどうぐに割いている枠を減らして基本エネルギーを採用し、カイリューを入れることで、エネルギー破壊への耐性も増しています。ルギアデッキにはソーナンスでお祈りしましょう。(かるいし2個でレジドラゴV手貼りとソーナンスバトル場まで到達するのは再現性が低そうなので他のカードがいいかもしれないです)
基本的にTDSチャンネルさんのレシピが元になっています。
フュージョンデッキ★★★
雪道型ミュウデッキ
先攻を取ったら頂への雪道を貼って番を返し、後攻を取ったらミツルを使って頂への雪道を貼りながらミュウVMAXで攻撃して番を返しましょう。スタンの雪道型ミュウデッキと回し方はほとんど同じです。オドリドリはレジドラゴVSTARの320点を耐えるだけでなく、たまに技を使うこともあります。ダウジングマシンはパワータブレットの5枚目やあなぬけのヒモの2枚目として使うことができて便利です。また、エネルギーを完全にダブル無色エネルギーに頼っているため、シャドーミストで詰まないためにポケモンレンジャーを採用しています。
2023年CL愛知エクストラ部門Best8のレシピとほぼ同じです。
ダスト型ミュウデッキ
先攻を取ってぐんぐんシェイクでダストダスを立てて相手の特性を止め、一方的に特性を使って戦うデッキです。クレッフィを再利用しやすくするためにレスキュータンカは2枚採用がいいと思います。パワータブレットを採用していないので、倒すポケモンを確保する目的でやまびこホーンを入れました。先攻1ターン目に全てを賭けていて、ダストダスに進化させることさえできればイージーウィンもあります。ダストオキシンが働いている間は、自分の森の封印石も使えないことには注意です。また、ダストダスをもりののろいのオーロットにしても大体同じことができ、サイコジャンプを繰り返してオーロットをバトル場にキープさせることができます。
ぶんぺいさんが2022年CL愛知エクストラ部門でBest16になったときに使っていました。
ダイス型ミュウデッキ
シャクヤでジラーチ◇と欲張りダイスをサイドに埋め込み、サイドを3−3や4−2で取ることで勝利を目指すデッキとなります。回収ネットが禁止となったため、ジラーチ◇の再起動が難しくなり、欲張りダイスとスーパーポケモン回収に頼ることが多くなりました。ジラーチ◇でスタートした場合には、コインに魂を賭けることになります。サポート権はミツルとシャクヤに使いたいことと、パワータブレットの回数に限りがあることから、グレートキャッチャーを採用してあります。このリストでは先攻でお茶を濁す用のソーナンスを入れましたが、これは自由枠です。また、ジラーチ◇はサイドから手札に加える前に発動する特性なので、頂への雪道やダストオキシンの影響を受けません。同様に、欲張りダイスもディストーションやパラライズボルトでグッズロックされていても使用することができます。
2023年CL愛知エクストラ部門でBest32の方が握っていました。
メロゲノデッキ
次元の谷の効果でフュージョンエネルギー1枚でメロディアスエコーが撃てるメロエッタをひたすら押し付けていくデッキです。メロゲノデッキと言うとアタッカーをメロエッタのみにしてミュウVMAXを採用していないレシピが多いですが、これだけザオボーが流行っている環境でそれは厳しいと思っているので、ミュウVMAXも入れてあります。相手が4枚目のサイドを取るか、こっちのフュージョンエネルギーが切れるまでは進化させる必要はありません。スタンのフュージョン型ミュウデッキと近い運用だと思います。また、フュージョンエネルギーはメロエッタではなくゲノセクトVに貼ることで、ソーナンスの特性を防ぐこともできます。
2022年CL愛知エクストラ部門でBest8になったリストでは、サイレントラボへの解答としてフィールドブロアーを使い回すためのダークライVSTARが採用されていました。これからのスタンでも、ACE SPECを始めとした強力なグッズをスターアビスで再利用するレシピが生まれるかもしれません。
ラティオスデッキ
ラティオスのラスターパージを、ラティアスのレッドアシスト2回とダブルドラゴンエネルギーで使うデッキです。フュージョンシステムだけでなく、ラティアスの特性を2回使わないと技を使うことができないため、特性への依存度が非常に高いです。さらに、ダブルドラゴンエネルギーと基本超エネルギー2枚を毎ターン調達する必要があり、攻撃までのハードルも高いです。サポート権は自由そうに見えてドローサポートを使うことがほとんどです。
黒馬デッキ★★★
クライマックスゲート型黒馬デッキ
先攻を取ってクライマックスゲートでこくばバドレックスVMAX又はエーフィVMAXから2体ベンチに置き、めいかいのとびらでドローとエネルギー加速をして青天井火力を出すデッキです。こくばバドレックスVMAXの高HPを活かしてポケモン回収サイクロンとアセロラで回復したり、マリィ + ナイトウォッチャーで相手の手札を減らしたりと、搦手も得意です。動き出しが遅く、場にエネルギーが溜まるまではソーナンスで特性を止める、キリンリキでロストおくりを使う、ザオボーやプルメリでエネルギーを破壊する等で相手のテンポを遅らせる必要があります。相手によってはシャドーミストを連打するだけで勝てることもあるかもしれません。欠点は、めいかいのとびらに依存しているため頂への雪道とダストオキシンが重く、アタッカーがどれも悪弱点のため悪デッキ相手には耐久してしぶとく戦うことができずに不利を取ることが挙げられます。それ以外のデッキに対してはそれなりにゲームをすることができ、特に回復手段と多くの基本エネルギーがあることからコントロールデッキやLOデッキにはめっぽう強いです。
初登場の2022年CL愛知エクストラ部門でBest4、2023年CL愛知エクストラ部門Best16にも使用者が2人いて、ずっと強いデッキだと言えます。未だに黒馬デッキを握っている人は練度も高い気がします。
従来型黒馬デッキ
かがやくムゲンダイナを入れないことで、ソーナンスをバトル場に置いて番を返しやすくなるというメリットがあります。サイレントラボはソーナンスとアンチシナジーにも見えますが、カプ・テテフGXの特性を止めることができるのは大きいです。あとソーナンスがバトル場にいるとき=サイドを進めることができていないときになるので、中盤以降の特性ロックとして活用できるのも優秀です。しかしながら、クライマックスゲートは先攻で使えるミラージュステップのようなもので、採用した方がいいと思います。また、以前はアローラベトベトンやダストダスを採用したリストもありました。
スピード雷デッキ★★★
スピードカイナデッキ
テツノカイナexと空の封印石を使ってサイドを3−3で取ることを目標にしたデッキとなります。カプ・コケコ◇とピーピーマックスとスカイフィールド or サンダーマウンテン◇とジェットエネルギー or ダブル無色エネルギーを駆使すれば、1ターンでライトニングロンドやごっつあんプリファイを準備することが可能です。これを実現させるために、グズマ&ハラで必要なカードを集めやすくしてあります。また、確実にエネルギーを1枚加速させることが求められているので、5枚しか見ることができないエレキジェネレーターではなく、6枚見ることができるピーピーマックスの採用となります。ピーピーマックスを使いたいのに触れない場面が多いので、ペパーも入れました。後攻1ターン目であまり手札が良くない場合や、相手のデッキがグッズを軸に戦うデッキの場合は、パラライズボルトを打ちましょう。黒馬デッキには、カプ・コケコGXが刺さります。また、ザオボーはレジドラゴデッキのダブルドラゴンエネルギーだけでなく、龍ルギアデッキのウィークガードエネルギーを剥がすことにも使えるので、採用する候補にはなります。
一見すると強そうに見えますが、このデッキにはいくつか弱点があります。まず、このデッキはトレーナーズポストを入れてもなお安定感に欠けています。特に、サンダーマウンテン◇がサイドに落ちていると、エネルギーのテンポがギリギリのデッキであるためかなり厳しいです。そして、手札干渉や特性ロックといった妨害に弱いという面もあります。グッズロックを仕掛けるデッキですが、グッズロックにも弱いです。毎ターンアタッカーを準備しては倒され、取ってきたサイドで何とかする自転車操業のような節があり、簡単に止まりやすくなっています。さらに、ごっつぁんプリファイにしても空の封印石にしても対象を選ぶサイドの追加取得であり、自分や相手の展開に依存して通せないことが多いのが実態です。3−3プランはあくまで机上論に過ぎません。あとルール持ちのたねポケモンしかいないので、頂への雪道やサイレントラボが刺さり、にがにがかふんのラフレシアが場に出てきたら隠密フードがない限り何もできずに投了となります。
