大型ショッピングモールAの店舗Aは、邪教徒の巣窟だった。

そもそも1人を除いて人間ではなかったので、

祓った事で、人の姿をしたソレは、この世から消え去った。

残った一人の女性は、自分が騙されていた事に、ようやく気づいたようだ。


邪教の定義は難しい。

日本は特に混沌としており、正月には神社に行き、墓参りはお寺に行き、結婚式やクリスマスだけキリスト教徒になる。

元から一貫性がなく、まともな信仰を持ち合わせていないから、神との約束も簡単に破る。

だから、確固たる信念を持ち、神の意思を真っ直ぐ貫く集団を、何でもかんでも邪教とみなしやすい。

だがそれらは、決して邪教などではなく、自分とは異質な存在を悪と決めつけて、弾圧しているだけにすぎない。


私が祓うのは、もはや人や生物ですらなくなった、思念体のみである。

いわゆる、人でなしと呼ばれる存在である。

だから、祓うと、その存在自体が消える。


この概念は、陰謀論ともよく似ている。