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ソーシャルバーPORTOが長野県辰野町に9/23 初出店!ローカルにこそソーシャルバーが必要な理由

こんにちは!ソーシャルバーPORTOの共同オーナーの山下実紗です。
突然ですが、私が住んでいる長野県 辰野町でソーシャルバーPORTO 辰野店を2023年の9月23日にオープンすることになりました。23日以降は、毎週金曜日、土曜日に日替わりの店長たちと営業する予定です。
有楽町、品川、日本橋に続き、謎の辰野。なぜ辰野町で出店することになったのか、どんな未来が待っているのか、つづってみたいと思います…!思いが高まりすぎて、少し長いですが読んでもらえると嬉しいです。


私とPORTOと辰野町とPORTO

私が辰野町に移住するまで そもそも長野県 辰野町ってどこ?

長野県 辰野町は東京から3時間、松本からは1時間ほどに位置する、人口約1万9000人の町です。辰野町には、飛び飛びの商店をつないで、新たな価値観でトビチ商店街という商店街があり、そこにはセレクトショップのお洋服屋さんや、コーヒースタンド、美容雑貨のお店、ダンススタジオ、古着屋さんなど個性の尖ったお店が存在しています。

小商いを始める友人も多くいたり、小さな町に10以上のゲストハウスが点在していることから「やりたい」が叶いやすい町だなあ、と思っております。

かくいう私も辰野町で「おいと間」というゲストハウスを辰野町で営んでいます。

まずは個人的な話ですが、私が本格的に辰野町に住み始めてから今年で4年目になります。辰野町との出会いは、2016年の夏に大学最後の夏休みにインターンシップで1ヶ月滞在したことから始まりました。町で出会った大人たちの働き方はとても多様で、役場の人、会社を経営する人、個人の屋号で働く人…自分たちが生きているまちを自分たちで変えて行こう、と楽しそうに働く姿がとても新鮮に映りました。またそこでの経験は、大人になるって素敵かも、と未来に希望を与えてくれるものでした。辰野町はいつしか私の心の故郷となり、大好きな人たちに会いに毎年夏に帰るようになりました。(もしより詳しい経緯にご関心を持ってくださった方がいれば、こちらで辰野町と私との関わりをまとめてくれています。)

その後、東京で会社員になりましたが、社会人2年目になった時、インターンの時にお世話になった方から会社を立ち上げる際に声をかけてもらい、会社のメンバーに入れていただきました。しばらくは会社員を続けながらも二地域暮らしをしていましたが、辰野町にいるメンバーがあまりにも楽しそうだったので、会社を辞めて辰野町に行くことに。そのタイミングで、学生時代にインターンで知り合ったパートナーと結婚し、一緒に辰野町に移住することになりました。

辰野町へ移住してからも、社会人1年目から関わらせてもらっていたPORTO店長は続けて、毎月東京へ通っていました。またPORTOとして大きな変化は、立ち上げから3年目にPORTO立ち上げメンバーで共同オーナーのキャンさんが関わり方が変わることになり、共同オーナーからショーチョー(象徴)店長に就任することになりました。そこでPORTOをみんなで一緒に守っていくぞ、という意思と、私にも何かできることがあればという思いから、共同オーナーを引き継がせていただきました。

東京のPORTO店長たちと。

PORTOと辰野町との出会い トビチマーケットを経て

辰野町に移住してはじめての仕事が、2019年にトビチマーケットというプロジェクトでした。辰野町はかつて交通の要所として栄え、町中に800メートルほどの素敵な商店街があるのですが、現在は時代の流れで多くのお店のシャッターが閉まっています。トビチマーケットでは、シャッターを頑張って全て開けよう!というのではなく、閉まっているお店の横に新しくできたカフェがあったり、昔ながらの食堂があったり、歩いていて楽しい、自分たちの暮らしが豊かだと思える10年後のまちを目指したいねという話からプロジェクトが始まりました。
自分たちが暮らしたい未来の妄想をただ伝えているだけでは、みんな想像や共感ができないので、10年後の日常を前借りしてたった1日だけ体験しちゃおう!というコンセプトでマルシェを開催しました。その日は、普段人が歩かない商店街に、たった1日で4000人が歩いてお買い物を楽しんでくれました。