スピードピカゼクデッキ
タッグボルトGXでサイドの一気取りを目指すデッキです。タッグボルトGXもサイドを追加取得する文脈に位置付けることができ、テツノカイナexまで採用するのは過剰だと考えたので採用しませんでしたが、強力なサブプランになるので入れてもいいとは思います。タッグボルトGXはそれなりに手札が良ければ後攻1ターン目から狙うこともできる一方で、相手の返しのNでリソースを吐き出した状態のまま手札が2枚になることが予想されます。そのまま押し切るなり、場にエネルギーをプールしておくなりして備えましょう。ピーピーマックスとエレキジェネレーターは使えば使うほどヒット率が下がるので、パチンコのし過ぎには注意が必要です。
ピカゼクデッキがスタンにいた頃から段々と強化されて今の形になっています。2019年CL千葉エクストラ部門でBest32、2021年CL愛知エクストラ部門でBest64、2023年CL愛知エクストラ部門ではBest64に3人いました。
三神デッキ★★★
三神カイリューデッキ
タッグコール→アルセウス&ディアルガ&パルキアGX + グズマ&ハラ→かるいし + 嵐の山脈 + ダブルドラゴエネルギーで必要なカードを揃えることができる抜群の安定感を備えたデッキです。後攻1ターン目の選択肢がオルタージェネシスGXだけでなく、アルティメットレイ、カオスオーダーGX、ドラゴンゲイル、パラライズボルトと引き出しが豊富なことも強みとなります。脳死でオルタジェネシスGXを宣言せずに、最適な選択をしましょう。
2022年CL愛知エクストラ部門で多かった印象があります。三神デッキ自体は古くは2020年CL東京でゲッコウガ&ゾロアークGXと組んでBest4、2020年CL愛知でレシラム&ゼクロムGX・ファイヤー&サンダー&フリーザーGXと組んでBest4、2021年CL愛知エクストラ部門でザシアンVと組んでBest4になっています。アルセウス&ディアルガ&パルキアGXはスイクンVと組んでいた時期もあり、GXワザが余っているデッキやダブルドラゴンエネルギーを採用しているデッキにはよく出張しています。
三神カイナデッキ
基本的には上の三神カイリューデッキと同じです。立ち回りは、三神カイリューデッキがオルタージェネシスGX + ドラゴンゲイル×2の0−3−3か、ドラゴンゲイル×2 + カオスオーダーGXの2−2−2のプランを採るように、三神カイナデッキではオルタージェネシスGX + フォトンブラスター + ごっつあんプリファイの0−2−4 or 0−3−3か、フォトンブラスター + ごっつあんプリファイ + カオスオーダーGXの2−2−2のプランを採ると思います。三神カイナデッキだと非ルールのデッキに対しても同じサイドプランを押し付けられる点が優秀です。また、少なくともこのリストでごっつあんプリファイを2回使うのは難しいと思うので、サブアタッカーとしてミライドンを活用するのがいいと思います。
このデッキを使うのであれば、まずナカシゲさんのnoteを読みましょう。エクバによくいるデッキなので要対策です。
火事場連打デッキ
これが三神デッキかと訊かれると怪しい気がしますが、ちょうど一つ前にナカシゲさんのデッキを紹介していたこともあり、ここに置きました。デッキのコンセプトはオルタージェネシスGXを宣言してからエンテイVでサイドを2〜3枚取り、最後にΩ連打のアチャモでサイドを3〜4枚取って勝つというものです。スタンのロストカイオーガデッキと似た動きになりますが、Ω連打でバトル場のポケモンが気絶した後にバトル場に出てくるポケモンは相手が選ぶことになるので、そこが課題です。
ナカシゲさん考案のデッキで、エクバで見かけたことがあります。
悪デッキ★★★
裏工作悪リザデッキ
スタンと同じく特性によるエネルギー加速と高HPが強力な悪リザードンexで戦うデッキです。レベルボールとしんかのおこうが、うらこうさくを通じてふしぎなあめを始めとする任意のトレーナーズに化けます。クレッフィは雑に相手の妨害をしつつソーナンスの特性を消すことができて、レベルボールとボウルタウンにも対応しています。グッズロックされたときにふしぎなあめを使うため、ポケモンレンジャーの採用は必要です。序盤の足りない打点はちからのハチマキやカウンターキャッチャーで補い、終盤にクイックシューターやアクアバレットで倒し切ることも可能です。秋エクバでは猛威を振るいましたが、回収ネットが禁止になった影響を強く受けて数を減らしています。回収ネットで悪リザードンexやインテレオンを戻せなくなっただけでなく、ジラーチEXの採用をしづらくなり、後攻1ターン目にサポートを使うことが難しくなりました。安定感を求めるのであれば、トレーナーズポスト・バトルコンプレッサー・バトルサーチャーやポケギア3.0で回すか、それでもジラーチEXを採用するという選択があります。回収ネット禁止への対応としては退化スプレーも挙げられますが、今回はアビスハンドのオクタンを入れました。メッソンのどんどんよぶでテッポウオを出すことができるのと、カイやレベルボールでサーチできるのが優秀です。このリストでは手札と山札から不要なカードをなくす手段がなく、60枚全てを使うデッキとなっていて、強い山札を作ることが鍵となります。また、うらこうさくを軸にしたデッキでは、昔はフーパ・ガラルファイヤーやクワガノン、サンダースVMAXもいました。
下のどせいさんのnoteが参考になります。裏工作悪リザデッキは、弱体化したとは言ってもまだまだ強いデッキです。ところで、悪リザデッキと一言に言っても、三神悪リザデッキというのも観測されていて、悪リザデッキ自体まだ開発の余地がある気がします。
トドロクツキデッキ
トドロクツキexにピーピーマックス・ダークパッチ・オーリム博士の気迫でエネルギーを加速させて、2ターン目以降はじゃえんのつばさで集めたエネルギーをシャドーコネクションで付け替えることで、技を使います。トドロクツキデッキは相手のポケモンを強制気絶させるのが強力ですが、サイドを2枚ずつ交換するだけでは捲る手段がないため、はじまりのきおくのミュウを採用しています。くるいえぐるではなくカラミティストームでスカイフィールドを剥がすことで、ベンチの不要になったカプ・テテフGXやデデンネGXをトラッシュする動きもできます。
エクバではスタンのターボデッキをエクストラ仕様にしたようなポケストップ型のトドロクツキデッキが多いですが、サイドを2枚で交換してるだけで捲る手段がない上に、終盤の息切れが激しくてあまり勝っていない印象があります。スタンでは強みとなっている展開の速さも、エクストラでは他のデッキと並んでいるだけです。トドロクツキデッキにジラーチ◇やブラックマーケット◇を入れたようなレシピもあり、まだまだ研究段階というような気もします。
ターボダークデッキ
いわゆるターボダークと呼ばれるデッキタイプで、山札を掘り進めてグッズでエネルギーを加速させるデッキです。スターアビスやダウジングマシンでグッズを使い回すことができるのが強力です。後攻は無理に青天井火力を狙うよりは、デッドエンドGXの方がいい場合があります。バトルコンプレッサーでダークライGXとどくさいみん光線をトラッシュに送って、スターアビスやダウジングマシンで回収すればそこそこ成功すると思います。
ターボダークデッキは2021年CL愛知エクストラ部門で準優勝になったことがあり、2022年CL愛知エクストラ部門でもBest32の方がいました。メインアタッカーをトドロクツキexにして組んでみるのも面白いと思います。
ムゲンダイナデッキ
カクレオンにシャドーコネクションで基本悪エネルギーを付ける→ムゲンゾーン発動→リザレクション発動→シャドーコネクションでダークライGXの基本悪エネルギーを付け替える→カクレオンからシャドーコネクションで基本悪エネルギーを剥がす→ムゲンゾーン解除→ダークライGXトラッシュというループを繰り返すことで、半永久的にエネルギーを供給することができます。これによって、技の必要エネルギーが多いデッドムーンGXやグリードクラッシュ、レッドバイキングといった技を使うことができます。ゲッコウガ&ゾロアークGXのあくのはどうや非ルールのダークライのやみのらせんの火力も期待できます。頂への雪道だけでなく、サイレントラボでもムゲンゾーンが解除されることには注意しましょう。最近は闘タイプのポケモンがいないので、ムゲンダイナVMAXで殴り合うだけでも強いと思います。
