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採用イベントは効果的なのか?について考える

こんにちは!ポテンシャライトです!

採用パートナーとして採用マーケティングのご支援をさせていただいているお客さまからこのようなお悩みをご質問いただくケースが多いです。

「採用マーケティングの手法のひとつとして「採用イベント」に興味があります。「採用イベント」って参加する意味や効果はありますか?」

本ブログで費用対効果観点で参加することは「適切」なのか、実際に参加した際のメリットについてお伝えできればと思います。


1.採用マーケティングとは

「採用マーケティングとは:
 採用活動における「応募前」までのフェーズで投じる施策のこと」

つまり、採用ペルソナに対して、認知→検討→興味のプロセスを踏み、応募してもらうための手法です。
採用マーケティングが騒がれ始めたのは2017年頃でしたが、2020年頃から改めて注目をされています。

「これから」の採用活動では応募前までが非常に重要になっています。ポテンシャライトでは、カジュアル面談も採用マーケティングに内包されると定義しています。採用マーケティングの一つの施策が「採用イベント」です。

2.採用イベントとは

採用イベント
企業が求職者さまと接点を持ち、事業内容や求める人物像を深く知ってもらうために開催する催し物

採用イベントのタイプは大きく分けて2つあります。

1) 一社が単独で開催するタイプ
2) 複数の企業が参加する合同企業説明会タイプ
    (出展する企業が各ブースで企業説明を行う形式)

採用イベントと聞くと、新卒採用を思い浮かべる方が多いかと思いますが、中途採用でも大規模なイベントが行われることがあります。

では実際にはどのような種類があるのか、次項で説明いたします。

2-1. 採用イベントの種類

採用イベントの種類はオンライン・オフライン問わず多岐に渡ります。実際の例を以下に記載させていただきます。

採用イベントの種類を記載させていただきましたが、エンジニア採用に特化したイベントをもっと知りたい!という方は下記ブログをご覧いただけますと幸いです。

2-2. 採用イベントの目的を間違ってはならない

改めてにはなりますが、弊社の「採用マーケティング」の定義は
「自社を認知いただき興味を持っていただき、応募をいただくまでのアクション」としています(本ブログの「採用イベント」の定義ではなく「採用マーケティング」の定義です)

もちろんひとつの採用マーケティング手法を用いて認知〜応募まで一気通貫で完結できることが理想ではありますが、実際は下記4つのフェーズごとアクションや適した手法が異なってきます。

1) 無知⇒認知
2) 認知⇒興味
3) 興味⇒話を聞いてみたい
4) 話を聞いてみたい⇒応募

◆無知⇒認知の場合
上記採用イベントがおすすめです。
 メリットとしては「自社のことは知らないが、開催内容に興味がある方」への訴求ができることです。 偶発的に自社のことを知っていただける可能性が高いです。

認知⇒興味の場合
結論からお伝えすると、「メディアパワーに頼る」ことが重要であるかと思います。

※「メディアパワー」:メディア自体がそもそも持つ影響力。主に会員数や知名度に起因する傾向にある

採用広報はWantedlyやnoteに掲載されることが多く、SNSやフォロワー数に起因する形となるため、思っていた新しい認知を獲得するのは難易度が高いと言えるでしょう。
したがって、そもそもの「メディアパワー」が高いメディアプラットフォームに掲載することによって、認知を獲得することができるのと同時に採用企業の魅力など本来伝えたい内容を読者に伝えることができるため、興味や応募も獲得することできるのではないかと思います。

興味⇒話を聞いてみたいの場合
例えば、STORESさまが実施している「Hello STORES」などが有名です。
このHello STORESというのは、STORESさんのメンバーの方とラフにお話しができる懇親会のようなイベントです。 STORESさんに「応募」まではいかないまでも、そして、話を聞いてみたい、とまではいかないまでも、イベントだったら参加してみようかなというスタンスの方におすすめです。

上記の通り、4つのフェーズ ごとにやるべきアクションや適した手法が異なるのと同時に、参加される採用イベントの「目的」を明確にしなければ掛けた時間や費用を無駄にしてしまう可能性があります。

◆話を聞いてみたい⇒応募の場合
上記採用イベントの「個別企業説明会」や「カジュアル面談」が該当します。
基本的に「カジュアル面談」は選考要素はなく、企業と求職者さまがお互いをよく知る場としてカジュアルに対話できる手法です。企業さまによっては「応募」していただきたいため、惹きつけ要素を強めに実施することがしばしばあります。

本ブログで取り上げる採用イベントは、2-1の総合型企業説明会と業界特化型企業説明会が該当します。
したがって、採用イベントの目的を「採用」にするのではなく、「認知」を獲得することと定めることが重要です。

ここまで採用マーケティングや採用イベントについて前提の話が多くなってしまったため、本ブログの本来の目的である費用対効果観点で参加することは「適切」なのか、について次項で説明します。

3.費用対効果

本項では、実際にどのくらいの料金でどのくらいの効果があるのか、ダイレクト・リクルーティングと比較した上での見解を提示できればと思います。

3-1. 費用

まずはイベント参加費用がどのくらいなのか、下記の表からご覧ください。

一部地域によっても費用が異なりますが、イベント単体のプランとイベント+媒体掲載がセットのプランがあります。

一般的には「イベント+掲載料金」のプランを選択される企業さまが多いです。理由は、イベント単体での実施のみだと認知や興味を獲得できたとしても「応募」までの導線がないためです。

