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映画メモ 04 【哀れなるものたち】

この映画の感想を伝えられるだけの言語力と文章力が私にはまだ備わっていなかった…。


映画メモ 04 【哀れなるものたち】

※ネタバレのようなことも書いてしまうと思います※

予告編で見た衣装や色使いが印象的で観たくなった作品。

自殺した女性に、胎児の脳を移植するというなんともSF?のような、あまり普段好んで観る部類の映画ではない。

知能がまだ高くない執刀医に囲われた時代をモノクロで
可愛い子には旅をさせよと世界に出てからの時代をカラーで描かれているのだけど、

モノクロの世界でも、時々魚眼レンズのようなアングルになったり、カラーの世界でも、夢の中のようなファンタジーな世界観の色味から、現実味ある色味に変化していったり、主人公ベラの脳の成長と共に見せ方を変えるところが美しい。

言葉を覚えていくだけでなくて、世界を知って社会を知って貧富を知って倫理を知って…とにかく吸収していきたいという欲に正直なベラと、対照的に何も知らないままが良かったなどというダンカン。
旅をさせて心にぽっかり穴が開きながらも、寄せられる葉書で成長を知るゴッドとその過程すら受け入れるマックス。


‘欲’という欲にあそこまで正直に従うことって難しくて、中盤は何が正しいのかいろんなことを考えながら観てしまって、頭がフル回転!!
知を与えてくれるマーサとのやり取りが、短いけれどとても大事なシーンだったように思う。


後半ロンドンに戻ってからから終盤は、ベラの成長がそんな形で…!という感想。

もっともっと思うところがあるのに、うまく言葉に出来なくてもどかしくて悔しいな…。ただ端的にあげるなら

  • エマ・ストーンの演技力…!!

  • 衣装が可愛い♡

と、シンプルにそれに尽きる。
意志の強そうな濃い眉にベラが現れていたし、娼婦になりたての時の習いたてメイクみたいな顔から自分を魅せるメイクまでの変化や、途中長〜い髪を一本にスッとまとめているスタイリングが素敵だった。
パフスリーブ率高めの、それだけで芸術のような衣装の数々。
アートそのもののようなエンドロールは劇場が瞬時美術館に早変わりで、ビジュアルの満足度がとにかく高い!


笑っていいのかわからないけどおかしみのあるシーンではクスッと聞こえてきたり、インパクトの強い描写が多いので、終わった後劇場からはため息もチラホラ。

ご友人同士と思しき女性2人組が「私たちにはヘビーだったね…」「そうだね、疲れたね」と話しながら去られていたので、人と観るには相手を選ぶかも。
けど私にはこの心地よい疲労感、1人で観るのにはとても良かった。(映画は1人が基本。)


もっといろいろ思うところがあるのに、うまく言葉にできなくて、とてももどかしい。

ずしーんときて、映画メモを残すのに数日かかった難解だけど大好きな作品となりました。

色彩でいろんなことを表現できるんだなぁと勉強になりました。


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