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男性弱者論の真実

男性弱者論”をご存じだろうか?

男性弱者論とは『過去に弱者として強者である男性から抑圧されていた女性の権利拡大と、男性の悪しき暴力性を法律やルール、ポリティカルコネクトレスによって徹底的に排除された現代社会において、もはや男性は強者ではなくむしろ弱者寄りの存在にまで貶められている』といった思想である。名前は似ているが、社会からいないものとして無視される弱者男性に目を向けよう、という弱者男性論とは全く違う思想である。

先進国は弱者を守るためのポリティカルコネクトレス思想の浸透や、法律による身体的精神的な暴力性を徹底的に排除する方向へひた走っている。男性が暴力性を出して戦うことが良しとされたのは過去の話であり、今では暴力性の片りんを見せるだけで男性は袋叩きにされる時代となった。出来の悪い部下を厳しく指導したり、部活で後輩をしごいたり、暴れる子供にお仕置きをしたりしようものなら、すぐにパワハラ男のレッテルを張られて社会的に終わりである

相手が女性ならなおさらそういった行為はご法度だ。加えて、今や職場の女性に対してアプローチをかけるなどももっての外となっている。パワハラ以上にセクハラに対する社会の風当たりは厳しい。年齢を聞いただけで今ではセクハラ扱いされかねない。平成の頃までは盛んだった職場恋愛なども今の時代では非常にリスキーな行為である

家事や育児においても、今や男性が積極的にかかわることは当たり前となった。保育園の登園時間帯に電動自転車に子供を乗せて疾走するお父さんの姿は都会では見慣れた光景となっている。仕事をしているだけで一人前とされた時代は遠い昔である。イクメンはもはや令和男子の義務になっている

また金銭面においても、女性の社会進出が当たり前となり、男性の優位性は著しく低下した。仕事内容も肉体を酷使するような第一次産業は一部地域を除き急減し、日本が誇る第二次産業も海外移転などにより激減。その代わりに女性と男性で差がつきにくい第三次産業が仕事の主流となった。このことで、稼ぐうえでの男性の身体的優位性は大きく低下した。むしろサービス業では女性の人当たりの良さなどに男性が推されている職種も多い。今や男性の平均以上に稼ぐ女性も珍しくない

男性の中でも特に社会的に抑圧され厳しい立場に置かれているのが中年以上の男性たちである。男性でも若者であれば社会は大目に見てくれるし、援助を受けることが出来る。しかしアラフォー以降のおじさんとなるとそうはいかない。一部の社会的に成功したおじさんや家族がいるおじさんはまだ社会的ロールがあるがゆえに大目に見て貰えているが、独身で稼ぎも少ないおじさんはしんどい。おじさんは存在自体がマイナスと見做されており、稼ぐ力や養っている家族、太い実家や特別な能力を持っていなければ中々社会から認めてもらえないのである。何者でもないおじさんに優しく接してくれるのはおじさんの財布を狙う頂き女子スナック女ぐらいだ。

そんなおじさんたちは日々ツイッターなどのSNSで"雑魚"扱いされ、サンドバッグにされているのが現状である。可愛げも愛嬌もない何者でもないおっさんはポリコレの保護対象からも外れ、いまや差別の的となっているのである。男性弱者論とは、そんな雑魚扱いされた男性の権利を主張する思想である。

筆者もロスジェネ世代として、ブラック企業やアルバイトとして酷使されボロボロに使い潰された氷河期おじさん達をたくさん見てきたため、男性弱者論には一定の理解はある。しかし言いたい。

現実の多くのおっさんたちはそこまで弱者ではないし、むしろ敵に回すと"強か"で"危険"な存在であることがほとんどだ。

パワハラセクハラでがんじがらめにされる強者おじさん、日々仕事と家事育児に追われクタクタの並おじさん、そして金も家族も友達さえもいない弱者おじさん。彼らはSNSでは格好のサンドバッグであるが、現実社会では色々な意味で強かったりヤバかったりするおっさんが山ほどいるのだ。ツイッターでは女のヤバさが殊更強く語られるが、敵に回すと厄介なのはどう考えてもやはり女より男なのだ。

ただヤバいおっさんはSNSをそもそもやっていなかったり、SNSではネコを被っていることが多いため、中々SNSではおっさんの本質を理解することは難しい。

ではSNSでは透明化されているおっさんの"ヤバさ"や"強かさ"とはいったいどのようなものであろうか?

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