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「おにたのぼうし」

大好きなあまんさんの絵本です。小学生の読み聞かせの会では、2月に必ず読む絵本です。
まことくんのおうちにこっそり住んでいる「おにた」という子どもの鬼がいました。
おにたは、無くしたビー玉を見つけてあげたり、雨の日に洗濯物を取り込んであげたりと、こっそり人間にみつからないように、役に立つことをしている気のいい鬼です。
しかし、人間は鬼をみんな悪者だと思っています…
節分の日、お母さんが病気の女の子の家にこっそり隠れることにしました。
そして、その子がまだ夕飯を食べていないことがわかると、夕飯を届けてあげるのです。
でも女の子は、そんなおにたの気持ちも知らず、鬼が来たらお母さんの病気が悪くなると言います。
おにたは鬼にだっていろいろな鬼があるのに…と思いながら黒い豆になってしまいます。
その黒い豆を女の子は、拾って豆まきをします。あの子は神様の子なんだと思って…
このおはなしから、子どもたちはどんなことを感じるのでしょうか?
おにたが可哀そうと思うのか?鬼なんだからしょうがないと思うのか?与えられた環境の中で、自分が出来ることをしたおにた。でもその行為は、報われないことの方が多かったのかもしれません。
しかし、自分が気づかないところで評価されているのかもしれません。子どもたちに、感想を聞いたことはありませんが、複雑な気持ちを持って見ていることと思います。絵本を通して、おにたの気持ちになって考える。女の子の気持ちを考える。絵本の世界に入り込むと感じる、たくさんのことがあります。その感じ取ったことは、何が正しいわけではなく、自由です。たくさんの絵本を読んでもらった、我が子が、小学生になった時に「おにたのぼうし」を読んでどう感じるのか?
それもまた、楽しみですね。


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