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エシカルIDEA #1 プラごみは分別すればOK?

「リサイクル」の真実

プラスチックゴミ、ちゃんと分別してリサイクルしていますか?

リサイクルと言われると、再生工場に運ばれて、

別のプラスチック製品に作り変えられるイメージですよね。


ゴミステーションから先、プラスチックゴミはどうなるのか…

事実を知っておきたいですよね。


まずはデータから。

分かりやすいグラフがこちら

↓↓↓

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(出典:NHK 1からわかる!プラスチックごみ問題https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji17/


年間に出されるプラスチックゴミ903万tのうち

86%が有効利用されています。


おぉ~!8割以上が有効利用されているんだ!

なかなかECOじゃないか!


喜ぶのはまだ早いです。

全体の58%が"サーマルリサイクル"となっています。


サーマルリサイクル=ごみ発電

サーマルリサイクルとは…

廃棄物の処理の際に発生する熱を、エネルギーとして回収して利用すること。


花火の時に、ロウソク代わりにペットボトルの蓋を燃やしたことはありませんか?

ライターを近づけると、すぐに火がついたと思います。


プラスチックは非常に燃えやすいので、発電する時に石油や石炭の代わりに使えます。

化石燃料の節約につながるのです。

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ただ単に埋め立てるたり、燃やして処理するぐらいなら、

燃やした熱を発電に使えた方がECOだよね?

熱を再利用しているから、立派なリサイクルだよね?


う~ん。

確かに、埋め立てるよりは良いのかもしれません。

しかし!

サーマルリサイクルには問題があるんです。


サーマルリサイクルの問題点

①ダイオキシンの発生

焼却炉は高温で燃やすため、ダイオキシンは発生しないとされています。

実際は、100%発生しないということではなく、微量ながら発生してしまうそう。

目に見えない有害物質が空気に


②灰に毒性が…

燃やした後に残る灰には強い毒性が…

鉛や水銀が生成されることもあるため、土壌に悪影響を与えます。


こうした問題点があるので、サーマルリサイクルは喜べたものじゃない。

海外ではリサイクルとは見なさないのが基本です。


ポイ捨て<ちゃんと分別<減らす

分別して出したからといって、必ずしも地球環境に良いわけではない。

残念ながら、これが事実です。


では、日々の暮らしの中、プラスチックゴミとどう関わって行けば良いのでしょう?


プラナシスタの経験上、この順番で取り組むのがオススメです。


①No more ポイ捨て

まず、ポイ捨ては絶対やめましょう。

わざとじゃないけど、ビニール袋が風に飛ばされちゃった~汗

ってのもNGですよ!

②ちゃんと分別

家の中に入ってきてしまったプラスチックは、ちゃんと分別しましょう。

ちゃんとというのがポイント!

プラスチックの分別収集については、環境省からガイドラインが出されています。

それによると、

再商品化を効果的、効率的に行うためには、原料となるベールの品質がよくなければなりません。

とあります。


ベールというのは、下図の左上にある四角い塊のこと。

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不純物がない高品質ベールは、素材としてリサイクルできます。

(マテリアルリサイクルといって、本当の意味でのリサイクルです!)

しかし!

汚れが付いていたり、本来プラスチックゴミの日に出すべきじゃないプラが混じっていると、マテリアルリサイクルには回せません。

処理施設での分別が大変なうえに、

皆がプラスチックゴミの日に出すべきプラを完璧に分別すれば、

処理施設での分別作業が無くせるし、ベールの品質が上がって、マテリアルリサイクルしやすくなるのです。

先ほどのグラフで13%しかなかった「再生樹脂・その他利用」の割合を上げられることでしょう。


③食品のプラ包装以外を減らす

根本的な対策はここからです。

「減らす」に勝る対策はありません!


ただ、いきなり全てのプラスチックを無くそうとすると挫折の原因に…

特に食品のプラ包装は、最もハードルが高いです。

減らしやすいところから取り組むことをオススメします。


□洗濯洗剤

 →詰め替え用(大容量)の製品を買う

 →量り売りで買う

 →洗剤を使わない方法で選択する


□掃除用洗剤

 →自然派お掃除を実践する(重曹等を活用)

 →水だけでOKな掃除道具を使う


□シャンプー、リンス、ボディソープ

 →固形の石けん、シャンプーバーを使う

 →湯シャンに切り替える


□収納ケース類

 →ある物を活用する

 →リサイクル家具を選ぶ


□おもちゃ類

 →人からもらう

 →木のおもちゃ等、長く使えるものを選ぶ


□通販の梱包資材

 →注文の時「簡易包装でお願いします」と書く

 →通販を減らす


食品以外にも、これだけやれることはあります。

なぜ食品のプラ包装より取り組みやすいかと言うと…

一度出さない仕組みを作ってしまったら、その先ずっと出さずに済むから。

実践していくと、プラごみの量は格段に減らせます。


④食品のプラ包装を減らす

最終レベルが、食品のプラ包装です。

スーパーマーケットに行けばわかる通り、食品の多くがプラスチックで包装されています。

食事は毎日のことなので、どうしてもプラが出てしまう…

いきなりゼロは難しくても、減らす努力はできます!

アイディアをご紹介するので、やれることからやっていきましょう。


□加工食品を減らす

 →合わせ調味料(○○の素)を自作する

 →ジャンクな食べ物(スナック菓子等)を食べない

 →漬物や納豆を自作する


□断る、やめる

 →エコバッグを使い、レジ袋はもらわない

 →フードデリバリーをやめる


□量り売りを利用する

 →量り売りのお店を見つける

 →容器持ち込みOKなお店を探す

 →自前の容器に入れてもらえるようお願いする

 (肉、魚、豆腐はもちろん、食事をテイクアウトする時にも有効)

 

ライフスタイルによって、やりやすい/やりにくいがあると思います。

大切なのは、取り組みやすいことから始めること。

完璧を求めると、窮屈な暮らしになり、結局挫折してしまいかねません。

それよりも、コツコツ着実に続けて行く方がよっぽど有効!


分別したからOKではなく、根本的に減らす。

プラスチックとの関わり方を変えていきましょう。

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