見出し画像

パワハラを受けた過去の私に今の私ができることを考えた話

今回は新人看護師時代に地獄を経験した過去の私を分析して、今の私なら何ができるかを考えた話です。

新人看護師となって最初の3ヶ月で教育係からの厳しい指導に耐えきれず、委縮してしまい徐々に病棟全体から無視や叱責を受けるようになり、心が潰れてしまいました。

当時の私はうつに近い症状でしたのでまずは心身の回復のために専門機関に繋げること、そして回復を待ってから自分らしくいるための目標や行動を考えて、一緒に並走してあげられるかなと思いました。

そんなことを考えたお話です。

いじめ、パワハラを受けた新人時代

過去の私についてざっくり書いていきますね。

≪新人看護師の3ヶ月≫

新卒で入職した病棟は手術や人工呼吸器、心電図モニター、たくさんの管をつけた人達がいて、毎日緊急入院や亡くなる方もいる、いわゆる急性期病棟です。

病棟の中でもかなり厳しいが、仕事が早く周囲から信頼されている先輩が教育係につき、あまりの厳しさで萎縮してしまいます。

周囲の先輩たちから最初は同情されていましたが、業務自立ができず委縮して積極性や主体性が欠如したことで、徐々に病棟全体からいじめやパワハラを受けるようになり、3ヶ月程で部署異動となりました。

≪教育係と先輩たち≫

・叱り9割、褒め1割くらいの教育係。日々の学びノートを毎日提出、病気の学習ノートをそれぞれの期日で提出。課題量は同期の倍以上。
・質問攻め、答えられないと課題追加。
・課題の期限が遅れ始め、内容も浅いと叱られる。教育係との関係が急激に悪化する。
・他の先輩が許可を出した処置や技術を教育係が知識不足を理由に取り下げ、先輩より後輩の人たちは誰も私に業務自立の許可を出さなくなる。
・先輩たちから情報収集不足や勉強不足が理由で、仕事中に患者の担当から外される。
・先輩たちから「仕事ができない、やる気がない」とナースステーションの真ん中で叱られる、声かけにフル無視、聞こえる陰口。
・師長に教育係の交代をお願いすると「根性を見せろ」と言われる。
・励ましてくれていた先輩が「私のフォローは嫌」と陰口を言っている。と別の先輩から告げ口される。

≪当時の私≫

・教育係からの質問攻めや否定に恐怖を感じ、会話が怖くなる。
・他の先輩には説明や実施できた技術が、教育係の前だと身体が固まり何もできない。
・先輩たちの態度が変わってくると、教育係への恐怖が病棟への恐怖に変わり始める。
・叱責→恐怖→声がかけられない→叱責、の無限ループ。
・励まされた先輩の陰口を聞いて、誰も信用できなくなる。
・食欲不振、嘔吐、不眠、腹痛、急な動悸、身体の震え、急に涙が出る、記憶の欠如(頭真っ白)、エナジードリンクの過剰摂取
・休んだら二度と復帰できないと思い、吐いても泣いても休まない。
・心療内科の受診予約をしたが、結局受診せず。

色々書きましたが、以上が入職後3ヶ月間のめっちゃ大雑把な出来事です。
感想は様々あると思いますが、書いていないこともたくさんあります。
厳しい言葉はお控えください。

当時の私へ

このまま書くと気持ちが落ち続けてしまうので、あれから新たな夢を持っている30代の私から、過去の私にメッセージを少し。

あなたはよく頑張った。
めっちゃ辛かったのに、数年後もう一度急性期を学ぼうとしたあなたを本当に偉いと思う。

でも、もっと早く逃げ出して良かったんだよ。
あなたを認めてくれる世界は確かにあるし、あなたにできる事はたくさんある。

いや〜、生きてて良かったね。

どん底の私に必要だったことは、マイナスをゼロにする環境

さて、頭を切り替えてやっとこさ本題に入りましょう。

当時、家族には話せませんでしたが、友人や同期、恋人などには少し相談していました。
でも周りの人が言うのは「早く逃げなさい」ではなく、「どうやって今の環境でやっていくか」というアドバイスです。

私自身が休むと復帰ができないと思い込み頑なに拒否していたことや、3ヶ月で根をあげる自分を恥ずかしいとか情けないって思って、深く相談しなかったからかもしれませんが…。

