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知らなかった! 地震保険の仕組み

 転職エージェントに勤務する北陸の古狸です。                                                 いつも私のよもや話にお付き合い下さりありがとうございます。
最近初めて「地震保険の仕組み」について知ったので共有させていただきます。万が一遭遇することがあるかもしれないので、頭の片隅情報として置かせてください。 


2024年は、お正月に大きな地震と津波が発生するというびっくりするスタートとなりました。

被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。本来一番楽しくくつろいでいるはずの時の出来事で、言葉もありません。

少しだけ今回の地震の様子に触れますので、辛いと感じられる方はここで閉じてください。

 地震との遭遇

狸は家族とちょっとだけ遠くの初詣に出かけようと、富山県境近くで車に乗っていました。

あれ? 何だか揺れた? と思った次の瞬間には、USJのアトラクション宜しくグラグラと激しい揺れが襲い、全員分の携帯から大音量で警報音が鳴り響きました。

慌てて車のテレビを見ると、津波が発生するから逃げろと繰り返しています。お出掛けしている場合ではありません。初詣はキャンセルして自宅へ。

我が家の惨状 

大きな被害はありませんでしたが、色々なものが散乱し割れていたので、帰宅後最初にしたことは「写真撮影」

あらゆるところを撮影し、割れ物の撤去、食器棚の整理、大きくずれた建具を戻したり・・・

翌日には屋根瓦がずれていると近所の方に教えて頂き、慌てて瓦屋さんに見て頂きました。

 

大いなる勘違い

地震保険を使って修理になるから

  1. まず業者さんに見積りをお願い

  2. 見積が一通り揃うまで待ち、写真を用意し保険会社に連絡 

  3. 請求手続きをして修理依頼

 さて問題です。 ①~③に間違いがあります。果たしてどれでしょう?

 
正解は「全て」です。

「火災保険」の場合は正しいフローとなりますが、地震保険は全く違っていました。

 そうとは知らない狸。 

写真も見積もりも説明も出来るぞと満を持して保険会社に連絡した時に、では調査員が現地に確認に参りますと言われびっくり。

 いやいや、そんな大きな被害じゃないから写真で充分じゃ・・・と一生懸命説明。

お電話口で対応してくれた、多分臨時アルバイトさんであろうお兄さんに根掘り葉掘り質問しとっても困らせました。

現地調査

2週間後に2名の来訪。お一人は関東から、お一人は九州から、応援で石川出張対応なさっていました。
開口一番、まずは地震保険について説明します・・・ から始まりました(笑)

質問攻めにされて怖い思いでもされてきたのか、表情もとても硬かったのが印象的でした。

 地震保険とは・・・

『地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的として、民間保険会社が負う地震保険責任の一定額以上の巨額な地震損害を政府が再保険することにより成り立っている国の制度』 

財務省 :地震保険制度の概要 より

なのだそうです。

 対象になるのは 
居住の用に供する建物および家財(生活用動産)  のみ。

 ということで、工場、事務所専用の建物など、住居として使用されない建物は地震保険に入ることは出来ないんですね。

確かに、大地震の時に修復費用や再建費用を全て支払っていたら保険会社はすぐにつぶれてしまいます。

地震大国日本において、売れる商品だけど支払が大きくなる地震保険は保険会社にとって諸刃の剣なんですね。

 支払方法

見積が不要、必ず調査員派遣、となると、損害部分をどうやって計算するんだろう?

請求書ベースで手続き?? など不思議に思っていた狸は愕然とします。

 実際の損害額や修理に必要な金額で算出はしないのです。

保険対象の居住用建物・家財が、「全損」、「大半損」、「小半損」、「一部損」に当たるかどうかを調査し、その報告書に基づいて判断、時価に対して決まった割合を支払う形になるそうです。

 ちなみに、

一部損とは、 主要構造部(土台、柱、壁、屋根等)の損害額が、時価額の3%以上20%未満となった場合

を指すようで、構造全体に対して3%に満たない損害だと、一円も支払われません涙
詳しくは財務省のホームページにまとめられていますのでご確認ください。

 地震保険制度の概要 : 財務省 (mof.go.jp)

建具や床は構造物にも家財にも入らないので、今回の査定には全く関係なく、我が家に来られた調査員の方々は屋根や柱、外壁を細かく細かく調べていらっしゃいました。

 狸の見積もり総額は100万近かったので、0円評価になったらどうしよう・・・と気が気ではありません。

 家財に関してはもっとびっくりで、食器、家電製品、家具、仏具、本 など、20項目くらいで、何に損害があったか、で判断されます。

食器1枚 でも 食器100枚 でもチェックは一つ

損害額ではなく広くに渡っているかどうかでの査定になります。

 狸の家は、屋根はともかく他は修理しなくても生活に支障はありません。
なので、最悪修理しなくても良いのですが、大きな被害を受けられた方々に対して、実際支払われるであろう保険やお見舞金は全く足りないということはよく分かりました。

 地震保険の請求なんて人生で一度あるだけでも驚きなのですが、

原状復帰のための保証ではないんだ、ということがとっても勉強になったので共有させていただきました。

既に多くのご好意を頂いているとは思いますが、もしも宝くじに当ったり、臨時ボーナスが入ったら、そのごく一部を能登の皆様の助けにあてて頂けたらものすごく有難いです。
そして、能登経済を元気にするアイディアをお持ちの方は是非お力をお貸しください!

2024年、力いっぱい良い一年にしていきましょう!!
今年もよろしくお願いします☆

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