見出し画像

おっさんの誕生日を、みんなでサプライズで祝ってみた。多分。

誕生日

今現在、
僕は二十代後半になっていて

おっさんは
四十代半ばなっている。

だから、
ここ最近の記事は
実は、昔の話を
書いていることになる。

そんな中、今日は
ほんと、ここ最近の話。

タイトルにもあるように
おっさんの誕生日の話。

おっさんの
誕生日ヒストリーは
出会ってから何個かあるんだけど…

まあ、たまには
最近の話を
してみようかなーと思ったので
どうかお付き合い下さい。

では、本題ね。

おっさんはいつも

出勤してくると、
共用の冷蔵庫を開けて
そこに
野菜ジュース等、
その日1日の食料をしまう。

そこまでは、全然問題ない。

が、この大馬鹿者。
扉側にある、
背丈がある飲み物も
冷やしておけるスペースに

いつも
小さな紙パックの
野菜ジュースをしまいやがる。

うざい。

そんな中、
今日の冷蔵庫の中は
なんだか雰囲気が違っていた。
ケーキがある。

賢いおっさんは、
一瞬にして
全てを悟った。

そう。本日おっさん
四十と半ばの誕生日である。

これは
後で、みんなが
僕を祝ってくれる
ケーキに違いない。

そう分かった、
おっさんは
気がつかないフリをして
いそいそと冷蔵庫をあとにする。

今回の話に
らむと はというと、
仕事がバタついていたために
参加することができていない。

昼過ぎ頃だったかな?

その冷蔵庫のある部屋に
続々とスタッフが
集まり始めた。

もちろん
本日の主役の”彼”もいる。

おっさん
(そろそろかな…)

そんなことを
おっさんが思っていた矢先。

スタッフの誰かが
冷蔵庫を開けて
ケーキが取り出されるのを
横目で確認した、おっさん。

気がつかないフリをしながら
ちょっと鼻唄まじりに
スマホをいじる、おっさん。

けど、ここでおっさんは
ふと気がつく。

毎年恒例のはずの
サプライズじゃないのか?

今年はと…

何を隠そう
おっさんはその部屋にいる。

なんだったら
気がつかないフリをしているから
スタッフ同士の
会話にも入れない。

けど聞こえた。
今確実に聞こえた。

後輩1
「これ、おっさんの誕生日ケーキ!
 私買ってきました。
 けど、年齢わからなくて…」

スタッフ1
「誰か、火もってない?」

スタッフ2
「ロウソク出てきたよー」

スタッフ3
「なんで、こんな本数なん笑」

スタッフ4
「おいしそー」

スタッフの誰かが所々で
こんなことを言っていた。

そこでようやく
おっさんはひらめいた!!!

おっさん
(そうか。
 今年はサプライズじゃないねんな…
 せやったら、みんなに
 ありがとうを伝えよう…)

おっさんは、大きめの声で
みんなに言ってみた。

おっさん
「ありがとう!!!」

が…
盛大にスベッた。

というより…一斉に無視。

所々でクスクスとも聞こえる。
おっさんは頭がいいので

おっさん
(ふーん笑。そういうことか。笑
 今回は…みんなが
 僕を見えてないノリやねんな笑)

そう、察したおっさん。

なので、
再びスマホに視線を戻し
犬猫の画像を見ていた。

そうである。

おっさんは、
盛大にすべったので
ほんの少し傷ついていたのである。

癒されるために犬猫に目をやり
体力ゲージの回復をはかる
おっさん。

そうこうしているうちに

スタッフの1人から
話しかけられた
おっさん。

スタッフ2
「おっさんの
 誕生日ケーキに
 火つけたいから、
 ライター貸して」
 
戸惑い、オドオドする…
おっさん。

さっきまでの
おっさんを
見えてないという設定が
ガバガバである…

見えていたのである。

おっさん
(じゃあ…
 さっきの無視は…
 なんだったんだろう…苦笑)

