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『大学なんて行かなくて良い』これって本当?

大学なんて行かなくて良い!

最近このような声をよく聞くようになってきました。

このような発言をよく聞く背景として、
「スキルを見てもらえる社会になってきた。」
「中卒・高卒で稼いでいる人をメディアが取り上げる」
「大学生は大学在学期間中遊んでばかりいる。」

上記のようなことが挙げられます。

さて、本当に今の国民は大学に行く必要はないのでしょうか。

自身も大学、大学院と学生生活を過ごし、今は現場で教員をしている私の意見を話させていただこうと思います。

皆さんのお役に立てれば幸いです。

1. 一部の資格は大学に通わないと取れない

まず大前提で、大学に入って単位を取らなければ、資格を得ることができない職業が多数あります。

医者や教員などはその代表格でしょう。

医師免許や教員免許を持ってはじめて、その職業に足を踏み入れることができるのです。

何も知らない子が「大学は行かなくていいんだ!」と思って、独学で医学を学び続けたとしても、医者になることはできません。

その辺りの大前提の知識は必須と言えるでしょう。

何でもかんでも「大学は必要でない」というのは間違っています。

自分がそれに該当するのか、それともしないのかを最低限考える必要があります。

2. 平均年収は大卒の方が高い

現実的な観点として、平均年収の違いがあります。

そして、大卒の方が平均年収は高いです。

厚生労働省の調査をもとに算出した、高卒と大学の平均年収を見てみましょう。

男性の場合、高卒は354.1万円、大卒は464.2万円になります。約110万円ほど年収に差があります。

続いて女性です。高卒は264万円、大卒は346.6万円となっています。こちらも大卒の方が高く、約80万円の差があります。

男女あわせても、平均年収には100万程の差があります。

(参考:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況 学歴別にみた賃金」)

これは平均ですので、個人個人を見た場合では、高卒の人の方が大卒の人よりも稼いでいる場合もあるでしょう。

ただ、大きな目で見ると、大卒の方が平均で年間100万円以上稼いでいるというのは客観的事実として明らかなのです。

多くの人にとっては、大卒の方が給料が良くなるでしょう。

3. 選択肢の観点

基本的に中卒・高卒で高年収を狙おうとすると、自分の得意なことの実力を認めてもらい、そこで年収を伸ばすという方法がメインとなります。

それに比べて、大卒の人は、就職活動の時に色々な選択肢を持つことができるのです。

会社の事業内容は千差万別ですが、日本の大卒一括採用のやり方から、

「入ってから専門性を高めてもらえば良い」

という方針で採用を行う企業がほとんどです。

したがって、単純に情報処理能力や論理的思考力、コミュニケーション能力が高い子を好んで採用することになります。

それにより、就活生側は大学の専門分野以外の就職先も容易に選ぶことができるのです。

選択肢がどちらが多いかと言われたら、大卒の方が圧倒的に多いでしょう。

4. 結論

結論としては、
・起業家になる
・自分のスキルで勝負する

この2つ以外で、会社員として雇用されて、安定した生活を送りたい人は、大学は行ったほうが良いです。

そうすることで、平均年収もあがり、選択肢が増えて、会社選びに失敗する可能性が低くなります。

もちろん、上記の起業やスキル勝負も非常に面白い選択だと思います。

自分の将来を見つめて、しっかりと考え、信念を持って進路決定を行いましょう。


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