スタンにいた頃のようなドガスダイナデッキという型もあります。
サーナイトデッキ★★★
サーナイトデッキ
スタンでもお馴染みのサーナイトデッキです。先攻を取って、ソーナンスをバトル場に出して時間を稼ぎましょう。スタンと同じく終盤に捲るデッキなので、序盤にサイド差を付けられても追いつくことができます。サーナイトexに加えてサイコミラージュのサーナイトも立てる必要があるため、ミツル→ミラージュステップやホラーハウスGXで盤面を作ることが大切です。サーナイト以外にアタッカーを採用しているので、ラルトスが1体でもいればミツルかふしぎなあめでサーナイトexに進化させて攻撃することもできます。このデッキではカプ・テテフGXが高火力アタッカーになれることも失念してはいけません。アタッカーの候補としては、ブレインウェーブのサーナイト、ルナアーラ◇、サケブシッポもいます。また、非ルールのデッキであることからオルタージェネシスGX対策と、グッズロックされてもふしぎなあめやボール類を使えるようにするために、ポケモンレンジャーを採用しています。ワンダーラビリンス◇を使えば、レジドラゴデッキやミュウデッキから1ターンもらうこともできるかもしれません。
カミカゼさんのnoteがエクストラのサーナイトデッキを知るにはいいと思います。
ココロモリLOデッキ
ココロモリ + サーナイトex + サーナイト + キルリア + コロモリ or メタモン + @1という場を準備して相手の山札を大量にトラッシュするデッキです。サイコミラージュとアルカナシャインとゴージャスマントとねがいのバトンと月明かりの丘でココロモリに大量のエネルギーを付け、かなりの枚数を1度にトラッシュできるので、3回くらいジェットウーハーを宣言できればLOできると思います。一応、サイドを取り切って勝つこともできます。
初見では何の変哲もないサーナイトデッキにしか見えませんが、コロモリ・メタモン◇・ネジキあたりが見えたらLOデッキを警戒しましょう。レジドラゴデッキであればドラゴンレーザーで勝てるので、焦ってレガシースターを使うのは厳禁です。また、ココロモリと似たような技を持つポケモンにファイヤーやマルヤクデ、ナマズンがいます。
たねデッキ
アオギリセグレイブデッキ☆★★
アオギリの切り札でセグレイブやパルキアVSTARをベンチに出して戦うデッキです。エクストラにベンチバリアはあまり採用されていませんが、ソーナンスが重いのでキャンセルコロンを入れました。カイオーガが非ルールのアタッカーでカプ・テテフGXやデデンネGXを倒すことができるのがいい味を出しています。
このデッキの欠点として、アオギリの切り札に失敗すると攻撃することができず負けに直結するというリスクを負う割に、そこまで得るものがありません。おそらくミツルでひょうせつのまいのモスノウに進化させて、かけつけるのケルディオEXにかるいしを持たせて運用する方が安定感があると思います。
アオギリセグレイブデッキの前身であるアオギリカメックスデッキが2019年CL千葉エクストラ部門でBest32となっています。
ロトムアゴアクジデッキ☆★★
ジラーチ◇・ビーストブリンガー・空の封印石でサイドをちょろまかすデッキです。龍ルギアデッキに対して明確に有利を取れている点で優れています。ポケモンのどうぐの数が大物を倒すのにちょうどいい数で設定されていて、空の封印石が通用しないデッキに対して計算が狂うと苦しそうです。そうは言っても、アーゴヨン&アクジキングGXがビーストブリンガーとカオスオーダーGXでサイドを稼ぐことができるので、ある程度は何とかなると思います。隠密フードはにがにがかふん対策、フウとランは麻痺対策です。
ヨウさんの考案したデッキで、ロトムアゴアクジデッキと呼ばれることが多いです。
ガラルニャイキングデッキ☆☆★
タマタマとザクロをトラッシュに送るコストにすることで手札の枚数をキープし、次元の谷によってミュウがガラルニャイキングVの技を基本鋼エネルギー1枚で使うデッキです。コストには困らないので、ホミカとプルメリとの相性がいいです。ミュウだけでなくガラルニャイキングVも攻撃するとき用にメタルソーサーと空の封印石も入れてますが、ほぼ非ルールのデッキとなります。手札干渉されると復帰が難しく、ベンチに余裕があるので、スタンのサーフゴーデッキのようにミロカロスを採用しています。タマタマでスタートすると面倒なので、スーパーポケモン回収を入れるのもいいと思います。
ウルガモスデッキ☆☆★
トラッシュに大量の基本炎エネルギーを溜めてウルガモスVで攻撃するという非常にシンプルなデッキです。はじまりのきおくのミュウでサイドをズラすことと、手札干渉される前のターンまでにシママやゼブライカを準備しておくことは意識しましょう。
進化デッキ
れんげきウーラオスデッキ☆☆★
エクストラではベンチバリアが採用されることはあまりないので、キョダイレンゲキがよく通ります。やまびこホーンとこうかくレンズを使って、闘弱点のデデンネGXとクロバットVを複数体倒す動きが強力です。スローイングコーチと望遠スコープを使えば、カプ・テテフGXでも倒すことができます。最初はエネルギーを手貼りで育てる必要があるので、先攻を取るのがいいと思います。カプ・コケコ◇は保険と後続アタッカーへの加速が主な目的です。対ルギアデッキでは、ルギアVSTARが闘抵抗を持っていますが、ゼラオラVを上手いこと使えば勝てなくはないです。対ミュウデッキはキョダイレンゲキ + スローイングコーチ + 望遠スコープでゲノセクトV2体→ヨガループ→ダイナミックテールや、ダイナミックテール×2で勝つプランが存在する一方で、対黒馬デッキはどうやっても勝てないと思います。
環境次第では、ディアンシー◇・格闘道場・ストロングエネルギーでバトル場へのダメージを盛るように組んだり、インテレオンVMAXでダメカンを補助するように組んだりすることもできます。
2021年CL愛知エクストラ部門でサーニーゴさんが握ってBest16になったデッキです。それ以降の年では、ミュウデッキや黒馬デッキが登場したことで見なくなりました。
セキタンザンデッキ☆☆★
特殊エネルギーで強化することによって、耐久力と火力を備えたセキタンザンVMAXで戦うデッキです。マグカルゴのじならしとヤレユータンのさるぢえで山札のトップを操作することで、ふんかだんでダメージを出しながらエネルギー加速ができます。スタジアムを頂への雪道にしているので、ディアンシー◇は採用していません。
ドラパルトデッキ☆☆★
ダイファントムによるダメカンのばら撒きと、ダストオキシンによる特性ロックで戦うデッキです。先攻1ターン目にドラパルトVに手貼りしてソーナンスをバトル場に置いて番を返すことが目標となります。ポケモン回収サイクロンとアセロラで回復しながら、あえてサイドを取らずにカウンターキャッチャーやカウンターエネルギーを利用する動きも可能です。非ルールのアタッカーとしてダストダスのごみなだれや、GXワザの権利が余っていることからカプキュアーGXを使うこともあります。スタジアムはサイレントラボでソーナンスの特性が消されることを嫌って混沌のうねりを採用し、副産物としてシンオウ神殿に臆せず特殊エネルギーを使えるようになっています。また、ぐんぐんシェイクでダストダスを先攻で進化させるリストは組み方を変える必要があり、ゲンガー&ミミッキュGXを入れるリストは先攻でドラパルトVに手貼りしていく動きとの噛み合いが悪いので、不採用にしました。後攻でホラーハウスGXから組み立てるのもありだと思います。
2021年CL愛知エクストラ部門でBest16になったことがあるデッキです。
スカイフィールドデッキ
アマージョデッキ★★★
スカイフィールドでベンチを広げて高火力を出すデッキ①です。アマージョVで超火力を出してVSTARやVMAXをワンパンし、ジラーチ◇と空の封印石でサイドを多く取って勝つというコンセプトで組まれています。バトルコンプレッサーを使ってトラッシュで真価を発揮するやぶれたとびらのギラティナとぞうしょくのタマタマをトラッシュし、クイーンオーダーでトラッシュしたカプ・テテフGXやデデンネGXを次のターンにカイリューEXのひきあげるで再使用することができるのがシナジーの取れた動きになっています。ジラーチ◇を手札に持ってきてさるぢえ→パントマイムでサイドに仕込む動きは覚えておきましょう。また、後攻1ターン目から攻撃するにはカプ・コケコ◇が必須です。(先攻1ターン目にポケモンが倒れた場合はキバナを使うことができますが)
