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ベースの音を太くするコツ=「弦に崩しを入れる」って発想も面白い。

■テキトーベースみち(2)


弦を引っぱる!弦を押し込む!

もっとしっかり弾く!もっと強く弾く!

縦振動!横振動!斜め!

色々考えてきましたが、

「弦を崩す」

この発想がまた感覚を変えてくれました。


格闘技やスポーツを参考にする事もよくありますが、どちらかと言えば、

「スピードを上げる!」

この方向性、その向上が目的の主だった気がします。

「瞬発力を身に付ける!打撃を強くする!より的確なインパクトを得る!」

そういったイメージが強いし、脱力もその為の技術として身に付けようとしていた実感があります。


一方、今回のテーマ。

崩し】

これについては、だいぶ方向性も感覚も異なるイメージがあります。

ボクシングとかキック系、打撃のそれではなく(首相撲はともかく)、柔道、レスリング、相撲、合気など、やっぱりそっち系の技術な印象が強い。

そして、その発想が自分の中に全然なかった事に気付きます。

インパクト勝負でいきなり技をかけるのではなく、

「崩しを入れる」

より分かりやすく、より具体的に、より有利な結果を得る為の準備、その技術と感覚も大事じゃないか、まずそれが必要なんじゃないか、そしてそれを脱力で実現できる方が理想だなって。


どうしてもこう、

「弦を引っぱる!」

だったり、

「弦を押し込む!」

これだと力みが生じやすくなると痛感。

それも崩しと言えば崩しになるのかもしれませんが、その段階で疲れてしまう、技に移行するのが難しくなるなど、そんな事を感じてもきました。

タッチの成長自体は実感できている一方、違和感が付きまとってきたのも否定できないこれまで。

鍛え方が甘い、フィジカル不足だと考えたり、それも事実だと認識するのも正しいとは思うけれど、「そんな単純な話だろうか…..」と、疑問も頭の中を巡ります。


音が出てない状態・・・

弦が真っ直ぐの状態・・・

一番姿勢が良く一番強い状態・・・

弦を動かさなければ音は一生出ない・・・

勢い任せにただぶつけるだけじゃ打撃音ばかりが強くなる・・・

無理やり引っ張ったり押し込むんじゃすぐ疲れてしまう・・・

ここに【崩し】を与える事で、また新たなヒントが掴める、感覚が変わる、音が変わる、そんな実感があります。

より楽にスムーズに弦を動かした後、的確な振動を得られれば理想に近付けるんじゃないか、勢い任せにならないんじゃないか、スピード重視の力みってそもそも何か変だぞって、なかなか面白い変化が起こります。


弦に対して打撃的なイメージ、瞬発力の向上ばかりを目指してた時期が長かったですが、そうではないやり方もあるんだなぁって気付くまで、ま~、時間がかかりました。

弦に崩しを入れるとか、それも散々やってきた事だと思ってたんだけど、どうもこう、密着打撃の習得と強化なんていう、漫画的な方向性と憧れが強かったように感じます。

その為のインパクト、スピードへの意識があまりに先行してたばかりに、【重さ】に対する認識が薄くなってたんじゃないか、そんな事を考えさせられたり、その重さについても単純なパワー、力任せと混同としてた感が否めません。

「脱力からこそ重さが生まれる!」

この実に武術的な領域って凄く魅力的でもあります。


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