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悪魔に魅入られたのは誰か?映画『エルヴィス』

トム・ハンクスの出演作品を久々にみた気がする。
彼の演じる役柄は、人がよく、優しく、時に不幸にも見舞われるがそれを乗り越えるタフさを感じる。そう思っていた。

怪演、そして脚本・演出の勝利。
これに尽きる。

エルヴィス・プレスリーのことは「あのリーゼントにヒラヒラ衣装の」くらいにしか知らなかった。しかもコメディ映画のパロディ的演出だ。
今作では彼の生い立ちからデビュー、そして歌手生命を終えるまでを描いている。

その人生のすぐそばには、常にトム・ハンクス演じるマネージャー「トム・パーカー」が居る。
彼は若きエルヴィスの才能を見出し、プロデュースする。いや、悪魔との契約を交わした。

大きな時代の流れには個人の力では太刀打ちできない。戦地に赴いたり、チャリティー企画に出演したり、エルヴィスは様々なシチュエーションで歌う。
それを時に優しく、時に反対しながらも支えるのが「トム・パーカー」だ。

悪魔の契約に気がつくのはいつだろうか。
現代ではこんな「闇」が生まれていないことを願う。

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