スカイフィールドデッキに共通の弱点として、みちをふさぐのウソッキーとパラレルシティでベンチを減らしてからの手札干渉が厳しいです。さらに、シャドーミストをされたときにスカイフィールドを貼るためのポケモンレンジャーが必要になります。スカイフィールドがないと打点が上がらないだけでなく、デデンネGXやクロバットVでデッキを回すことも難しくなります。
このデッキは昔から存在しましたが、とーしんさんが2023年CL愛知エクストラ部門Best4を取ったときに握っていたデッキとして知られています。高価だったカイリューEXがプロモカードに再録された一方で、回収ネットが禁止になってスーパーポケモン回収に頼らなくてはならなくなりました。
エンテイデッキ☆☆★
スカイフィールドでベンチを広げて高火力を出すデッキ②です。ボルケニオンEXとやまびこホーンで火力を補い、エンテイVがVSTARやVMAXをワンパンして空の封印石とジラーチ◇を使うことで、4−2や3−3でサイドを取ることができます。ジラーチ◇は山札にあるのであればじならし→パントマイム、手札にあるのであればさるぢえ→パントマイムでサイドに埋めることが可能です。さるぢえは、じならしと組み合わせてサポートを手札に持ってくることや、基本炎エネルギーを仕込んでマグカルゴGXとピーピーマックスの当たりにすること、手札干渉対策に使うこともできます。炎タイプのポケモンを多く並べることから、フラダリ◇も採用されていて、ルギアデッキやレジドラゴデッキのキーカードをロストできる可能性もあります。欠点としては、じならしのマグカルゴがいないと動きが鈍い点があります。
パルキアデッキ☆★★
スカイフィールドでベンチを広げて高火力を出すデッキ③です。後攻からミツルでパルキアVSTARに進化して攻撃することができます。パルキアVSTARはHPが高く、要求エネルギーが少なくて安定感があるのが優秀で、クチートGXとやまびこホーンを使って打点を上げることもできます。ルギアデッキには相手に後攻を取られても先攻2・3ターン目にげっこうしゅりけん2回でアーケオスを2体倒す動きが、黒馬デッキにはスターミーVのカウンターが、コントロールデッキやLOデッキにはケルディオEXのかけつけるが刺さります。ケルディオEXはアクアパッチを使う際にも便利なので、マナフィEXよりも優れています。他には、ケルディオGX、フリーザーGX、ガマゲロゲEX、フリージオの採用も考えられ、水タイプのポケモンが多いのであればダイブボールを入れてカプ・テテフGXをネオラントVにするのもいいと思います。また、このデッキにアルセウス&ディアルガ&パルキアGXを入れたレシピもあります。
ミュウデッキはパワータブレットの枚数が足りずVSTARを2体乗り越えることが難しいので、スタンと同じくパルキアデッキはミュウデッキキラーとなっていましたが、雷デッキの流行もあり影を潜めています。
ヒスイゾロアークデッキ☆☆★
スカイフィールドでベンチを広げて高火力を出すデッキ④です。バトルコンプレッサーでゲンガーをトラッシュに送り、ルージュラのあやしいこしつきを使うことで盤面を完成させやすく、最大450点まで出せるようになっています。くもんのさけびのミカルゲがサブアタッカーとして優秀で、こくばバドレックスVMAXやミュウVMAXをワンパンすることもできます。2ターン目以降はグズマ&ハラでかるいしとスカイフィールドとトリプル加速エネルギーを持ってきて攻撃するのに必要なカードを揃えることができて便利です。このデッキとほとんど同じようにして、非ルールのマッギョデッキを組むことができます。
ニンフィアデッキ☆☆★
スカイフィールドでベンチを広げて高火力を出すデッキ⑤です。後攻1ターン目からミツルでニンフィアVMAXに進化させて攻撃することができます。デュアルタイプのボルケニオンEXは2タイプ分としてカウントされるので、最大340点まで出すことができるのが魅力的です。先攻でも、かがやくムゲンダイナでニンフィアVMAXをベンチに置くか、ニンフィアVのドリームギフトでグッズを手札に加えることができて安定感があります。ニンフィアVMAXのダイハーモニーはベンチのタイプ数を参照する技なので、しっかり2面立てて次のターンも攻撃できるようにしましょう。また、このデッキもグズマ&ハラとの相性がいいです。
カビゴンデッキ☆☆★
スカイフィールドでベンチを広げて高火力を出すデッキ⑥です。後攻1ターン目にナギでポケモンを並べてから、まんたんのくすりとポケモン回収サイクロンで回復してゆっくりと戦うデッキです。ミツルを使わないのでグズマ&ハラを使いやすく、やりくりでカードを集めることができて安定感があります。
2020年CL愛知エクストラ部門ではBest16になっています。
白レックデッキ☆☆☆
スカイフィールドでベンチを広げて高火力を出すデッキ⑦です。ミツルを使わなくてもよく、フーパEXからレックウザEXとジラーチEXを同時にサーチすることができるので、拡張性が高いです。今の時代では270点は打点が足りないので、ギラティナを採用してVSTARに届くようにしています。元祖スカイフィールドデッキですが、シェイミーEX禁止で変わり果ててしまいました。
こだいのえいちデッキ☆☆★
スカイフィールドにより、こだいのえいち6体分以外にも3体のポケモンを置くことができるので、龍ルギアデッキでお馴染みのドラゴンポケモンを採用したデッキです。マーシャドーGXにきあいのたすきを持たせ、アメイジングポケモンの技を使う型もあります。また、レジギガスは2体いると、2回特性を使って一気にエネルギーを加速することもできます。
単体デッキ
バシャーモデッキ☆☆★
バシャーモVMAXの高HPとまんたんのくすり・モミの回復で耐久しながら、ブルーの探索で臨機応変に立ち回るデッキです。ブルーの探索はグッズとの相性が良く、まんたんのくすりや改造ハンマーを使いやすいです。かつてはトレーナーズポストではなくポケギア3.0を使うことが多かったですが、現在では後攻1ターン目からVポケモンを倒せるデッキが多く、特にジージーエンドGXが即負けに繋がるので、ボール類と頂への雪道にアクセスしやすいトレーナーズポストにしました。ねじれたスプーンはジージーエンドGX対策で採用していて、ビッグパラソルとの選択です。ルザミーネは2枚あるとループできるようになるので、コントロールデッキやLOデッキでは2枚以上採用されることが多いです。ポケモンレンジャーは特殊エネルギーのみのデッキなので、シャドーミスト対策で入っています。フヨウはみつりんめいさいのジュナイパーやきせきのまもりのチルタリス、ミラクルボディのミルタンク等への対策カードとなりますが、今の環境で採用してもレジドラゴデッキのアイアンローリングくらいでしか役に立たず、レジドラゴデッキにはエネルギー破壊をした方がいいと思います。
2021年CL愛知エクストラ部門Best8になったことがあるデッキです。
トゲキッスデッキ☆☆★
バシャーモデッキと同じく、ブルーの探索を使って耐久しながら戦います。バシャーモVMAXと比べると、ダイグライドで好きなカードを持ってくることができるため、トレーナーズポストのようなデッキを回すカードを採用する必要性が薄く、サポート権の自由度が高いのが強みです。ハイパーボールや博士の研究のようにトラッシュするカードを僅かしか採用していないため、デッキのカードのほとんどは使い切ることができます。その反面、HPと打点が10点低く、雷タイプが弱点で、エネルギーの効率も悪いです。れんげきエネルギーを使えない代わりにトリプル加速エネルギーが入るので、ワンダーラビリンス◇との相性も良くなっています。
バシャーモデッキと同様に、2021年CL愛知エクストラ部門Best8になっています。
パッチラゴンデッキ☆☆★
パッチラゴンデッキも高HPを活かして耐久するデッキとなります。HP330と前記の2つよりもやや高く、上技でダメカンを18個載せ、下技で200点出し、エレキパワーを使えるというメリットがあります。ジャイアントボムを採用すれば、遂行速度をもっと上げることもできます。トラップスパークはグズマでベンチを呼ばれると効果が消えるため、3デッキの中でも特にベンチを並べることが少ないです。