特に右も左も分からない新人は今ある環境が全てです。
当時は今ほどSNSが発展していないし、ハラスメント委員会もないから、余計に世界が狭かったと思います。

なんか辛そうで大変そうだけど、新社会人3ヶ月の本人が頑張りたいって言えば、周りとしては「まずは半年、1年頑張れ」って言いますよね。
家族でもない限り、基本他人は最後まで自分の面倒を見てくれません。

酷かもしれませんが、辛くて閉じこもっている人ほど自分から動いて、家族や専門家を頼る一歩を踏みだす必要があるかなと思います。
閉じこもるあなたをしっかり見てて、然るべき場所に繋いでくれるような人が近くにいればいいですね。

誰にも言わず1人で悩んでいては、誰もあなたに気付いて助けてくれません。
でもあなたが助けを求めたなら、世界は思った以上に優しいものです。

私も早く気付いてさっさと受診するなり、休むなりすればよかったなー。

ゼロになってから、目標に向かってプラスに行動ができる

暗くて苦しい海底から少しずつ浮上し、海面に近づいたときにやっと明るい世界が見えてきます。

私は自分で海底を離れ、浮いて沈んでを繰り返しながら7年半かけて海面に上がりかけたとき、最後にまた深く沈んでしまいました。
今やっと海面から顔を出して空気を吸い、岸(目標)を探して彷徨い、岸を見つけた今やっと泳ぎ始めたような感覚です。

自分自身で浮上して目標を見つけることで得るものはたくさんあり、後悔はしていません。
ただ時間がかかりました。浮上するだけで7年半、そこから岸を見つけるまでに2年以上です。長かった~。

浮上しかけた私がもう一度沈み、1人で這い上がって泳ぎ始めるまでの軌跡はこちらの記事から見れます。

もし海面に近づいてきた私をボートに引っ張り上げて、望遠鏡で岸を見つけて一緒に向かってくれる人がいればもっと早かったでしょうね。

あの時の私に今なら提供できる私の価値

海底から海面まで連れて行くほどの力は無いけど、海面から見える距離に来れば、ボートに引っ張り上げて、一緒に岸を見つけて一緒に漕いでいけるでしょう。

カウンセリングなどの知識が乏しい私には専門家に繋げることは出来るかもしれないけど、休んでいる時の十分なケアはできません。
傍にいることはできますけどね。

でも心と身体が調子を取り戻して次のステップに進み始めるとき、抜け出せなくてツラい「今」や、変えることができない「過去」から少し離れて、一緒に未来をイメージすることができます。

結局急性期から回復期リハビリ病棟に異動しても、ずっと心の中で苦しかったと思うけどその辛さってなんだろうね?

あなたがあなたらしく生きられる環境ってどんなところかな?
未来の自分がどんな風に生きていたら、幸せって言っているかな?
どんなことをしていたら、未来のあなたはワクワクして楽しく過ごしているかな?

考えて考えて、気持ちを1つ1つ紐解いて、カチコチになった心をほぐしていきましょう。

本来の私にはやってみたいと思った時、不安要素を取っ払ってスタートが切れるような行動力もガッツもあります。
誰かを本気で応援できるパワーも持ってます。凄いね。

そんな私を今の私なら全力で応援できるんじゃないかなと思っております。

同じような思いをしている人に私ができること。

悩んだ時、私のように1人で悶々と考えてもOKです。
自分で答えを出すことは、誰かに言われてやるよりもずっとエネルギーにもなるし、達成したときの充実感もあります。

ただ時間がかかるかもしれません。
また辛いことが起こるかもしれません。

あなたが目標に向かう道中を定期的に本気で付き合ってくれる相手がいれば、それに超したことはないなと思います。
家族でも友人でもパートナーでも誰でもいいです。

こんな長い文章を読んだということは、私の思いの何かがあなたに響いたのかなと思います。

今あなたにとって私が必要なタイミングでは無いかもしれないけど、頭の片隅に置いておいてください。
あなたが周りを見て誰もいないな〜どうしようって思った時、頭の片隅にいる私のことを思い出してくれたら嬉しいです。

過去の私の経験が、いつか誰かの役に立てれば良いなと思っています。

今回は過去にトラウマを抱えた私を、今の私ならどうやって助けられるかを考えた話でした。


私のお話に興味を持っていただいた方、良ければプロフィール記事も読んでみてください。
プロフィール記事はこちら↓↓

では次のお話もどうぞよろしくお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?