海外MBA受験を諦めることにした


【過去】海外MBA受験を目指した背景

漠然とした海外留学への憧れと後悔

姉が中国の大学に交換留学に行っていたことや、高校生の頃のオーストラリアへの短期留学がきっかけで、海外留学に憧れるようになった。

大学2年生の頃、1度交換留学説明会に参加したんだけど、ゼミが始まるタイミングと重なり、運よく当時興味があった企業法務のゼミに参加できたため留学の選択肢を捨て、ゼミに集中することにした。

グローバル人材への憧れ

社会人になってからしばらくの間は、海外留学どころか英語学習という発想もなく、思考停止したサラリーマン生活を送っていた。

でも、2011年の東日本大震災を経験し、もっと日本社会の役に立ちたい、地域社会に恩返しがしたいという気持ちが強くなり、日本全国津々浦々で事業を展開するJTCに転職することにした。

グローバル人材を意識し始めたのは、30歳の頃にBBT大学院(ビジネスブレークスルー大学院)のMBAプログラム受講がきっかけだった。

MIT博士号取得、マッキンゼー支社長等を歴任された大前研一学長の科目を受講する中で、グローバルと日本のメガトレンドを学び、環境変化に対応し、乗り切るためのエッセンスを学んだ。

日本国内企業であるか否かに関わらず、ビジネスをドライブするためには「英語×ビジネススキル×Tech」というハードスキルセットが必要不可欠だと考えるようになった。

それと同時に、前職の会社で大きな不祥事が発生しました。その背景には国内市場に閉じたビジネス環境の中で、シュリンクしていく市場を奪い合う構造が要因の1つだと考えた。

その結果、長期的なキャリア形成においてグローバルマーケットで活躍できる人材になる必要があると考えるようになり、そこで初めて海外留学の選択肢を視野に入れるようになった。

ただ、学生時代から英語を勉強してこなかったことから、まず仕事で英語を使えるようになれば一石二鳥だと考え、外資の企業へ転職するに至った。

精神的・経済的な自由への憧れ

外資系企業へ転職して学んだことは3つ。

  1. 英語ができれば食いっぱぐれることはない

  2. 錯覚資産(ブランド・学歴・資格・役職)が重要

  3. アカデミックなバックグラウンドが重要

1つ目については、「英語はできるが、仕事はできない人材」は「英語はできないけど、仕事ができる人材」よりも会社から重宝されるという事実。

外資系企業のガバナンス、コミュニケーションパス上、かなり高い可能性でこうなる。

個人的な経験則ですが、海外大学卒、帰国子女、バイリンガルの社員は外資系企業を好待遇でジョブホッピングしていく傾向が強い。

2つ目については、社内のポジションやロール、コミュニティと「最終学歴」がリンクする場面が非常に多いという事実。

サンプルは少ないが、英語圏の海外大卒、MBAホルダーと純ジャパのマネージャーへの昇進スピードには「10年程度」の乖離がある。

3つ目は、2つ目の学歴と重なりますが、修士号や博士号を取得した、専門性の高いバックグラウンドを持つ人材が非常に重宝される。

特に、STEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)のいわゆる理系領域の専門性を持つ人材は特に好待遇が与えられる。

上記3つの学びから、長期的なキャリアを形成するためには、英語×学歴×専門性が必要だと考え、海外MBA受験を目指すことにしました。

【現在】海外MBA受験を諦めた経緯

前提として、私の考える海外MBA留学プランは以下です。

  • 海外ビジネススクールに現地スクーリング

  • ヨーロッパのTOP校で1年プログラム

  • 現在の会社は退職し無給状態

  • 私費留学(準備~卒業まで貯金取り崩し&借金)

  • MBA取得後、3年程度は現地法人で働く(年収10M~12MUSD)

  • 帰国後、海外法人の日本支社で働く(年収10M~15MUSD)

上記を踏まえ、MBA受験を諦める理由は以下のとおりです。

  1. 甘い世界じゃなかった

  2. 新たな挑戦できる機会

1つ目が一番切実でした。
先輩方からの以下ヒアリング結果、現実の厳しさを痛感しました。
結論、MBA受験は自分のリスク許容度を超えるものでした。

  • お金

    • 受験対策や準備で貯金をほぼ溶かし、学費は親か金融機関から借金

    • 奨学金(スカラーシップ)は年齢制限が多い

    • ほぼ社費でリッチ、少数の私費留学生は常にジリ貧

    • 30代後半はかなり少数

    • 日本法人への帰国就職で年収10M~12MJPYのレンジ

    • 「金融・保険専門職」MBAホルダーで平均年収10JPY

  • 就職

    • 授業とインターンと就職活動で死にそう

    • ビザの関係もあり、現地就職はほぼ無理ゲー

    • そもそも就職自体がハードル高い

    • 日本人の海外大卒生、海外MBAは帰国就職が圧倒的多数

    • 日本人の海外MBA生は戦コンか総コン、GAFAMの日本法人に吸収

【未来】新しいチャレンジと目標

これまでのMBAを目指す背景と諦める経緯を踏まえ、新しいフィールドにチャレンジする必要があると思い、以下の軸で転職活動を始めました。

  • 日本社会の課題を解決して貢献したい

  • そのためにはグローバルでビジネスをドライブする必要がある

  • そのためには多様性と専門性を磨く必要がある

  • そのためには英語と金融の専門知識と経験を磨くことができる環境

上記軸から総合コンサル(いわゆるBIG4)の金融セクターとの親和性が高かったのですが、コンサル業界自体の先行きが怪しいという情報を内部・外部の方から多く耳にしたため、見送りました。

そして、最終的にご縁のあった金融業界の事業会社で2024年1月からチャレンジすることになりました。当面、新しい会社でバリューを出せるように、文化や人間関係、必要な知識・スキルをキャッチアップしていきます。

そして、2023年内のCIA(公認内部監査人)全Part合格と2024年内のCFA(米国証券アナリスト)のLevel1合格を目標にします。

いくつになっても新しいことを始めるときは、楽しみと不安が混ざった独特の感情になります。

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