ハピナスデッキ☆★★
勇気のおまもりで高HPになり、特殊エネルギーで高火力になったハピナスVで戦うデッキです。すごいきずぐすりで回復することができて、打点の低いデッキでは突破することもできません。ポケモンレンジャーはシャドーミスト対策で入っています。基本炎エネルギーはドンカラスGX対策で入れていて、巨大なカマドやヒートファクトリーにただ乗りすることにも使えます。特殊エネルギーの候補には、ウィークガードエネルギー、ラッキーエネルギー、ドローエネルギー、ギフトエネルギー、セラピーエネルギー、メディカルエネルギーあたりがあります。
非ルールのデッキ
だんけつのつばさデッキ☆☆★
スタンにも存在する、だんけつのつばさを持つポケモンをトラッシュしてダメージを上げて戦うデッキです。バトルコンプレッサーで山札にあるポケモンをトラッシュし、サイドにあるポケモンはロトム図鑑とヒスイのヘビーボールで救出することができます。このデッキの強みは、雷タイプと悪タイプの打点が環境にいるルギアVSTAR・ミュウVMAX・こくばバドレックスVMAXの弱点を突くことができることにあると思います。ドンカラスGXは一部のデッキに対して特性が刺さり、やみのいしからすぐ進化してメモリーカプセルで進化前の技を使うことができるのが優秀です。場にいるだんけつのつばさを持つポケモンやデデンネGXは、パラレルシティでトラッシュに送ることができます。弱点を突くことができない場合やロストおくりをされた場合は、打点が足りなくなるのがウィークポイントです。
これもロトムデッキと同じく、ヨウさんの考えたリストです。
マッドパーティデッキ☆☆★
マッドパーティと同じコンセプトのデッキに、先述しただんけつのつばさとよるのこうしんがありますが、こちらはポケモンが4種類いて320点まで出すことができます。技を使うのに必要なエネルギーを特殊エネルギーで賄うことからシャドーミスト対策をする必要があり、オルタージェネシスGX対策も兼ねて、ポケモンレンジャーは必須だと思います。パラレルシティはだんけつのつばさデッキと同じ使い方をします。
2021年CL愛知エクストラ部門でガルシアさんはこのデッキで優勝しました。
ウルトラネクロズマデッキ☆☆★
ダストオキシンやサイレントラボで特性を消したウルトラネクロズマで攻撃し続けるデッキです。ほろびのかがやきでエネルギーをトラッシュし、ダストオキシンとサイレントラボで特性を消して、相手の妨害をする性能に優れています。いのちのしずくを持たせ、スイレンのつりざおとぼうけんのカバンで使い回すことで、相手にサイドを取らせない動きもできます。特殊エネルギーとスタジアムに依存した非ルールのデッキなので、ポケモンレンジャーは不可欠です。最近はシンオウ神殿が多いので、フィールドブロアーも入れてあります。たまにアルセウス&ディアルガ&パルキアGXが入っていることもあり、テツノカイナex対策でみようみまねのウソッキーを採用するのもいいと思います。
ウルネクダストデッキは、収録されてから最初の大会の2020年CL東京エクストラ部門でBest32、2020年CL愛知エクストラ部門でBest16、2021年CL愛知エクストラ部門でもBest16になっているデッキです。さらに、ダストダスではなくアローラベトベトンを採用して、げんえいへんげのゾロアークでアローラベトベトンを使い回すデッキが2022年CL愛知エクストラ部門Best16になっています。
小ズガデッキ☆☆★
溶接工でひのたまサーカスを使い続けるデッキです。バトルコンプレッサーでタマタマと基本炎エネルギーをトラッシュに送り、タマタマをコストにしてスーパーエネルギー回収を使うことで、山札の圧縮もしやすくなっています。昔のスタンにいた小ズガデッキとやることは同じです。ウッウVをサブアタッカーに採用していて、溶接工からベンチ狙撃をすることもできます。
2021年CL愛知エクストラ部門ではBest64に入っています。
ゾロアークデッキ
ゾロラッタデッキ☆☆☆
先に断っておくと、上のリストはイーブイヒーローズ発売以前、すなわち、げんえいへんげのゾロアークが収録される以前のゾロアークデッキです。これは昔から存在するゾロラッタと呼ばれる戦術で、いかりのまえば + どくさいみん光線で相手のポケモンを確定気絶させ、ゾロアークGXで中打点を出して戦うというデッキです。あと、ダブル無色エネルギーを採用するデッキでかつ進化デッキなので、ガマゲロゲEXが入れてあります。ダブル無色エネルギーを使うデッキは常にガマゲロゲEXが採用候補に挙がると思いますが、こういった1ターン目に使う技がないデッキとは特に相性が良好です。ゾロラッタデッキは、2020年CL東京エクストラ部門でBest16、2020年CL愛知エクストラ部門でBest4になった由緒あるデッキとなります。さらに言えば、2019年CL千葉エクストラ部門でこれの親戚であるルガゾロデッキ(ルガルガンGX + ゾロアークGX)が優勝、ロンゾロデッキ(ロンリーゾロアークGX)がBest32に入っています。
現在ではゾロアークデッキと言えばげんえいへんげを活用するのが一般的で、その中でも大きく2種類のアーキタイプがあります。1つはゾロアークGXを入れずにスタンのようなげんえいへんげバレットで戦う非ルールのデッキです。もう1つは、アルセウスVSTARでデッキのパーツを集めつつ、トリプル加速エネルギーで攻撃するアタッカーとして採用するデッキです。この場合は、ゾロアークGXをデッキのエンジンとして活用するときも、ゾロアークGXを採用せずにげんえいへんげのみを採用するときもあります。
2022年CL愛知エクストラ部門ではミノマダムを軸にした非ルールのげんえいへんげデッキがBest16になり、次に紹介するゾロアークチェックメイトデッキが同大会で準優勝しています。そして、ゾロアークチェックメイトデッキの中には、ゾロラッタを採用したレシピも開発されています。
ゾロアークチェックメイトデッキ☆★★
コンセプトは、スティンガーGXを使ってお互いのサイド枚数を3枚にし、自分の盤面にはサイドを2枚までしか取られないポケモンで固めて、次のターンにサイドを3枚取って勝つという理不尽を押し付けるデッキです。サイドを3枚取る方法としては、グラエナでミュウVMAXやこくばバドレックスVMAXを倒して3枚取る、やまびこホーン + カウンターキャッチャー or グズマで相手のカプ・テテフGXやデデンネGXを倒してジラーチ◇で追加のサイドを取る、ヤドランのたそがれのひらめき + ジラーチ◇でサイドを3枚取るという3つがあります。ジラーチ◇はシャクヤか、すりかえカップ→ポケモンカードジムメダルでサイドに埋めることができます。コンボパーツが多いので、スカイフィールドでベンチを広げ、ゾロアークGXとオドリドリGXのドローやスターバースとキャットウォークのサーチで必要カードをかき集める必要があります。特殊エネルギーのみで組まれたデッキであるため、シャドーミスト対策でポケモンレンジャーが入っています。ゾロアークのげんえいへんげで1進化のゾロアークGX・アーゴヨンGX・ペルシアンGX・グラエナ・ヤドランに入れ替わることができますが、アルセウスVSTARはV進化であり入れ替わることはできません。
2022年CL愛知エクストラ部門で準優勝して一躍有名になったデッキです。ポケモンカードジムメダルはアルセウスフォンで代用可能です。
OTKデッキ
ファストレイドデッキ☆★★
先攻1ターン目にファストレイドで相手のポケモンを倒して勝つデッキです。ポケモンの特性とじてんしゃとおとなのおねえさんでデッキのカードを全て使い、打点を少しでも上げることを考えながら回すことになります。理論上は、最大310(=30+20*9+10*4+10+20+30)+ こだわりハチマキまで出すことができて、期待値でもたねのポケモンVをワンパンするくらいの火力はあります。しかしながら、このデッキは先攻を取れないと勝てないので、その時点で勝率が安定しません。そして、相手のバトル場がソーナンスやクレッフィだとまともに動くことができず、相手が場に多くのポケモンを並べた場合やバトル場がTAG TEAM GXだった場合は倒し切れないこともあります。勝てないデッキではありませんが、あまりおすすめはできないです。このデッキでテツノブジンexに回収ネットが使えると強過ぎるため、回収ネットが禁止になったと言われています。
