6月18日

 家の前にある公園にからすが住みついている。どうやら数週間前かららしいのだが、いつの頃からか明け方に鳴き声がするようになっていた。ぼくは自分の居住空間の外から聞こえてくる騒音があまり気にならないタイプなのだった。公園の一角にはゴミ収集所がある。からすはそこから食料を得ているのではないかと睨んでいる。
 ある日、けたたましい鳴き声が2つ聞こえてきたので覗いてみた。からすは二羽いた。親子だ。子育てをしているのだ。

 帰宅する時、公園で子からすに母からすが餌をあげている場面も見た。前回の文章に書いた公園で見ていたからすは公園に住みついているからすのことだ。
 微笑ましいなどと考えていたら、今日、公園に遊びに来ている少女が、からすに餌をあげていた。さすがにピリッとした。遠目から見ている分には害はないかもしれない。けど、人間が餌をくれることを覚えてしまったら、人間を見かけるたびに餌を求めて近づくだろう。時には攻撃もするかもしれない。

 心配だなあ。遠ざけるにはどうしたらいいかなあ。ということを考えながら今日も帰宅してみると、うちの玄関の目の前の手すりにからすが停まっていた。夜だよ、巣に帰るんじゃなくて、ここにいるんかい。まいっちゃったなあ。

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