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「社会的処方を読んで語ろう!」8分間読書会/新年読みかたり会に参加して #003

今朝は、青木マーキー&うらりんが呼びかけてくださった『社会的処方を読んで語ろう!』新年読みかたり会に参加。この会には、個人的に是非とも参加したかったので、とても嬉しかった。


社会的処方の担い手として

私は“社会的処方”の担い手(リンクワーカー)として、現在活動している。

場所は、広島県広島市にある『Jaroカフェ』というコミュニティスペース(ほーむけあクリニックに併設)。こちらを拠点に、こども食堂・認知症カフェ・まちの保健室・離乳食/アレルギー教室など、多世代向けに様々なイベントを企画・運営している。そして併設のクリニックと双方向で協力しながら、訪れる方で必要とされる方に、いわゆる“社会的処方”を行っている。

そもそも“社会的処方”とは?

「そもそも社会的処方ってなに?」「リンクワーカーって、どんな役割?」 と思われる方も大勢いるだろう。1980年代ごろからイギリスでその取り組みが始まり、日本ではまだその言葉や制度そのものにあまりなじみがない。かくいう私も、Jaroカフェを立ち上げたケンさんに教えてもらうまでは知らなかった。

新年読みかたり会の一冊『社会的処方: 孤立という病を地域のつながりで治す方法』には、社会的処方やリンクワーカーについて下記のように書かれている。

社会的処方とは、患者の非医療的ニーズに目を向け、地域における多様な活動や文化サークルなどとマッチングさせることにより、患者が自律的に生きていけるように支援するとともに、ケアの持続性を高める仕組みだ。

社会的処方: 孤立という病を地域のつながりで治す方法』P25

リンクワーカーとは、社会的処方をしたい医療者からの依頼を受けて、患者さんや家族に面会し、社会的処方を受ける地域活動とマッチングさせるのが仕事。

社会的処方: 孤立という病を地域のつながりで治す方法』P51

生まれた背景や歴史・詳しい活動内容については本書に譲るので、ご興味のある方はぜひ手に取ってみてほしい(Jaroカフェの具体的な活動については、また別途noteでご紹介したい)。

参加理由は?

私が今回是非とも参加したかった理由は、
①『社会的処方』を読み直すことで、改めてその役割について見直したい
②ほかの参加者の方の様々な意見を聴いたり、多様な視点に触れたりすることで、自分の考えや行動の枠をゆるやかに拡げたい

と考えたからだ。

リンクワーカーとしての役割を持ちながらも、「これでよいのかな?」「もっと何ができるかな?」と、自問自答し、手探りな状況を送っている。また、昨年5月にコロナが5類に移行してから、こども食堂の再開やランチ付きイベント等を新たに行ってきた。Jaroカフェもコロナ禍前よりも賑わいを取り戻している。一方で、Jaroカフェに来てもらう方法だけではなく、現在健康に関心のある人も・ない人にも、もっとかかわることができる方法を今後見つけていきたいと思っていた。

そんな中、今回新年読みかたり会に参加させてもらって、ものすごく目からウロコだった。いろんな立場の方からの、率直かつあたたかいご意見ひとつひとつが胸に刺さった。(いただいた名簿を拝見すると、看護師・助産師・高校教諭・幼稚園教諭・DJ・エンジニア・百姓・絵本と紙芝居の創作・アート関係のボランティア・障がい者就労支援など、本当にいろいろな方が参加されていた)

副作用はつきもの

特に、「社会的処方は“処方”という言葉のとおり、人によっては副作用(ミスマッチやトラブル)が起こる場合があるのでは?」とのご意見があった。その副作用のフォローの必要性や責任の所在について、いろんな意見がでた。たとえば、

  • そもそも医学の世界においても、合併症や副作用は起こりえるもの。処方される側もある程度はわかっているはず。責任について言い始めると動けなくなるのでは?

  • 処方する側・処方される側という関係性ではなく、もっとフラットに。

  • “社会的処方”ではなく、“市販薬”くらいの意味合いのほうがいいのかも。

  • 関西では「〇〇だと思う。知らんけど。笑」というやりとりがあるけど、社会的処方においても「あなたには〇〇が合ってるんじゃないかな。知らんけど」くらいのユーモアのあるやりとりでもいいんちゃうかな。

などなど、いろんなご意見を伺った。そんなお話を聴く中で、私はしゅるしゅると肩の荷が下りていく気がした。

もっとフラットに。もっと自由度が高く。

私は「社会的処方」という言葉に、(勝手に)責任を感じすぎていることに気がついた。 処方するのだから、きちんとしなきゃ。処方とはこうあるべき、みたいな(もともとの性格のせいもあり)。今日の読書会のおかけで、もっとフラットに、もっと自由度が高くていいんだと思わせてもらった。

実はリンクワーカーと名乗るのも、自分のやってることだとまだまだ充分じゃないと思って、心のどこかに少し抵抗があった。なので、気持ち的には“リンクワーカー(見習い)”という認識だった。
でも、 今度から“リンクワーカー(知らんけど^^)”って名乗ろうかなと思うくらい(⁉︎)、伸びやかにしなやかに楽しくかかわっていきたいと思えた。あと、何より、こうして誰かの話を聴くことが、本当に好きだと改めて実感した。

私の中で「意識の地殻変動が起こった」と言っても過言ではない2024年事始め。ホントにありがたい。

さて。最後になりましたが、新年のはじめに貴重な場に参加させていただいて、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。

マーキー、うらりん、なおさん、まりさん、京ちゃん、そして今日出逢った参加者のみなさま 本当にありがとうございました!

1回きりでは全然収まりきらないので、またオンラインで&リアルな場でもこれから話しましょう!楽しみにしています^^


2024/1/3 日記

新年読み語り会に参加すべく、朝6時起床。寝付くのが遅かったのに、ドキドキして目が覚める。

会が終わったあと、家族で初詣へ。娘が代表しておみくじを引くと、見事大吉。今年はその運に乗っからせてもらうと誓う悪い母。

おせちを食べきり、午後はみんなで『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』をアマプラで鑑賞。寝ても覚めてもYoutubeで「新幹線、見たいよ!」と唱える息子も、おとなしく観ていた。とてもおもしろい内容で、そりゃアニメ映画史上興行成績世界第2位だわーと納得。ゲームをやり込んでいる人には、たまらないシーンがいっぱいなんだろうな~。知らんけど。笑

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