ファストレイドを持つポケモンにはフェローチェGXの他にもラティオスEXがいますが、ビーストエネルギー込みで火力が見込めるフェローチェGXが基本的に使われています。草抵抗のポケモンが増えたらラティオスEXやミュウツー&ミュウGXが使われることもあるかもしれません。
コンボデッキ
超越ディアルガデッキ☆★★
1ターン目にたねポケモンを並べ、2ターン目にマルマインGXのエネエネボンバーを発動させてディアルガVSTARのスタークロノスを使うデッキです。後攻を取った場合は、ゲンガー&ミミッキュGXのホラーハウスGXで相手のターンを事実上スキップさせて、安全に進化ポケモンを並べることができます。ホラーハウスGXとスタークロノスでターンに余裕があるため、ダストダスを立てながら、エネエネボンバーで減ったサイド数でNを使えるのが強力です。
2023年CL愛知エクストラ部門でイタガキシュウト選手がBest16になったときのリストをそのまま持ってきています。超越ディアルガデッキの中には、ぬけがけしんかのドーミラーとメタルトランス・メタルチェーンのドータクンを採用してタイムレスGXを使うデッキや、アカギ◇→スタークロノス→スクランブルスイッチ→ジージーエンドGXで相手の場からポケモンを消して勝つデッキもあります。
超越サナニンフデッキ☆☆★
後攻1ターン目の動きが、ポケモンを並べる→ごうきゅう or ミツル→マルマインGXに進化→エネエネボンバーで非GXポケモンにエネルギー加速→ぬけがけしんかで進化させたドータクンのメタルトランスでサーナイト&ニンフィアGXにエネルギーを付け替え→ミラクルマジカルGXで相手の手札を0枚にするというものになります。ゴニョニョのごうきゅうは、ホラーハウスGXと似た効果で、GXワザを使う権利を残すことができるのが強みです。メタモン◇はふしぎなあめと同様にミツルを使うことができないため、ミツルを諦める場合のみ、メタモン◇を採用するのがいいと思います。ミラクルマジカルGXを使ってからは、ゼラオラGXの特性で逃げるエネルギーがなくなっているので適当なアタッカーに入れ替え、メタルトランスでエネルギーを再び付け替えて戦います。もし相手が先攻でポケモンを2体以下しか並べられなかった場合は、ミラクルマジカルGXを使うことなくジージーエンドGXで勝利です。相手次第ではデッドムーンGXも刺さると思います。このリストでは先攻を取ったときに時間を稼ぐためのソーナンスを採用していますが、ソーナンスはゼラオラGXの特性を消すことに要注意です。サブアタッカーに関しては、ハンデスを継続させることができるオーロット&ヨノワールGXと、弱点を突くことができそうなメガヤミラミ&バンギラスGX・テツノカイナexを採用していますが、環境に合わせた適当なポケモンでいいと思います。また、ゼラオラGXはダークライEXでも問題なく、ウソッキー・ソーナンス対策のエンペルトVや、相手のトップ解決を防ぐアローラベトベトンを入れるのもいいかもしれません。
2020年CL愛知エクストラ部門を席巻した、通称泳げミロカロスデッキをオマージュしたもので、禁止カード改定後の2021年CL愛知エクストラ部門で2人がBest32となっています。
アロライワンショットデッキ☆★★
後攻1ターン目にたねポケモンを並べてホラーハウスGXで相手のターンをスキップし、次のターンにエネエネボンバーでアローラライチュウにエネルギーを加速させてエレキレインを使うデッキです。マルマインGXを2体爆発させて600点以上ばら撒くことが期待できます。トラッシュに送る特殊エネルギーの優先度はリバーサルエネルギー>カウンターエネルギー>その他のエネルギーとなっていて、ホラーハウスGXを使うためのエネルギーは残しておく必要があります。また、ベンチへの攻撃になるため、望遠スコープが適用され、ベンチバリアで止まります。
リバーサルエネルギーが収録されたときにポケカ公式チャンネルでも紹介されて一時期流行ったデッキです。これとほとんど同じレシピでナマズンにきあいのタスキを持たせてLOを狙うデッキや、ねこのてのレパルダスでシュープリームGXを使うデッキもあります。
アカギガブギラデッキ☆☆★
後攻1ターン目にたねポケモンを並べてゴニョニョのごうきゅうを使い、アカギ◇→スターガーディアン→ジージーエンドGXで勝利するデッキです。アカギ◇を使うためにジラーチが、ガブリアス&ギラティナGXにはエネエネボンバーでエネルギーを付けられずカウンターエネルギーが働かないことからミュウが採用されています。エネエネはつでんのマルマインは相手にサイドを取らせてカウンターエネルギーを発動させることで、ゴニョニョの逃げるエネルギーとしてカウンターエネルギーをトラッシュさせるのに使います。追加ターンではバトル場をゴニョニョ→ジラーチ→ミュウにする都合で、入れ替え手段が必要となります。
コントロールデッキ
フリーザーロックデッキ★★★
フリーザーのワイルドフリーズで相手のポケモンを麻痺にしてダメカンを場に溜め、カプ・テテフのマジカルスワップでサイドを一気に取って勝つというデッキです。対面や状況次第では、LOによる勝利も狙います。エクストラのデッキは、入れ替え手段をかるいしとグズマに頼っていることが多く、Ωバリアを持つポケモンにはグズマを使えないため、麻痺が刺さります。麻痺を解除する手段には、ネクロズマあかつきのつばさGX・ケルディオEX・ポケモンいれかえ・あなぬけのヒモ・スーパーポケモン回収・ポケモン回収サイクロン・エスケープボード・とりつかい・フウとラン・ボタン・チェレンの気くばり・フトゥー博士のシナリオ・アセロラ・クロケア・ライフフォレスト◇・セラピーエネルギー・ジェットエネルギー・ワープエネルギー、そして進化が挙げられます。麻痺を解除できるサポートを使ったら、ロストおくりされないように、バトルサーチャーですぐに回収しましょう。より正確に言うならば、バトルサーチャーが使えるときでなくては、重要なサポートを使ってはいけません。また、フリーザーを倒すタイミングではなるべくマリィで手札干渉し、相手が攻撃できない=麻痺ロックできないターンを作ることがコツとなります。最近流行りのデッキですが、対処方法を知っていれば、ある程度は抗うことができると思います。
デッキの発案者であるすぃ〜さんが解説する下記の動画が参考になります。
モココ型エレキクワガノンデッキ☆★★
タンデムユニットで初動の展開を、エレキダイナモでエネルギー供給を安定させ、相手の妨害をしながらじっくり戦うことを見据えたデッキとなっています。後攻1ターン目にカプ・コケコ◇かサンダーマウンテン◇を使ってクワガノンVを起動させるのが基本です。先攻を取った場合は、メリープのふわふわまくらで時間を稼ぐことも狙えます。闘魂のまわしはストームダイブを耐えるようになるのが強く、パラライズボルトを連打することになるので追加10点も響きます。パラライズボルトは打点が低いのが欠点なので、トランジスタ・エレキパワー・闘魂のまわしで火力を底上げして、相手のポケモンを倒すまでの試行回数を減らす工夫が求められます。
このリストは、2023年CL愛知エクストラ部門Best16のものから変えていません。随所で見られる龍ルギアデッキやレジドラゴデッキへのメタカードが光っていて、今でも戦うことができると思います。
ピーマ型エレキクワガノンデッキ☆☆★
グズマ&ハラで必要カードを揃え、トランジスタと闘魂のまわしで打点を上げたパラライズボルトを連打するデッキです。上のデッキと比べると、モココがいない分、レジエレキVMAXの数を増やすことができます。デッキの回し方で言えば、スピード雷デッキと同じだと思います。
ピカチュウV-UNIONデッキ☆☆★
後攻1ターン目からパラライズボルトでグッズロックし、それ以降はバトルコンプレッサーで揃えたピカチュウV-UNIONのでんじしょうがいでグッズロックを継続させるデッキです。パラライズボルトの足りない打点をエレキパワーとでんじしょうがいで補う形となります。とつげきチョッキはピカチュウV-UNIONがレジドラゴの320点を耐えるための採用ですが、クワガノンVに付けるとストームダイブを耐えることもできます。V-UNIONはたねではないので、代用するのであれば大きなおまもりになります。
これにダストオキシンのダストダスや、もりののろいのオーロットを採用したレシピも見かけることがあります。げーちすさんの編み出したハンデスと組み合わせたものも有名です。
モクナシラフレシアデッキ☆★★
