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「ぽっぷごーず」って なーんだ? その2 メアリー・ポピンズシリーズ

朝の連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」で、ラジオの英語講座で英語を勉強しようとしたひなたちゃん。
なんと、講師の先生が東後勝明先生だったので、びっくりしました。さすがはNHK。「およげたいやきくん」やら連続テレビ小説ネタやら、局内のデータフル活用ですね。

私が中学生のころ、「基礎英語」というラジオ講座を聞いていました。確か朝6:15始まり。その後6:30から「続基礎英語」そして6:45から東後先生の「英語会話」。
ジャジーな音楽とともに東後先生が滑らかな英語でご挨拶します。その後の英語は、中1の私には流暢すぎてちんぷんかんぷん。聞いてたらわたしもこんな風にペラペラしゃべれるようになるかと思ってしばらく聞いたけど、そういうことはなく、まずは「基礎英語」をしっかり聞く日々に戻りました。
途中で聞かなくなったとはいえ、ひなたちゃん、あの難しい英語講座、よくぞ続けてがんばって聞きましたねえ。ひなたちゃんよりも飽き性な私です(笑)

Hello, Yoshiko.  Hi, John.で始まった「基礎英語」は、週末に英語の歌を紹介してくれました。多くはわらべ歌や童謡。月曜日から金曜日まではとにかく耐え、週末の歌を楽しみにしていた記憶があります。その時に聴いたたくさんの歌が、大人になってからマザーグースなどのナーサリーライムを聴くきっかけになったんです。

さて、その中の一曲POP GOES THE WEASELですが、

私の大好きな児童文学とのかかわりがありました。
1冊目は前回ご紹介した「大きな森の小さな家」

そしてもう一つはイギリスのP.L.トラヴァースさんの「メアリー・ポピンズ」シリーズの1冊「とびらをあけるメアリー・ポピンズ」です。

メアリー・ポピンズシリーズは、全部で8冊あるらしいんです。私が読んだのは、初期の4冊。岩波書店から出ていたものです。それ以降は実は読んでおりません。小学校から中学校の間に、何回も読んだ本です。ちょっとがんばって英語版読んでみたこともあります。
ストーリーの楽しさももちろんですが、イギリスのちょっと上流家庭の風習や、食事や、年中行事や、おとぎ話や歌がわかる本でした。これを読んで、英国流のティーパーティーに憧れたものです。

1冊目の「風に乗ってきたメアリー・ポピンズ」をもとにしたジュリー・アンドリュース主演のディズニー映画「メリー・ポピンズ」もとても有名ですよね。私も大好きで、何度も見てるし、音楽も歌も大好き。「チム・チム・チェリー」他、名曲も多いです。

でも、今私が話したいのは、そのディズニーのミュージカル映画ではなく、原作のトラヴァースの児童文学の方です。
「ああ。あの本ね。」という人、どれくらいおられるんでしょうか?
1冊目ならまだしも、3作目の「とびらをあけるメアリー・ポピンズ」読んだ方…おられたら、お知らせください。語り合いたいです~(笑)
どのくらい知っている人がいるのかわからなくて不安なので、さくっと紹介しておきます。「知ってるよ」という人は、次の段落飛ばしてくださいね(爆笑)

1冊目では、ナニーのメアリー・ポピンズはある日突然去っていきます。これは映画でも同じです。そしてその後また突然バンクス家に帰ってきます。それが2冊目の「帰ってきたメアリー・ポピンズ」(ウルトラマンみたいやな)そして、2冊目の最後もある日突然去っていきます。
そしてまたまたある日突然バンクス家にやってくるメアリー・ポピンズ。今度は「扉が開くまで、いましょう」と約束します。これが3冊目の「とびらをあけるメアリー・ポピンズ」です。


ジェインとマイケルはメアリー・ポピンズのいとこ、トイグリーさんに会います。トイグリーさんはオルゴールを作る、音楽を愛する人。今は「公園の1日」という音楽のオルゴールを作っているんだ、と話してくれます。鳥のさえずり、噴水の音、木が伸びる音、それらすべてが音楽なんです。


そんなトイグリーさんは「みんなそれぞれ一つ、自分の音楽を持っているんだよ」と話し、一つのオルゴールのねじを巻きます。
音楽を聴いて「これ、私のよ!」とジェインが喜びます。
もう一つのオルゴールを聴いて「これ、僕のだ!」とマイケルが歌います。
トイグリーさんは満足そうに微笑んで、自分の音楽のオルゴールを聴きます。

ジェインとマイケルの歌は「オレンジとレモン」「ロンドン橋が落ちる」でした。そして、メアリー・ポピンズのオルゴールが、なんと「POP GOES THE WEASEL」なんです。

もちろんメアリー・ポピンズは、「これ、私のです」なんて言いません。表情一つ変えないんです。あとからマイケルが「あなたのは、確かイタチが『ポン』の歌だったよ」と言っても、絶対認めません。それどころか、そんなことを言うマイケルに向かって怒りを向けます。
上品なでしとやかな、この私が「ポン」「イタチ」どういうことでしょう!!これ以上私を侮辱するようはことは、一言も許しませんよ!!なんとまあ、「ポン」だなんて…

「メアリー・ポピンズあるある」の1シーン。子どもたちを楽しいおとぎ話や空想の世界に連れて行ってくれたり、楽しい人に会わせてくれたりする素敵な人なのに、帰ってきたら知らん顔。そんなことありましたか?と言われてしまいます。
自分の記憶違いだったかなあ…と思うマイケルですが、どっこい、ちゃんと証拠が残っている。ああ、あれって夢じゃなかった、本当にあったことなんだ。パパやママには話しても通じないけど。メアリー・ポピンズは知らん顔してるけど、あの人本当は絶対覚えてるんだ。ジェインとマイケルは、もう余計なおしゃべりをせず、2人で黙ってうなずくのです。
大人は知らない子どもだけの秘密。そうやって子どもの心は豊かに育っていくんですよね。トトロもそうだけど、子どもにしか見えない、子どもしか体験できない世界って、絶対あるし、必要なんでしょうね。

「大きな森の小さな家」はPOP GOES THE WEASELの曲から家族の会話が広がりますが、こちらは会話どころか「聞いてはいけない」空気が広がってしまいました。でも、メアリー・ポピンズにとって、あの歌にはどんな思い出があるんでしょうかね。やっぱり気になります。

私の音楽も、トイグリーさんのところにあるのでしょうか。どんな音楽なのか、メアリー・ポピンズと一緒に聴きに行ってみたいな、と思うのです。いや、もうおばさんだから、行きたくても行けないのかな。

今回も長くなってしまいました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

そんなこんな思い出が、
「ぽっぷごーず」には、つまっています。
説明するのは長くて面倒くさいので、同世代の人には「ロンパールームの曲」、それが伝わりにくければ「大きな森の小さな家」の話をすることにしています。

わたしにとって
みなさんにとって
「ぽっぷごーず」は何でしょう?

ふと考えるキッカケになれば、嬉しいです。

長々と書きましたが、今後、こんなに児童文学について熱く語ることはないと思います(爆笑)もっと身近なこと、日常のことを書いていくつもりですので、どうか怖がらす、また見に来てください。

(写真はフリー素材より借用)







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