したがって、費用としては「約100万円」が相場であることが上記よりわかりました。

3-2. 効果

2023年1月14日(土)に実施された「typeエンジニア転職フェア」の結果をご覧ください。

・来場者数  :1300名〜1400名
・平均着席数 :45名
・平均遷移率 :9名

上記より参加費用を100万円と仮定した上での効果が以下です。

・45名のカジュアル面談 :1面談当たりにかかった費用は「22,200円」
・9名の1次面接     :1面接当たりにかかった費用は「111,000円」

こちらの費用感が高いのか、低いのか、正直わかりかねるため、次項では「ダイレクト・リクルーティング」と比較した上で「費用対効果」を考えます。

3-3. ダイレクト・リクルーティングとの比較

今回は「ビズリーチ」を例に費用を算出いたします。
反映した表を以下に記載させていただきます。

上記の費用感を鑑みて「Typeエンジニア転職フェア」との比較を下記に記載いたします。

・カジュアル面談45件に必要な費用 :1,013,190円〜1,912,500円
・1次面接9件に必要な費用     :506,754  円〜956,250円

上記調査をした結果、下記がわかりました。

・1面談当たりの費用対効果は「Typeエンジニア転職フェア」のほうが良い
・1面接当たりの費用対効果は、どちらが良いとは明言できない
※スカウト媒体の費用やスカウト返信率により異なる

4.メリット

改めて「採用イベント」に参加するメリットを挙げます。(ダイレクト・リクルーティングと比較)

・広く多くの求職者さまからの「認知」を獲得することができる
・求職者さまとリアル(対面)で会うことができる
・転職潜在層の求職者さまと接点を設けることができる

上記に付随して、面談からの遷移率、つまり「惹きつけ」に自信のある企業さまは、ダイレクト・リクルーティングよりも採用決定の可能性が高くなるかと思います。

5.採用イベントで成功するための施策一覧

皆さまも重々承知かと思いますが、参加しただけで効果が出るような甘い世界ではありません。

では、参加する上で意識していただきたいポイントやイベントで成功するための施策をご紹介させていただきます。

5-1. 事前準備

イベント参加にあたって重要なのは、「事前準備」です。
主に「人選」「資料作成」の2点についてお伝えさせていただきます。

1つ目は「人選」です。
主に「面談担当者/面接官」を指し、集客層に対して適切な人選をする必要があります。
例えば、エンジニアに特化した採用イベントであれば「現場のエンジニア」を、新卒に特化した採用イベントであれば、プロパー社員をアサインしたほうがより求職者さまに対してアトラクトできるかと思います。

2つ目は、「資料作成」です。
採用イベント時には集客するために自社の「会社説明資料」を配布することも多いかと思います。したがって、該当資料の見栄えや内容によって集客できるかどうか、求職者さまが足を止めて自社の説明及び面談に応じていただけるのかが変わってきます。

5-2. 面談中

面談中に色々なコミュニケーションを取るかと思いますが、重要なアクションが一つあります。それは、興味を持ってもらった求職者さまに対して「ネクストアクションを設定」することです。選考に進む意思がある方に対しては「面接日程調整」を、まだ本格的に転職活動を開始されない方に対しては、「連絡先交換」と「◯ヶ月後に連絡する旨の共有」です。

求職者さまは一日に何十社の説明や面談をされているので、記憶が埋没することも往々にして発生してしまいます。したがって、お互いのネクストアクションをしっかりと口頭ですり合わせることが重要です。

5-3. 面談後

5-2にも付随するのですが、せっかくお会いした求職者さまを「重宝」することが必要です。
面談後について主に2つの観点からお伝えさせていただきます。

イベント終了後即座にお礼連絡
上記はビジネスマナーとしても必要不可欠かと思います。
また、求職者さまの記憶を呼び起こすためにも「イベント終了後即座にお礼連絡」をすることは重要です。

タレントプール/ポテンシャルプールの活用
お会いした求職者さまの中には、「話を聞きにきただけ」と転職意欲が低い方や面談をした結果、スキルミスマッチで次回選考に進むことができなかった方もいらっしゃるかと思います。

その際に活用いただきたいのが、タレントプール/ポテンシャルプールです。
各用語の詳細についての説明は割愛させていただきますが、気になる方がいらっしゃいましたら下記ブログをご覧いただけますと幸いです。

6.結論

改めて本ブログでお伝えした内容をまとめると下記になります。

・採用イベントに参加する意味や効果は「目的」次第である
・広く多くの求職者さまに対しての「認知」を獲得することができる
・求職者さまとリアル(対面)で会うことができる
・転職潜在層の求職者さまと接点を設けることができる
・より効果を高めるためには、事前準備やネクストアクションの明確化、タレントプール/ポテンシャルプールの活用をすべき

より多くの採用手法がある中で何が最適なのか費用対観点でしっかりと吟味した上で参加するか否かを判断いただければと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方はお気軽にお声掛けください。

また、ポテンシャライトでの仕事にご興味のある方はこちらをご覧ください!


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