見出し画像

29歳も頑張ります。

スタメンから外されたすぐ後にアメリカにいる父が自ら命を経ってしまいました。まだ試合に出れなくなった気持ちを整理してる時に追い討ちをかけるように僕の心に重くのしかかってきました。考えれば考えるほどに頭と心が重くなっていくのが自分でもわかりました。考え出したら寝れなくなりほとんど睡眠が取れないまま練習に行く日もありました。誰かに簡単に相談できるような事柄でも無くて自分でもどう処理したらいいのか分かりませんでした。それは今もそうですが少しずつゆっくりと時間をかけて消化していくものなんだと自分に言い聞かせながら毎日を過ごしていっています。

それでも明日はやってきます。パフォーマンスが上がらない毎日でした。自信も無くなってミスも増えて練習に行くことすらしんどくなってきてチームに話をして少し休ませてもらおうと思ってました。明日無理だったら言おう。毎日がこの繰り返しでした。そういう中でも支えになったのはやっぱり家族や仲間の存在でした。ありきたりで綺麗事の様に聞こえるかもしれないですけど本当にそうでした。チームメイト達が立場、状況に関係なく毎日頑張る姿を見て自分もとにかく頑張らないと。グランドに立ち続けないと。と思わせてもらえました。これが僕が感じた素直な気持ちです。

これまで僕は自分の為にサッカーをしてきました。選手としての価値を高めたい。相手に勝ちたい。その一心でここまでやってきました。

自分が試合に出てる姿や活躍する姿を見て色んなことを感じてくれる人がいるというある意味サッカー選手なら当たり前と言われるような背景を当たり前すぎて本気で意識をしてサッカー選手という仕事ができていなかったです。

僕がどういう発言しようがどう経ち振る舞おうがそれが僕という人間で僕の人生であり僕が自分で責任をとるから関係ないだろという考えのもとここまでプレーしてきました。決して虚勢を張っていた訳ではありませんが、それくらい自分の感情とか想いを最優先にしていたというかそのくらい振り切らないと昔の弱くて自信の無い優しい自分が出てきてしまいそうで、この世界で生きていくことが難しかった過去の自分に戻るのが怖かった部分もありました。

もちろん生き方に正解、不正解はないんですけど色んなことがあった今感じるのは考え直さないといけないタイミングなのかなと思っています。もちろん基本的なスタンスみたいなモノは変わりませんけど、より自分の背景を意識したサッカー選手になることが必要だと思いました。

父の事を今こうして書いているのも自分と同じような立場の人にとって何かの支えになると思ったからです。僕が家族やチームメイト達に支えてもらえたように自分がピッチに立つ姿を見てこれまで以上に誰かの支えになったり何かを感じてもらえるような選手になれると思ったからです。そしてそういう選手になりたいと自分自身が強く思ったからです。

僕のくだらない発言や立ち振る舞いで不快になられた方々がいたらすいません。僕自身も今回の事で本当に沢山の事を学びましたし、痛みも感じました。前を向くことに少し時間はかかりましたけどもう大丈夫です。

家族と仲間を大切に。目の前にある小さな幸せに感謝しながら引き続き頑張っていきたいと思います。

全然怪我をしない丈夫な身体を授けてくれた父の分まで自分の人生を大切に生きていきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?