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William Elliot Griffis

グリフィス館のほうは、叔母が行ったことがない、と言うので連れて行った。

僕も、久しぶりに行ったのだけれど、2度目になって、あまり知名度のないグリフィスの「人」を、少し深く知ることができた。

たいした人である。

グリフィスは、物理と化学の教師だったのだが、当時使った天秤が展示されていたが、よく手入れされていた。分銅は、金でできていた。この天秤は、現代でも、十分以上に、高い精度で計量できる、と思われる。Amazon で買う500円の計量器など、おもちゃだ。

グリフィスは、福井から米国に留学した、日下部太郎に魅かれて、福井にやって来た。日本人と米国人ではあったが、お互いに、人の部分で響き合った仲だったわけだ。

グリフィスは、後年、日本を再訪して、そのときは、全国で講演活動を行って、天皇陛下から勲章を授与されたと書かれていた。

グリフィスの知られざる業績として、「Fairy Tail」の執筆がある。これは、日本のおとぎ話を英語に翻訳したもので、出雲神話の、野ウサギがサメの背中を歩いて海を渡ったあの話なども含まれている。

ラフカディオ・ハーンが書いた「怪談」は有名だが、「Fairy Tail」は、「Kwaidan」に劣らない。

ちょうど僕が、KALEVALAを現代日本語で書き直したようなもので、共感するところがある。



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