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ワンフェスで販売した「カンテラロボ」を作ります。


カンテラロボ完成品。ワンフェスで展示していたやつです。

ワンフェス2023冬では大変お世話になりました。
カンテラロボはキットと完成品を用意して、両方とも評判が良かったです。(自画自賛)
折角なので製作工程をまとめてみます。キット自体は部品も少なく、仕上げ方によってはかなり難易度低く完成できる内容になっていますよ。

冒頭画像の完成品は、「アルコール剝がし」や「バリアコート剥がし」とかそこそこ手順がかかるものを使っているので、一般のラッカー系、エナメル系塗料で制作します。

仕上がりは使い込んだヨゴシ塗装をした感じ。
その方が表面仕上げを簡単にすむのでラクチンです。

では始めますよ~。


キットの部品です。作業エリアが汚いよ…

これで全部品です。少ないです。イイ感じです。
他に電子部品やビス、円板2種とかありますがこれはなくさないように取っておいてください。
レジンキャストの部品をレジンウォッシュで洗浄。あ、レジンウォッシュにつけた後って中性洗剤で洗うんですね…知らなかった。

このあと不要部分を削り落とします。
ここで私が良く使う道具を紹介します。ま、どこのサイトでも出てくる道具ばかりなので慣れている方々は飛ばしちゃってください。


切削工具たち

上から
①ハセガワ トライツール モデリングチゼル1(ノミ平細)
②オルファ アートナイフプロ(曲線刃)
③X-ACTO(エグザクト)10 多目的ナイフX210
④オルファ アートナイフ

①今回はモデリングチゼルはほとんど使っていませんが、あるといろいろ便利。ほかの極細平ノミよりは安いと思うし、切れ味が落ちてきたら極細のヘラとしても使えるのでまた便利。
②切れ味は④のアートナイフの刃よりは落ちるけど、むしろ使いやすいと思う。また刃の強度が高くなかなか折れないのも安心して使えていいね。
③これは店頭ではなかなか売ってません。amazonで購入してます。
このぐ~っと曲がった刃がすんごく便利。値段高いけど…
やす~い同様のものも売っています。が、使ったことありません。なんか形だけが同じでダメなものっぽい感がどうしてもね。
④これは定番。別にタミヤ製のものでもいいよ。
グリップの軸は長い気がしたので短くして使ってます。手が小さめの人はやるといいかも。

レジンキャスト部品の不要部の削り取りには、②や③を場面によって使い分けてます。
曲線刃は狙ったところだけを削り、削りたくない所を触らないようになるので使う価値ありです。

スパチュラ2種

スパチュラはほとんどこの2種しか使っていません。上から
①パジコ ステンレス細工棒
②ミネシマ TM-103 アートライン
特に②は一品一品手作りっぽくて、丸い耳かきみたいな方は丸みに個体差が結構あるので購入時にはよく見たほうがいいかも。
あとは狭いところのパテもり等に切れ味の落ちたモデリングチゼル1を使います。


結構使うプラ板ペーパー

あとは結構使う「プラ板に瞬間接着剤で耐水ペーパーを貼ったもの」。
プラ板といったけど、プラ丸棒、プラ角棒なんかにも貼ってます。
大きさ、形、どうとでもなるので工夫のし甲斐が有りまくりです。
目が落ちて使えなくなったら簡単に捨てられるしね。

こんな道具で不要部の削り落としと整形を行っています。
あ~ホントお金のかからない趣味だよね。模型つくりって。



下準備。

のちのちのマスキングを考えて腕の外周をシャーペンなんかでグリっと紙に書き写しておきます。
これくらいでもあると良いかな?と考えてです。


ここでガレージキットなどのレジンキャストの下地処理で出てくる「足付け」作業です。
これはレジンキャストの表面に細かい傷を全体的につけておいて、塗装の食いつきを良くする作業になります。
出来れば全体的に#400ぐらいのペーパーがけをするんですけど、メンドウです…

そこでおススメは「3M ラジアルブリッスルディスク」です。モーターツールにつけて使います。ちょっとお金はかかりますが…

これがラジアルブリッスルディスク。

これをブイーンと回して部品の上をなぞると細かい傷(塗装とかには響かない)がついてくれるのです。便利~!
それでいてディテールはそのまんま!(細か~い話をすれば削れちゃってるんだろうけど)
本来は金属部品やシルバーアクセサリーの磨きに使ってたものらしいです。
でも、耐久性が低くて目が落ちる(削れなくなる)のが早かったり、結構お高めだったりとコマッタチャンなところもあるのですが、一度使うと手放せない…
もしご購入を検討されているのでしたら、欲しい目の粗さよりもう一段粗い目のものをオススメします。
ちなみに今回使った写真のものは#220~#320を使い込んだものです。


気泡を埋めよう。

続いて気泡埋めです。私はエポキシパテ(GSIクレオス エポパ高密タイプ)を使ってます。
ホントにちょっとでいいんだよね。指にくっつかないようにメンソレータムを少し指につけて練ります。
あとは気泡に埋めるんだけど、スパチュラにはラッカー薄め液を少しつけて作業すると、道具にパテが付かなくていい感じです。
でもつけすぎはパテが溶けすぎちゃうから要注意。具合は何度かやるとわかるよ。
私はエアブラシを洗浄した後の汚れたものを小瓶にわけておいて、それを使ってます。画像の右上のやつね。

気泡埋めのパテはいろんな選択肢があるけど、エポキシパテは盛り付けた段階である程度の造形が出来て、硬化後の手間が少なくなるし、パテを付けたくない所につけなくて良い。って利点も大きいと思う。
あと、ポリパテより臭いも少ないし。

パテを付けた。


気泡埋めの小技をひとつ。(よく言われているものですが)
下の図(断面図)のように表面に見えているのは小さい穴(ピンホール)だけど、中に大きな空間が開いている気泡ってよくあります。
埋めづらいです。コレ。
なので、カッターの刃先で穴を一旦大きくしちゃって埋めやすくします。

もう知っていたらスマン。
ここらへんにパテを使った。

今回使った「エポパ」は硬化に時間がかかるっていうか、温度が低いとホントになかなか固まりません…逆に夏場はほっといてもすぐ固まるし。
でも硬化後の切削感とかが良いので使ってるんです。
私は自作した加熱装置であっためちゃって硬化促進をしてます。
冬場とかは暖房している部屋に常においておくとかして、なるべく暖かい環境に置いておくように心がけましょ。
硬化したらペーパーがけして整形しておきます。
繰り返しになりますが、今回は使い込んだヨゴシありの仕上がりを目指すのでそこまでキレイに整形しなくても大丈夫ですよ。

今回はここまで。次回はサフ吹きから下地のテクスチャー付けですね。

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