タッグコールでモクロー&アローラナッシーGXとグズマ&ハラを持ってきて、キャプチャーエネルギーでナゾノクサをベンチに置くことで、安全に後攻1ターン目からラフレシアを立て、相手をグッズロックしながら戦うデッキです。シンオウ神殿が貼られていても頂への雪道で剥がすことができるので、キャプチャーエネルギーでの展開には心配要りません。かるいしを入れるのも選択肢にはなりますが、逃げるエネルギーが1のポケモンしかいないので、そこまで必要ないと思います。パソコン通信はイライラかふんが発動してからは使うことができませんが、1ターン目にタッグコールの5枚目として機能させることができます。2ターン目以降は、手貼りやゴリランダーでエネルギーを加速させて、相手が何もできない間にサイドを取り切ることを目標にします。昔から使っている人ほど注意ですが、ルール変更によりダストダスにポケモンのどうぐを付けられるようになり、ダストオキシンで対策しやすくなりました。隠密フードは、主に相手のダストオキシンからラフレシアを守ることに使います。逆に、相手の隠密フードでにがにがかふんを防がれることもあるので、たねポケモンのみのデッキにも油断は禁物です。
モクナシラフレシアデッキに組み合わせるポケモンの候補には、みつりんめいさいのジュナイパーとシャンデラVMAXがいます。みつりんめいさいのジュナイパーを入れる型の場合は、エネルギーの枚数を少なくし、ゆっくり戦うことを見越してカスミのおねがいを軸にサポートを使い分ける形で組むのもいいと思います。最近の環境では、ルギアデッキだとテツノカイナexやアーケオス、レジドラゴデッキだとダストダス、ミュウデッキだとダイミラクル、黒馬デッキだとアストラルビットで突破されるのが厳しそうです。そうは言っても、相手がグッズを使えず止まっているうちに何とかすれば勝てます。悪リザデッキはリザードを入れていなければふしぎなあめを使うことができないのでイライラかふんのラフレシアで十分で、スピード雷デッキにはたねポケモンしかいないのでにがにがかふんのラフレシアだけで詰ませることができます。また、ゲンガー&ミミッキュGXのホラーハウスGX後にナゾノクサにふしぎなあめを使ってラフレシアに進化させ、ポルダーガイストを連打するという亜種のようなデッキもあります。
2020年CL愛知エクストラ部門Best64、2021年CL愛知エクストラ部門Best16を取ったデッキで、2022年CL愛知エクストラ部門にBest64もいました。エクバでも見かけることがある息の長いデッキです。
クロバットオーロットデッキ☆☆★
バトル場にいるとき相手のグッズを使えなくする特性を持つオーロットと、ベンチと入れ替わる効果の技を持つクロバットVMAXを組み合わせたデッキです。イライラかふんのラフレシアと比べると、グズマ・ボスの指令でグッズロックを解除されるという弱みがあります。しかしながら、自分はグッズを使うことができ、ソーナンスでも止まらず、ぐんぐんシェイクで先攻からグッズロックすることができるという明確な強みもあります。また、クロバットVMAX等を採用せず、オーロット単体でBREAK進化を使うものもあります。
バトル場にいることに価値があるポケモン + ベンチと入れ替わる技 or 山札に戻る技という組み合わせは他にも応用が効きます。昔のスタンにいたドガスバットデッキやモルペコドールデッキもその一つです。今のスタンだと、クレッフィ + ヒスイゾロアークV・レジエレキV・ブリムオンV(スタンで一時期こくばバドレックスデッキに組み込まれていたがレギュ変更でもう無理そう)があります。
ドンカラスデッキ☆☆★
やみのいしかぐんぐんシェイクを使って1ターン目からドンカラスGXに進化させ、ポケモンのどうぐ・特殊エネルギー・スタジアムを使えなくするデッキです。サイレントラボを貼ることまでできれば、キャンセルコロンを使う・フィールドブロアーやザオボーでサイレントラボを剥がしてからソーナンスを出す等しないとロックを抜けることはできません。ただし、ルギアデッキは主な特性持ちが進化ポケモンで、特殊エネルギーを山札から加速させるため、そこまでキツくありません。ワンダーラビリンス◇の場合は、ストームダイブのような技かリセットホールのような特性でしかスタジアムを剥がすことができない一方で、ソーナンスでドンカラスGXの特性自体を止めることはできます。また、ドンカラスGXと役割が被っていると感じたため、改造ハンマー・フィールドブロアー・ザオボーは入れてませんが、相手が先攻を取った場合やロックを抜けられた場合には役に立つので入れるのもありだと思います。相手からのエネルギー破壊を意識したエネルギー循環装置や、基本エネルギーメインのデッキとの長期戦を見据えたルザミーネも選択肢に入ります。LOデッキまで考えるのであれば、さらにロケット団の工作も入れましょう。
2021年CL愛知エクストラ部門Best4で使われ、2022年CL愛知エクストラ部門でBest64になった方がいました。
LOデッキ(Control/Stall/Mill)
LOデッキは環境に合わせて形を変えて組むデッキであり、私は今の環境のLOデッキについて詳しくないので、それっぽいリストを引用するだけに留めます。回収ネットが入ったリストがあることもご容赦ください。(そもそもLOデッキを握る人は自分で組む力があるから問題なさそうですが)なお、ドリュウズLOデッキについては、ルール変更の影響が大きいため取り上げません。
クレッフィナンスLOデッキ☆★★
相手の特性を止めるクレッフィとソーナンスで時間を稼いでいる間に、エネルギーを破壊し続けるデッキです。クレッフィを使うかソーナンスを使うかは、対面のデッキを見て決めましょう。もし相手がエネルギー破壊を嫌って場にエネルギーを付けないときには、スカル団のしたっぱ・野盗三姉妹・ロケット団の工作・ジュジュベ&ハチクマンで手札や山札にも圧力を加えていくことができます。霧の水晶とキャプチャーエネルギーで展開力を確保してたね切れやジージーエンドGXをケアしつつ、エネルギー破壊のカードばかりで構成されていてサイド落ちやマリィへの耐性も高いのが強みです。技宣言することはあまりないので、トロピカルビーチとプレイヤーズセレモニーのデメリットは気になりません。
kumeさんが2023年CL愛知エクストラ部門Best16になったデッキで、noteと自身のYouTubeチャンネルで解説されています。
アロペルLOデッキ☆★★
エネルギー破壊とアローラペルシアンGXによる詰ませで勝つことを目標にしたデッキです。アローラペルシアンGXやきせきのまもりのチルタリスのように、詰ませ性能の高いポケモンを採用するのはLOデッキあるあるです。もし相手に詰まされて何もできなくなったら、それは席に着いた段階で負けているので、遅延するのではなくちゃんと投了しましょう。アローラペルシアンGX対策には、キャンセルコロン・無人発電所・頂への雪道等があります。
アロペルLOデッキというとはにはにさんが2023年CL愛知エクストラ部門で使ったことで知られていますが、前年の2022年CL愛知エクストラ部門でマッギョLOデッキでBest4になった方も同大会でアローラペルシアンGXを使って完走しているようです。マッギョLOデッキは有料noteであるため省きます。
ショックロックデッキ(ぴかぴかちらちらほるほるデッキ)★★★
ライチュウに進化したとき発動するエボルショックで相手のポケモンを麻痺させ、Ω連打のホルビーでリソースを回収したり山札を破壊したりするデッキです。エクバによくいるLOデッキで、麻痺対策していないデッキだと詰みます。今はフリーザーロックデッキもいて麻痺対策は必須となっているので、もはや対策していないことが罪です。咎人になってはいけません。ただし、こちらはグッズロックでも対策できます。たまにエネじゃらしのニャスパーを採用しているデッキもあり、エネルギーの数が少ないデッキには刺さるので、ラルトス・キルリアや、霧の水晶、基本超エネルギーが見えたらカプ・テテフGXやデデンネGXをベンチに置くのは控えましょう。また、ショックロックデッキの中には、ばんけんのムーランドを採用してグズマを使えなくするデッキもあります。
2019年CL千葉準優勝者であるTKFMさんが2023年CL愛知エクストラ部門で握ったデッキで、回収ネットの禁止により見直しを余儀なくされたデッキの一つですが、退化スプレーで代用されて未だによく見かけるデッキとなっています。回収ネットから退化スプレーになったデメリットとしては、ジラーチEXをベンチから戻せなくなったことが大きいです。ACE SPECの枠をポケモン回収サイクロンにする、ジュジュベ&ハチクマンやネジキを採用する等の対応があります。
