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I-693 グリーンカード 健康診断及びワクチン接種

先日、グリーンカード申請に必ず必要と言われているForm I-693取得のために奔走した記録を残したいと思う。このFormの目的は、申請者が米国永住権保持者となる際、その本人が適切な健康状態であるか否かの判断基準に使用される書類で、医師のサインが必要となり、グリーンカードそのものの申請費用には含まれていない。

また詳しく書きたいと思うが、前提として私は米国内からグリーンカードを申請しており、申請のメインとなるForm I-130 (外国人親族のための請願書) とForm I-485 (登録永住者または地位変更のための申請書)はすでに審査中である。つまりForm I-693は後出しにすることにした。

Civil Surgeon探し


基本的にこの趣旨で行われるメディカルチェックには保険が適用されない。移民局(USCIS)がHPにCivil Surgeonを掲載しているので、ご参考にされてもいいと思う。私はグリーンカード専用のこちらのクリニックを選んだ。
オンラインでフォームを記入して送信すると、数時間後には電話がかかってきて、来院の際は各種ワクチン接種証明書を持ってきてください。予約はしなくていいとのこと。

ワクチン接種記録もしくは抗体検査記録の準備


これらの情報が必要なことは事前に把握していたため、帰国した際に役所に行ってワクチンレコードを英文で発行してもらった。マイナンバー前の情報は正確に反映されていない可能性があるとの指摘を受けた。念の為母子手帳も預かった。2012−2014と頻繁にインドに渡航していたこともあり、その際に受けたワクチンカードも忘れずにファイリング。

1回目のオフィス来院
ここで、留意していただきたいのが、来院が2回あるということ。最短でも、3-4日必要になる。
受付ではID(パスポート等)とコロナワクチンの接種証明書を提出して、待合で小一時間待たされた。院内はガラガラだったので、待ち時間の長さが不吉な予感を助長させた。

インド系の女医さんが座る部屋に通され、足りないものを口早に言われた。医療英語は難関だ。日本語だとなんだろうともたもた母子手帳のページを行ったり来たりしていると、スラスラと日本語で(!)言われたものが、

  • 破傷風 (残念ながらインド渡航時に受けた破傷風は、10年以内に接種したものでないと認められず、ちょうど去年10年目を迎えてしまっていた。)

  • A型肝炎 (日本で採用されたのは近年で昭和生まれの私は確実に接種していない。CDCのリストを見ると、年齢的に対象外なのだが、周りの米国人に聞くと小さい頃にとっくに接種したとのことで、病院には問い合わせず、これを機に打つこととした。)

  • おたふく・風疹・麻疹 (接種する前に兄から伝染し1歳未満ですでにかかっていたため、接種の記録がない。風疹の接種記録はあったものの、母子手帳は全て日本語のため、通訳を雇う必要があると言われた。)

  • インフルエンザ(2022−2023接種記録)(インフルエンザは接種したが、職域接種だったため、証明書がどこにあるのか不明。接種した医療グループに問い合わせても拉致があかなかったので、人事部に医療グループの会社担当者に問い合わせてもらったら即日で送られてきた。こういうことは、日本以上によくある気がしている。)

とまぁ、こんなにも”準備不足”な自分に不甲斐なさを感じる結果となった。

まとめると、必須予防接種リスト (2023年1月時点)

  • Td/Tdap (破傷風・ ジフテリア・百日咳) ー10年以内

  • MMR (三種混合 – 麻疹・風疹・おたふく風邪)

  • Varicella (水痘/水疱瘡)

  • Influenza (インフルエンザ) ー6ヶ月以内

  • COVID-19 (コロナウィルス) – 10/1/2021以降必須

抗体検査でも可能なのが、

  • MMR (三種混合 – 麻疹・風疹・おたふく風邪)

  • Varicella (水痘/水疱瘡)

女医さんとの面談の後、支払いを済ませ、看護師による血液検査を行った。下記の項目が確認されます。

  • 結核(検査名:QuantiFERON)

