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物を隠すその正体は

この真冬に相応しくないような寒くなる話を聞いたので、ここでご紹介したいと思います。

怖い話などにご興味がある方だけお進みください。


聞いた話

これは母が聞いてきた話です。
ご近所で仲良くしている同世代の方と久しぶりに会ったそうです。

そのご近所の方というのが普段はパートで働いている女性Aさんなのですが、Aさんが話すこの出来事は職場で起こったのだそう。


ある日のこと。Aさんが職場で同僚と話をしていると「そういえば昔、ここで人が亡くなったのよ。場所はあなたがちょうど立っているあたりだったかな」と言われたそうです。

Aさんは「え、ここ!?」と思い、動揺したのも束の間。仕事が立て込んできたので、その話の事はすっかり忘れていたそうです。


その日の夜

その日は忙しく、残業になったそうです。

遅くなってしまったと思いながらまだ会社に残っている社員の人に挨拶をし、帰宅をしようと車通勤のAさんは駐車場に向かったそうです。

ところが駐車場には停めたはずの車が一切ない状態でした。

その日のAさんは残業をしていたので、同僚の車がないのは当然のことなのですが、なぜかAさんの車もありません。

職場に戻り、社員の男性に「すみません、私の車がないんです。一緒に探しに来てもらえませんか」と声をかけると「ああ、いいよ」と返事をしてくださったそう。

その方に一緒に見に来てもらうと、さっきはなかったはずの車が、通勤した際に停めた元の場所にきちんとあったようです。


その後

実はその車の出来事があった日、Aさんは家でご主人に「今日こんなことがあって~」と話すと、こっぴどく叱られたそうです。

「車一台見当たらなかっただけで社員を呼びに行ったのか、迷惑だろ。もっとしっかり探せ」と。

あまりにも叱られたもので迷惑をかけてしまったと思い、次に出勤した際には一緒について来てくれた社員の人に謝ることにしたそうです。

そして出勤日。

社員の人に「この間はご迷惑をおかけしました。私がしっかり探していれば...」と謝ると、社員の男性はこんなことを言ったそうです。

「ああ、いいよ。気にしないで。あの日、ここで同僚から亡くなった人の話をきいたんでしょ?

今までに何回もあるんだ。なぜか車を隠すんだよ」とのこと。


Aさんはそれ以来、車が消えるような経験はしていないそうですが、おそらくこれは亡くなった方(霊)のいたずらなのではないかとのこと。

新しく入ってきた人に亡くなった方の話をすると、度々車がなくなるそうです。

霊の中にはこういうパターンもあるものなのかということを初めて知り、非常に驚いています。


それにしても

隠す対象物が“車”って......

霊の仕業とはいえ、なかなか規模が大きいなと感じましたがいかがでしょうか。私の勝手な想像上の物だと、せいぜい靴やバッグくらいかと。

残業だったとはいえ、社員の人の分を含め10台近く停めてあったはずの車が全て消えていたそうですよ。

そこまで消えていたら、そりゃ鍵がかかっていなければ車は動かせないとか、そんなことにまで頭がまわらず「工事か何かの関係で動かしたのかな」などと考えてしまい、社員に相談してもおかしくないような気がします。

この調子だと新人数人がまとめてこの話を聞いた日には
車どころか駐車場ごと消えて、更地になりそうですが大丈夫でしょうか。
大騒ぎ⇒ニュースに......なんてことにはなりませんか。

ちなみにこの話をみなさんにお話をしたところで、みなさんには何も起こりませんのでご安心ください。

その職場で働き、その場で話を聞かなければ“いたずら”は起こらないようです。

真冬にこんな話をして寒くさせてしまい申し訳ありませんでした。


ところでご主人が社員の人を呼びに行っただけでAさんを叱ったあたりが、個人的には霊よりも気になりました。

「車がないから社員の人に一緒に見に来てもらった」。
ただそれだけだと思いましたが、迷惑をかけたと思うかどうかは人によるものなのでしょうか。
もしくは、ご主人に叱られることで社員へ答え合わせを行うところまでが霊の仕業だったのか。

もうひとつの可能性として、最近ご主人が怒りやすくなっているとのことなので、そのせいもあるのかもしれませんが。






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