ソーナンスLOデッキ(カビゴンLOデッキ)☆★★
ソーナンスで相手から時間を稼ぎながらエネルギーを破壊し、カビゴンで攻撃できないポケモンを縛ったところで、相手がやむなく出してきたアローラベトベトンやダストダスを今度はツールジャマーを付けたΩバリアのポケモンで縛って勝つというデッキです。Ωバリアのポケモンに付いたポケモンのどうぐは、フィールドブロアーやザオボーで剥がすことができません。エクストラでは逃げるエネルギーの多いポケモンをかるいしで逃すことを想定しているデッキが多いので、ツールジャマーが刺さります。
げーちすさんが2022年CL愛知エクストラ部門で優勝したデッキです。カビゴンだけ変えてあります。
エボコンデッキ☆★★
イオルブのエボルコントロールで強力な特性を持つ2進化ポケモンを出し、相手の妨害をしてLOを狙うデッキです。イオルブに進化させてエボルコントロールを宣言しないことには何も始まらないので、初動でサッチムシを並べて1体でも生き残らせることが重要となります。
2022年CL愛知エクストラ部門Best16になったリストからレドームシとAZだけ変えました。先日収録されたワザマシン エヴォリューションとΩ連打を組み合わせた新型のエボコンデッキも今後もしかしたら生まれるかもしれません。
ヤミラミLOデッキ☆☆★
キュウコンの特性によりブラックマーケット◇がポケモンの特性か技以外で剥がすことができなくなり、ヤミラミの技でグズマやボスの指令も使えなくすることで、相手にサイドを取らせないという戦術です。
2021年CL愛知エクストラ部門Best32になったデッキで、2020年CL愛知エクストラ部門で暴れたヤミラミLOは別のヤミラミとなります。上のリストはとーしんさんの動画から拾ってきたもので、同大会で使われたリストは有料noteの内容となっています。このデッキ自体は同大会以前から存在していました。
ミミッキュLOデッキ☆★★
ミミッキュの技で実質1ターンに2回のサポートを使って相手のエネルギー破壊や山札破壊をするデッキです。トレーナーズウェブサイト上で再録されたいのちのしずくがグッズのままになっていました……。
2021年CL愛知エクストラ部門で完走者がいます。
アイアントLOデッキ☆☆★
ここまでのLOデッキとは異なり、相手の山札を破壊することに特化した、俗に言うMillというカテゴリーになります。上の方にあるココロモリデッキもこれに当たります。アイアントLOデッキはいのちのしずくを付けたアイアントでサイドを取られないようにしながら、相手の山札をひたすら削るというシンプルなデッキです。ポケモンのどうぐがグッズだった時代はヤーコン型で使われていました。今でも、相手にフィールドブロアーやザオボーでいのちのしずくを乗り越えられることが多いので、ヤーコン型の方が多い気もします。チラチーノ型だとベンチの都合でミュウを使いづらいのが欠点です。
2020年CL東京エクストラ部門のBest16に2人いた長い歴史を持つデッキで、2022年CL愛知エクストラ部門Best64の方もいました。
おわりに
いかがだったでしょうか。本記事に載せたデッキで、今のエクバにおけるデッキの8〜9割はカバーできているかと思います。ここにないデッキ以外にはパーフェクションデッキ、アルセウスデッキ、マーシャドーデッキ等がありますが、最近は見ないのと型が多過ぎるので諦めました。こういう記事を書くと、勝手にリストを公開したことに怒る人がいますが、そもそもここで紹介したようなデッキは全て公開済みのリスト(か私が考えた)ものであり、既に知っている人は知っています。デッキが認知されているにも拘らず、対策されることを考慮せずに思考を放棄して、己の未熟さを責任転嫁するのはやめましょう。相手の実力が低いことを前提にゲームをすることはあまり好きではありません。これに加えて、本記事は新弾前の環境を整理しただけの記事となっています。新弾ではまず間違いなくここにはないような新たなデッキが生まれると思うので、過去の成果を参考にしつつ、自分で考える力を身につけましょう。
エクストラの初心者でどのデッキを使えばいいのか分からないという人は、エクストラのデッキはどれもコンセプトが強いので、紹介した中から好きなものを選んでいいと思います。エクバに参加してプロモパックを貰い、エクストラで必要なパーツを集めることで、少しずつスタンのデッキを改造していくのもいいかもしれません。
私のおすすめとしては、勝ちに行くなら龍ルギアデッキがベストです。汎用カードで組まれていて、これからエクストラに向き合いたいという人であれば持っておいて損はありません。次点に、雪道型ミュウデッキが安く楽に勝つことができて魅力的です。ほとんどスタンのカードで構成されていて使いやすいと思います。何を握るにしても、本気で臨むのならば、先攻のレジドラゴデッキと後攻の龍ルギアデッキに明確に勝てるプランを持ったデッキが理想です。
私がこの記事を通して伝えたかったのは、知っているだけで何とかなることが多いと言うことです。昨今のレジドラゴデッキが幅を利かせている環境は個人的にどうかと思っているので、皆さんザオボーを採用しましょう。ザオボーは特殊エネルギーをトラッシュではなく回収不可能なロストに送り、グッズロックに屈することなく使用することができるので、フィールドブロアーや改造ハンマーでは代用することはできません。しかも、比較的新しいサン&ムーンのカードで再録もされていてイラストが女の子ではないので値段もお手軽です。うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!ザオボー最強!!!ザオボー最強!!!ザオボー最強!!!ザオボー最強!!!ザオボー最強!!!ザオボー最強!!!ザオボー最強!!!ザオボー最強!!!
参考
とーしん
ポケカをプレイしている人ならご存知の方も多いと思います。とーしんさんは2023年CL愛知エクストラ部門でBest4、2021年CL愛知エクストラ部門でBest16(リスト共有したガルシアさんが優勝)に輝いていて、現時点でエクストラの動画を74本上げていることからも分かるように、エクストラにも明るい方です。変わったデッキも多く取り扱っています。ただし、PTCGOでの対戦になるため、スカーレット&バイオレットのカードが存在しない環境であることには注意しましょう。
kumeちゃんねる
こちらもスタンで有名な方です。2023年CL愛知エクストラ部門ではBest16に入っています。そもそもの動画投稿頻度が低く、エクストラの動画は少ないですが、とても参考になります。
TDS チャンネル
エクストラを専門的に扱っていて、公式大会でコンスタントに結果を残している実力者が運営しているチャンネルです。エクストラをプレイするのであれば、チェックしておきましょう。
じゅん
エクストラの動画を精力的に上げている方です。コントロールデッキやLOデッキもしっかり使いこなしている印象があります。とーしんさんと同じくPTCGOでの対戦となるため、最新の環境とは異なることを忘れないようにしましょう。また、PTCGL上でExpanded Beta(サン&ムーン以降のカードで禁止カードを除けば台湾エクストラと同じ)での対戦動画も投稿しています。
追記:最近は紙での動画投稿もしているみたいです。
ぽけたまチャンネル
エクストラのボイロ解説をしています。エクストラの基本的な情報をまとめていて分かりやすく編集されているので、初心者の方にはおすすめです。
カードショップ黄鶏屋
エクストラの大会での対戦動画をアップロードしています。生の環境を知るにはちょうどいいです。流行りのデッキ紹介動画も挙げています。
これらのYouTubeチャンネル以外にも、𝕏や本記事の中で引用したような記事に有益な情報は転がっています。特に、去年のCL愛知エクストラ部門のnoteは参考になるものが多いと思います。スタンと比較すると心許ないかもしれませんが、あるところにはあるので、アンテナを張っておきましょう。
あとは、交友関係を広めることも大切です。エクバや自主大会(アクアジムとか)に参加してエクストラの知り合いを増やすことで、質の高い情報を得られると思います。
以上、ご精読ありがとうございました。
善きポケカライフを。
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