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5弦ベースの魅力を考えたら「無い」ってのが答えな気がした。

■テキトーベースみち(3)


「ローBの重低音!」

分かるけど、4弦ドロップCでも弾く人間としては、実はそこまでピンと来ないかなぁ? それこそ4弦にローBって手もあるし。

「ハイCでメロディックに!」

分かるけど、ギター的アプローチをするならジャズベ系だとピンと来ないから、自分の好みからは色々外れるかなぁ? そもそも6弦弾きだったし、特権とは言えないなぁ。

「両方の選択肢がある!フレキシブル!」

いやぁ、セットアップも扱いも面倒だよねぇ。ナット交換もしたいし、弦高も変えたいし、フレットから何からいちいち詰めたくなるとかちょっとねぇ。

「5弦には5弦の音がある!」

それ言うと、4弦の方が気持ちいい音がする場合が圧倒的に多いから、決め手としては全然ピンと来ないかなぁ?スラップとか特にねぇ?


とまぁ、5弦をずっと使ってきたくせに、いざ5弦の魅力を問われると素直に「これ!」ってのが出てこない人間だったりします。

レッスンをやっていても、どうにもバランスの悪さやパンチ不足を感じる5弦に出会う事があったり、そこからシンプルな4弦に持ち替えたら一気に良くなったり、そういうの見ちゃうと、

「やっぱまず4弦だよなぁ」

どうしても思わされてしまいます。


「良い5弦だってある!」とかそんなの言うまでもないし、10年以上それ使ってきたし、バリバリ使えるのも当然分かってます。

でも、だからこそ不思議。

「5弦のベースの魅力って何だ?」

実はいまいち分かってない、言葉に詰まるっていう、その謎について考えたくなってしまいました。


そして、何となく出てきた答えが今回のタイトル。

「無い」

これが自分的にしっくり来る気がしました。


魅力が無いのに何でそれ使ってんだって話ですが、要するに、

「あって当たり前」

「ある方が自然」

「特別でも何でもない」

何かもう、それである事が当然すぎて、改めて魅力を語ったり深く考えようとする方が、実はバカバカしいのかもしれないなって。


ローBがある、ハイCがある、6弦弾きだったのを思い返すと、それを魅力として語るには何か違う。

6弦やめて5弦行った時の感覚とか、

「少弦ベース!」

「5弦はすげぇ楽!」

「これで十分!」

こういうのだったし、ポジティブに5弦に行った事が無いのが本当のところだったり、それを魅力として語るのもちょっと微妙ですよね。


こんな事を言ってると非常に失礼な感もありますが、だからこそ、5弦選びの大きなヒントになるように自分は感じます。

「とことん自然」

「すぐしっくり来る」

「あって当たり前」

そのレベルの楽器に出会う事が重要、その感覚があるかどうか、そこが凄く大きなポイントになるように思います。


そういう意味では、

「4弦の方が絶対的に好みだ!」

という人がいくら最高の5弦、メインベースになる物を求めても不毛なのかもしれないし、どうやっても妥協の産物になってしまうのは避けられなそうですよね。

「5弦にしては」

「5弦の中では」

「5弦も意外と」

これで使い続けるって、結構~辛い。


だからこそ、

「5弦の魅力とは!?」

それを考えようとするより、

「この楽器が好き!!」

これこそが答えなんじゃないか、選び方としても適格なんじゃないか、それでいいじゃないか、そんな事を思った次第です。


音域が広がる、重低音が出せる、高音域を追加できる、仕事で出番がある、色々な事が言えるし、どれも正解、100通りの答えがあったっていい。

そんな中から自分の中で出てきた答えは、

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