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「好きな色を使おう」VS「似合う色を使おう」〜アナリストと化粧師

「白って200色あんねん」

ってアンミカさんの名言をご存知で?
パーソナルカラーやイメコン界隈では
よく引き合いに出されるヤツですw

今日は私が最近SNSでふと見かけて気になったある話題について取り上げます。
あくまでも、私の意見。

『皆パーソナルカラーやイエベ/ブルベに囚われすぎないで!好きな色を使おう』
ってメイクさんは言うけど、

『パーソナルカラーの理論をちゃんと理解してる?なぜそんな風に言うの?
「 PCに縛られてる」みたいに言わないで!
同じ白でもイエベにはイエベの白、ブルベにはブルベの白があるの!』

えーと、ざっくり意訳ですが
そんな風な議題でした…

このような内容を見かけたのは
実はこれが初めてではありません。

似たような投稿をパーソナルカラーの有資格者の方が発信されていたのを
以前に見かけた事もあります。

コレについての賛否は人それぞれです。

ただ私がずっと感じてきたのは
アナリストとメイクさんやBAさんって
商売仇の関係なんですかね?

コスメをPC別に仕分けるアナリストと
PCに囚われないメイクやコスメを提案したい化粧師さん…
互いを敵視してるんですかね?

例えば
①アナリストさんが投稿/発信する時
②有名なメイクさんがメイク解説する時
③美容部員さんとの会話の時


イエベ/ブルベ」「パーソナルカラー」
ってワードを耳にすると思うし、
口にした事あると思います。

そしてこれ、一見、
同じワードで共通の言語に思えるんです。

ですが、①と②③では意味合いが違う…
と個人的には思ってます。

なぜなら
ドレープを使い似合う色を診断するプロ」
「コスメや己の技術を使い、人の肌色や顔立ちを操るプロ


は磨いてきた技も、使用する道具も
その最終目的もそもそも違う。
と、なると着目する視点も当然違う。

少しだけ昔の話をさせて下さい。


◎PCブームの始まりは『カバーマーク』説?

あくまでも私の仮説です。

ご存知ですか?老舗のブランドです。
私がパーソナルカラーを最初に知り診断を受けたのはこのブランドでした。
『ジャスミーカラー理論』!

画像元:カバーマーク公式サイト

(詳細は↑と公式サイトをご覧下さい)
この理論を基にしたイエベ/ブルベ別のファンデーションは
大ヒットし2000年にアットコスメのベストコスメにも選ばれました。

私もこちらで診断をして頂き「イエベ/ブルベ」の理論とその重要性を知りました。

ちなみにこの理論では
イエベ/ブルベ=スキンアンダートーン」を指し示す事がわかります。

そして、このブランドの理論は
一般の消費者に「イエベ/ブルベ」のワードを広く浸透させるだけでなく、化粧品業界やメイクを生業とする方達にも大きな影響を与えたと考える事ができます。

私の仮説ですが、
「化粧品」に生業にする方、その業界に居る方にとって「イエベブルベ」とは人間の持つ肌の色=スキンアンダートーンを指し示す言葉として使う/馴染みのある言葉として浸透しているのではないでしょうか?

なぜならば、このプロ達は
顔色、肌の上に直接別の色を重ねてその変化を魅力的に調整するプロだからです。

◎ドレープを使う「パーソナルカラー診断」



さて、時は流れて…令和。
現代の「イエベ/ブルベ」理論は、有資格者が何枚もの色違いの布を当てて、顔に現れる変化の差を汲み取り、似合う色を選び出す
ドレープによる診断を指すようになりました。
流派も増え、当てる色も多くなり選び出したドレープの特徴によるカテゴライズも複雑化しています。

「イエベ/ブルベ」はこちらでも使われるワードですが、あくまでも「選び出したドレープの属性、グループを示す」ワードです。

そして、このプロ達はあくまでも
ドレープ=着る洋服の色」に見立てて、あなたに似合う色を選び出しているという事を忘れてはいけないと思います。

◎論議が巻き起こる理由とまとめ

という事で、私が思うのは

顔の上で調色をするプロと
洋服を着る上で色を選別するプロ

仮に同じ言語を使っても
指し示す意味が違うのは当然なんです。

一般的に誤解や衝突が生まれやすい理由として

・パーソナルカラー文化が流行し過ぎた
・似合うドレープの属性=似合うコスメの色と一致するという発信をするアナリストの多さ
・オシャレ、垢抜け=自分に似合うものを身につければ良い、理論を知ればわかる


というイメコンに対する認識の広がり、風潮や背景が今の時代にあるからかなと感じます。

私のnoteを読んできて下さった方々なら
「そんな単純なもんじゃない」と
ご理解頂けると思うのですが…
いかがでしょうね?

あと、もう一つ。
日本人は色彩感覚の感受性が強い

これは、私がかつてフランスを訪れた時に
経験して感じた事なのですが、
現地の同世代の友人に、何となく
「好きな色」について尋ねたのです。

そうしましたら…半ば呆れ気味に

「あのね、そういう質問しないで」
「つまんないから、考えた事ないから」
「だから何?」

他のフランス人にそんな質問しないようにとアドバイスを受けてしまいましたw
そこから話が広がるネタではないという事を伝えたかったようです。

(ちなみに強いて言うなら白と黒と答えられた)

このカルチャーショックわかります???


好きな色?似合う色?
どーだっていいじゃん!!
そんな世界もあるんですよ。

まあ、でもあるフランス人の子に
「日本はカラフルだね〜、面白いね」
と言われた事もあるので勿論、
人それぞれですけどね。
(その子は生粋の日本好きの子でした。)

日本人は色彩に対するこだわりや
感受性が元々とても強い
のでは?と
その時本当に感じたのです。

豊かだとも捉えられるし、
繊細すぎるとも言えるかもしれない。

だからこそ、パーソナルカラーが刺さる!
イエベ/ブルベもこだわる!

好きな色や似合う色を身につける事は
自己のアイデンティティの確立
自己肯定感を充足させる事に直結する。

似合う色を知りたいからプロに頼る
苦手でも好きな色でメイクしたいから
色々と抗うのですよ…

だから、私は
アナリストにも救われているし
化粧師にも救われてます。

両者が共存する世界を望みたい。

「イエベ/ブルベ」のワードに含まれた
発信者が指し示すその意図を
私達が曲解せずに汲み取れたら可能だと思うのですがね…。

長々の雑談にお付き合い頂き
ありがとうございました。

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