なんて思いつつ

まあ…
ケーキのロウソクに
火はついていた方がいいので
おっさんは、スタッフに
あっさりライターを渡す。

カチカチカチ…

ライターを押す音が、
スタッフの賑やかな声とともに
部屋に響く。

と、同時に
部屋の電気を
消したいから
部屋から出てと
スタッフに言われた
おっさん。

というか、
もう部屋の電気は消えていて
ロウソクの火が揺れている。

その光景を横目に
おっさんは、部屋を出る。

部屋を出てから
おっさんは、
ようやく
究極の二択に
迫られていることに気がついた。

もし、再びドアを開けて
部屋に入ると
そこには、ケーキがあって
自分の誕生日を
祝ってくれるスタッフが
たくさんいる。

電気も消してあって
あくまで
サプライズなのである。

でも、全部知っている。
ケーキがあることも
出勤早々に知っていたし…

自分の誕生日ケーキの
ロウソクに火をつけるための
ライターまで提供している。

これは…
驚くリアクションでいくのか…

知ってたわ!
とツッコミでいくのか…

究極の二択である。

どちらを選ぼうか
悩もうとした矢先。
部屋に招き入れられてしまった。

あっという間。

瞬時の出来事。

次の瞬間、
おっさんは
部屋の中で…

おっさん
「わぁ?!!ビックリ♪
 知らんかった!
 ありがとうー!!
 サプライズー??」

と言っている
自分に出くわしていた。

大根役者である。

ここに
世界一の
大根役者の誕生である。

ケーキを見てみると
今年は乱雑に”7本”の
ロウソクが
刺さっていて火が揺れている…

おっさんの年齢は
四十代半ばである…

続いておっさん

おっさん
「わぁあ?!
 7本もロウソクがある?!笑」

引き続き大根役者である。

どう、こじつけようとも
“7本”のロウソクたちは
おっさんの年齢には関係ない…

ふーっ!!っと

おっさんが
縁も所縁もない
”7″本のロウソクを消す。

どこから、ともなく

「おめでとうー!!」がたくさん聞こえてくる。

おっさんは、何がなんだか
わからなくなっていた。

全部知っていたし…

ロウソクは”7″本だし…

年齢は四十と半ばだし…

よくある
〇〇ちゃん誕生日おめでとう!
みたいな、食べられるプレートは
たった今どっかから
乱雑に出てきて
ケーキに乗っけられたし…

ロウソク刺さったまんまだし…

まあ、気を取り直して
その縁も所縁もない
ロウソクたちを
おっさん自ら抜いた。

次のタイミングで
後輩の女の子がケーキを
切り分けてくれようとした。


一斉に
その子にストップがかかる!!!

後輩
(??????????????)

が…
後輩はちょっとケーキを
切ってしまっている…

ビックリした後輩は
手元が震えて
ケーキの一部分を
グシャらせてしまった。

彼女は全く悪くない。

僕らの職場では
誕生日の人が
自らケーキを切り分けるという
訳の分からない風習がある。

最近入った彼女は、
知る由もないし
悪くない。
むしろ出来た後輩だ。

毎年この入刀シーンでは
おっさんのBGMは
安室ちゃんの
”Can you celeblate”が
どこからともなく流れてきて

結婚式の
ケーキ入刀みたいになる。

今年は
そんな不思議な、
おっさんの誕生日だったそう。

ちなみに、
後書きなんだけれど…
ケーキを買ってきてくれたのは
その後輩の女の子で
おっさんの年齢が
わからなかったから

なんか、適当に…
定員さんに

後輩
「”7″本で。」って
言ってしまったそう。

職場の冷蔵庫に
ケーキが入る前から
今年のおっさんは
7歳か70歳やったみたい。

また次回。


無料で先読みしていただけます。
次の話 満員電車 へはコチラから ↓↓↓↓


(๑╹ω╹๑ )