「その年、私たちは」（※ネタバレ有り）

OST目的で見始めたこのドラマ。
正直こんなにはまっちゃうとは思わなくって、「やられた」ってきもちでいっぱい。（ポジティブな感情）

メインキャラクターは「パラサイト」にも出演していたウシクさんが演じるウンと、日本でもたくさんの人が見たドラマ・「梨泰院クラス」に出演していたキム・ダミさんが演じるヨンス。

このドラマ、まず構成というか設定が面白くって。

ふたりは高校時代のドキュメンタリー撮影を通して知り合うんだけど、これがまた学年1の秀才と学年ビリという凸凹コンビで。
当然性格も合うはずがなかったが、3年の月日をともにしたふたりは徐々にひかれあい、恋人同士にー！？
しかし付き合って5年になる年、突如ウンはヨンスに別れを言い放たれ、捨てられてしまう。（エー！）
そんな二人が10年越しに再会し一緒に仕事をする中で、高校時代に撮影したドキュメンタリーの続編を撮影するという話がもちあがり〜〜〜......

超ざっくりまとめるとこんな感じ。

ストーリーの流れももちろん面白いんだけど、
それ以上に登場人物が吐き出す「言葉」がすごくいい。

韓国ドラマを見ていると、よく「人とのつながり」があらゆる角度から描かれてるな、と思うことがあるんだけど、このドラマも例外なくそれが「言葉」からくみ取れた。

特に最終話、おばあちゃんと話すヨンスの言葉。

両親がいなくなって、気難しい性格故に友達もいない。
おばあちゃんだけが唯一の味方だと思い込んでいた
ヨンスが、勤め先の社長や、飲み屋のソリ姉さん、
そしてウン。

そんな「当たり前に自分の周りにいる人たち」が実はずっと自分の味方だったことや、「知らないうちに誰かに手を差し伸べてもらってた」ことに気づき、彼女の心が軽くなる瞬間だった。

ヨンスのこの言葉を聞きながら、
たしかにこういうことあるよなあと思ってた。


人間、大人になるにつれて「1人で生きてる」って強気な思い込みに陥りがちだけど、そんなことありえなくて。


どんな偉人にも赤子の時代はあったし、彼らの尊ばれている思想や行動は、行動力の違いはあれど、少なからず「周りの人間を見て」抱き、育ったものだから。
みんな人に影響されて生きてるし、知らず知らずのうちに、他人に支えてもらって生きてる。

韓国ドラマにはこういう「共感」や繊細な「気づき」が作中に多くちりばめられていることが多くて、それが意図せず韓ドラにはまってしまう理由なのかなあと、しみじみ感じたりしてた。

あと、このドラマの面白いところが、「ドキュメンタリー」という要素によって、視聴者が「自分がドラマの世界に住んでいる」かのような錯覚を抱いてしまうところ。

ドラマの始まりには、ドキュメンタリーのシーズン1内で当時高校生だった2人がインタビューを受ける様子が流されていて、その後のドラマ内でも、要所要所でシーズン1のオンエアが挟まれる。

そして、私たちが「ドラマ」として見守っている「ウンとヨンスの今」も、ドキュメンタリーのシーズン2として、後半ドラマの世界で放送される。

最終話の最後は、夫婦になった二人を撮影する新シーズン（シーズン3）のオープニング「私たち、夫婦です」で締めくくられる。

あたかも「ドラマ」の視聴者である私たちが、「ひょっとして私、ずっとドラマの世界でオンエアされていたドキュメンタリーを観ていたんじゃ、、、？」なんてうっかり勘違いしちゃいそうな、そんな設定で。

「自分もドラマの世界にいつのまにか入り込んで、その世界でドキュメンタリーを見ていた」って思ってしまうような、自分もドラマのエキストラになっているような、そんな気分だった。

あとなんせOSTの流れるタイミングが抜群にいい。
army（BTSファンの名称）としての贔屓目なしで言ってもV（キム・テヒョン）が歌うChristmas treeの世界観がドラマにぴったりで、なお感情の調節が易かった。

わあ～～またひとつ大好きなドラマが増えてしまったな～～～～～（幸）


次はソンガンさんが出演してる「気象庁の人々」にはまりそうな気がしています。