普段は、人が歩かない商店街にたった1日で4000人が歩いた。

イベントの準備段階の話ですが、出展者さんへのお声がけは、自分たちの10年後に町にあったらいいなと思うお店さんにお声がけしよう!という基準で行っていました。そこでは私は迷わずPORTOに声をかけさせてもらうことにしました。10年後の辰野町の日常にはPORTOのようなコミュニティの中心となる存在が必要だと思ったからです。私自身、PORTOと出会う前、会社と自宅の往復で、新しい出会いも見つけづらく、ずっと安心できる居場所を探していました。居場所というものを哲学して体現しているオーナーのたくみくんとキャンさんを始めとし、出会った店長たちが私に居場所をくれ、いつも背中を押してくれたことが今も忘れられません。
そのような背景から大好きな辰野町とPORTOを組み合わせることは、私にとっても、とても意味のあることでした。
またトビチマーケットをきっかけとして、辰野の人たちにPORTOを知ってもらうことができ、PORTOのことを知っている人たちが、長野県内でも増えたのがとても嬉しかったです。今考えるとあれから4年経った今、辰野町で出店することは自然な流れだったようにも思えます。

東京からお客さんと店長が辰野まで駆けつけてくれた。

そして自身もゲストハウスを自宅で運営していることもあり、今までたくさんのPORTOの店長とお客さんが辰野町に遊びにきてくれています。
辰野町は東京から3時間なので、宿泊をする人が大半です。ただご飯を食べに行く関係性ではなく、宿泊をして夜な夜な語らう。また友人やパートナーと来る人もいて、その人の普段知らない一面をローカルに来てもらうことで体感でき、心理的距離も縮まりました。

三方良しの未来


3つの未来が重なったのがソーシャルバーPORTO 辰野店だった。

PORTOがある「ローカルの未来」

みんなが居場所を感じられ、価値のある繋がりを生み出す場所として、ローカルにこそ、PORTOが必要だと考えています。トビチマーケットの時にPORTOに出店してもらった理由については前述しましたが、ローカルに移住してから4年目、よりPORTO的な存在が必要だと感じています。

まずローカルが面白くなるためには、やりたいことがあるプレイヤーたちの存在が必須です。一方で、ある程度プレイヤーが増えてきた際に必要なのは、内外を繋ぐファシリテイターやコーディネイター的な人たちかもしれません。それぞれの個性を十分に理解しながら、プレイヤー同士を繋ぐこの人たちは、成果がわかりづらく評価されづらいように思います。特に地域においては、まだ職業としても認知されづらいな、とも感じます。PORTO店長たちは、本職は別で持ちながらも、場にきた人たちを安心できる環境で自然と繋ぎ、価値のある繋がりを作れる素質のある人たちです。自己紹介が上手であることよりも他己紹介が上手であることがPORTO店長らしいなあと思います。ローカルでも、ファシリテイターやコーディネイター的な人たちが今まで以上にスポットを浴びて、その人たち同士も安心して活躍できるコミュニティができたら、より地域で価値のあるつながりが増えるはずです。その一つとしてPORTOもとても大切な役割を担うと考えています。

またローカルにおいては、誰かの居場所になる多様な形態のスポットが必要だと感じています。約束してなくても、ふらっと寄った時に誰かそこにいるという安心感や、新しい人との刺激的な出会いが得られる場所。町に住んでいる人も旅人もアクセスできる場所がもっともっとできたら、生きやすい人が増える気がします。その一つにPORTOもなれればと思います。

〜店長にとって〜
辰野町がある上伊那地域はもちろん、長野県にはとても素晴らしい活動をされている方、ユニークな方々がたくさんいます。けれど、なかなか地域外のプレイヤーの人たちとの交流の場は少なく、近い距離でも市町村が異なると意外と情報が入ってこなかったりします。そんな中でコーディネーター的な素質を持ったプレイヤーたちに、PORTOに立ってもらうことで、多様な地域の人々が交わる場になります。まさにPORTOの名前の元になった「港」のような交流地点になると思います。(海なし県だけれど)暮らしと仕事が近いからこそ、そこから何か新しいコトが始まりそうで、ワクワクします。

〜お客さんにとって〜
長野県に遊びに来た県外のお客さんにとっても、PORTOに行けば長野県の面白い人たちに会うことができ、そこでの出会いをきっかけに店長が立つ地域に訪れるなんてことがありそうです。移住先を探している人にとっても素敵な場所が見つかるかもしれません。
また、仕事や家庭の事情で遠出が難しい人も、違う地域のお客さんとの交流を通して、双方の価値を共有し合えたり、ローカルでなかなか出会いのない人に出会える。そしてまた違う地域からふらっときた人たちもとりあえずPORTO 辰野店に行けば、地元で活躍している店長と知り合える。そんなことを考え、今からワクワクしております!