  • 梅毒(検査名:RPR)

  • 淋病

その他、尿検査、血圧測定、身長&体重測定はなく、問診の際に健康診断の結果を聞かれ、「問題ない」と答えて終わった。

MMRは2回接種、A型肝炎は2-3回接種が必要で、間隔を開ける必要があるため、どう考えても半年はかかってしまい、後出しで進めている私には不安の波が押し寄せた。というのも、USCIから追加書類を求める際は、必ず提出期限がありそれを過ぎると申請自体が無効となってしまうからだ。すでに申請に$2000.00-以上払ってたので、気が気でない。

別病院で抗体の検査及び足りないワクチンの接種


焦る気持ちを抑えきれず、翌日早速Family Doctorのところへ(新規で)行った。偶然、仕事の融通か効く期間で本当に幸いだった。こちらも2回訪問で、下記の通り対応してもらった。なぜ別病院なのかというと、Civil Surgeonは保険が効かないので、ワクチン一本あたり100ドルほどかかる。それに抗体があるのに無駄打ちしたくないので抗体検査(血液検査)を受けたかった。

  • 破傷風:即接種。

  • A型肝炎:血液検査の結果、抗体がなかったため、2回目の訪問時に接種

  • MMR:血液検査の結果有効な抗体値が確認

さて問題はA型肝炎だ。まだ正式には”完了”ではない。そこでCivil Surgeonへ電話で問い合わせてみたところ、呆気なく「間違った情報を伝えてしまった。1回接種の証明書があれば大丈夫」とのこと。さらに「メールで追加証明書を送ってくれれば、書類の準備をする」とのこと。不安が一気に晴れた。

さて、この教訓から学んだことをまとめてみた。支払うお金を出来るだけ分散させたいので、あくまで個人的な「こうしたらよかったな」論である。

もし次回があるなら私はこの手順を踏みたい。

1) ワクチン接種記録もしくは抗体検査記録の準備 (準備期間目安:1ヶ月)
  ・抗体検査費 ($580で保険適用後の実費が$198.06)
  ・ワクチン接種費 $0.00-
  (保険のIn-Network で接種すればPreventative Careで無料になる)
2) I-130のネット申請 (準備期間目安:3日)
  ・申請費 $525.00-
  ・写真代 $40.00- 程度
3) Civil Surgeon予約 & 受診 (準備期間目安:14日)
  ・1回目の来院時に支払い $380.00-
4) I-485の申請 (I-693を添えて)(準備期間目安:7日)
  ・申請費 $1225.00-
  ・郵送費 $40.00- 程度(UPS2Day Express使用)

申請後に知ったのだが、最近、面接が免除されるケースが増えてきているようだ。現段階では私がどのような扱いになるのか不明だが、私は面接ありきで面接時にI-693を提出することを想定していた。万が一、面接免除になった際は、郵送しなければならず紛失の危険が高まる。できるだけ不安要素は排除するに限る。

来院から書類受け取りまでのスケジュール


火曜日:来院(所要時間1時間半)
水曜日:別病院
金曜日:別病院・書類送付
火曜日:フォローアップの電話 (こういうしつこさは結構重要。実際電話口でメール検索していた)
金曜日:来院(受け取り 所要時間3分*)*メールで事前に書類提出した場合に限る。その場で追加書類を提出してからだと1時間ほどかかるようだ。

上述のようなゴタゴタがありながらも10日間でI-693を入手した。
私の行ったオフィスでは、1回目は営業時間内2時間前までならいつでも来院可能であった。それでも平日の5時までに行かなければならなかったり、2回目の書類受け取りは日にちと時間が決められていた。
月 2−3:30 PM
水 3−4:30 PM
金 10-11:30 AM
仕事の折り合いをつけながらの来院は結構苦労した。

おそらく色々なやり方があると思うし、弁護士でもないので情報の保証もないが、暗中模索ながらも成功した記録として参考にされて欲しい。

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