ローカルで出店する「PORTOの未来」

実は、4年間ずっとPORTO 辰野店計画を秘かに温めていたものの、機をうかがっていました。どうして今このタイミングなのかというと、PORTO5周年フェスでの体験があります。PORTO5周年フェスは、東京 奥多摩の廃校を舞台に、インターブランディング(インナー×アウターを掛け合わせた、オーナーのたくみくんの造語)を掲げて、PORTOのお客さんと店長と一緒に作り上げる1日でした。準備段階から、店長みんなの本業のスキルも発揮してもらいながら、みんなでめちゃめちゃ頑張って作り上げました。

店長全員に関わってもらうための
5周年フェスのためだけに作られた組織図。

当日は、この1日を一緒に体感してほしい仲間や家族をたくさん呼んできて、150名以上の人たちとお祝いすることができました。
その場は、PORTOに共感して集まってくれた多様な世代・多様な属性の人たちで満たされていました。その時、ふと「PORTO辰野店ではこれが日常的にできるかもしれない」と思いついたのです。

自分のおばあちゃんを呼んだ店長もいれば、子連れで参加してくれたお客さんもいた。

大人になってからのコミュニティでは、仕事をしている姿やメンバーの親や家族、大切な友人に会う機会は意外とないように思います。でも暮らしと仕事が近いローカルなら5周年フェスで体験・体感したことが再び日常で実現かもしれないと思ったのです。
また2030年に、PORTOオーナーのたくみくんが作った「ソーシャルバー」という言葉が広辞苑に載るという未来を描いているのですが、それはソーシャルバーというものが、一般的に認知されみんながアクセスできる状態になっているということです。PORTOがどんどんローカルに出ていくことで、必要としている人たちに届き、より多くの人たちの居場所を作っていけると信じています。私もそんな未来がみたいです。

PORTOがある「私の未来」

最後は私自身の話になってしまうのですが、最近、仕事と暮らし、関わっているコミュニティが一緒になったらいいなあと思うようになりました。
それは今は少し遠くに住んでいるけれど、一緒に生きたいと思う人たちと、暮らしに関わるプロジェクトをより増やしていきたいのかもしれません。また、もともと辰野町にたくさんの人が遊びに来てくれていたのですが、ローカルの人々をみんな紹介したいけれど、なかなか個別に時間を作るのが難しい…という悩みがありました。また自分自身ももっと辰野をはじめとする地域の人たちと出会える場を作りたい、という願いもあり、悩みも願いもをPORTOという場が解決してくれそうな予感がしています。

最後に

金曜日と土曜日だけ営業します

ローカルでの出店は、東京での形態とはまた異なると思います。東京ではふらっと仕事帰りによることができますが、車移動がメインなローカルにおいて、バーに来るというのは、なかなか物理的なハードルが高いかもしれません。(辰野駅近くにKOUTENというシェアハウス&ゲストハウスがあるので、宿泊を希望される方はそちらにご案内することもできます。)
でも、そのハードルを超えても来たいと思える店長たちが、PORTO辰野店では待っています。また週末に首都圏から来た人も、ふらっと立ち寄って価値のあるつながりと居場所ができる。まずはそんな素敵なことを目指して小さく始めてみたいと思います。

今こそがタイミング

個人的には、自分の子どもがまだ小さかったり、本当に今でもいいのか、と問答しましたが、自分の子どもの未来のためにもこのプロジェクトを成功させたいと思っています。
ローカルにとっても、PORTOにとっても、私にとっても今が始める時だ、と何かが背中を押してくれているおかげで、迷いなく準備を進められています。(この感覚は私は人生で初めてでした…!)
すでにたくさんの仲間も集まっています。ぜひ、これを読んでくださった方々も、ソーシャルバーPORTO 辰野店でお会いしましょう!

ソーシャルバーPORTO 辰野店オープニングイベント 詳細
日時:2023年9月23日(土)15:00-22:00(通常オープンは19時から)
場所:
ソーシャルバーPORTO 辰野店(Good Local Bar さゝ家)
店長:PORTO辰野店、日本橋店、品川店の店長たちが大集合!


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