マンガワールド⑥「絵描く能力」とは?
はじめまして。こんにちは。
秋が始まり、アニメ映画ゲド戦記のオープニング並みに世界が荒れ果てていく予感に戦慄を覚えつつ、それでもどうにか冷静に『マンガ』を読みつつ日々を歩き続けたいと考えている爽やかなマンガを構想中のGプレッソです。
さて、今回のマンガワールド⑥においては、「絵を描く能力」とはいかなるものなのか?どのようなことなのか?について、わたしなりにライトに考察していこうと思います。
類例をイラストを交えながら挙げつつポップに綴ってみたいと思います。
最初にⅠ『描き方の種類』を7種類、次にⅡ『絵描く能力のものさし』を14種類提示し、最後Ⅲ『絵を描く能力』の指標のまとめを試みてみました。
どうぞ最後までお付き合い頂ければと思います。
目次
Ⅰ 描き方の種類
Ⅱ「絵描く能力」のものさしとは?
Ⅲ 『絵描く能力』の指標
○トピックタイム
ハイパーリアルな絵の果ては
○私的マンガ体験D
最終話・エンディングにグッときたマンガ
次回予告
Ⅰ 描き方の種類
-絵描く方途・方法・やり方-
A 目の前にあるものを見て描く(いわゆる写生・素描・クロッキーなど)※風景-建物-生オブジェクト(全生命存在)ーフィギュア的立体造形物など
B 写真を見て絵描く
C 模写描き
すでに2次元の作品になっているもの(イラストなど)を見て模写描きする
※ハイパーリアルタッチなどの模写は例外として
D 立体像(ホログラム及びVRゴーグル内画像など含め)を眺め描く
E 想像して描く-これまで見たことのあるものを-※思い出し描き
F 見たことのないものを想像(創造的想像)して描く
G 見たことのあるものたちを組み合わせたり編集して描く
※上記のA~Gに関しましては、ひとまず「静止しているオブジェクト」を想定してのものです。なお、他にも「描き方の種類」について思いついたら適宜付け加えていこうと思います。
A 実物の風景を見て描く
目の前の何かを見て気分赴くまま思うままに描く
B 写真を見て描く
描き手が各々に線や点などを抽出して描く
C 模写描き
すでに2次元になっているものを見て描く(イラストやハイパーリアル過ぎない絵を見て)
D 立体像を眺めながら描く
3D的オブジェクト全般に対しての描写
※ホログラムやVR映像など立体映像的なものも含め
E 想像して描く
これまで目にしてきたもの(無意識や前世-あるとするなら-含む)全てを思い出して描く
F 見たことのないものを想像して描く-創造的想像力-
無我や空の境地での自動描写的?
G これまで見てきたものを組み合わせたり編集して描く
これは何かを創作する時の最もスタンダードな手法なのでしょう
ー以上、基本の「描き方の種類」をライトに挙げ連ねてみました。
それを踏まえた上で、以下、今回の記事のテーマ「絵を描く能力」とはいかなるものなのか?ーに関して考察してみようと思います。
Ⅱ「絵描く能力」の『ものさし』とは?
上記までの「描く方法」に加えて、本項におきましては、絵描く能力のファクターとして、現時点で考えられるものさしを思いつくまま記してみたいと思います。果たして「絵」を描く能力は、どのようにかして比べられるものなのでしょうか?
※暫定14種類ほど出ましたが、思いついたらまた追加してみようと思います。
①時間-いわゆる『絵描くスピード』-
絵描く時間の制限(任意に決められた時間内)でどこまでの作品(絵描き)が可能か。
②マルチ角度描写力
対峙したオブジェクトをあらゆる角度から描ける。※視点(≒身体)の移動は無しで
③利き手ではない方の手で描く
※両手描き・足指で描く・口に筆を咥えて描くなど含め
「利き手以外で」とは、作者のモチベーションにも依存するのでしょうか?※この場合の「利き手」というのは、各々自身の最も得意とする部位を使用することの比喩です。
④動いているものを描ける
現実の日常風景からアニメーション映像などまで、絶え間なく動き続けるものを描くことができる。
⑤一度見ただけのものを想起して絵描ける
カメラアイ 直観像記憶保持
北斎先生(推測)や手塚先生や竹宮先生や萩尾先生のようなカメラアイ。現代では、スマートフォンやデジタルカメラなどで、お手軽に瞬時に撮像することが可能な時代になりましたが、少なくともマンガ家という職業にとっては、カメラアイはとてもアドバンテージになるのだろうなと思えます。ワタシは持ちえませんでした。
⑥オーディエンスのあるライブで過度の緊張もせず一発描きで絵描ける
※似顔絵屋さんもここに含まれると思えます。
これは非常にハードルの高い技術というか精神力というか、難しいことだと思います。実践に次ぐ実践でのトレーニングの賜物なのでしょうか。他者の視点がありありとある場面で描くことは本当に緊張すると思います。
⑦あらゆる画材を使いこなせる
筆(描画道具存在)-絵具(媒介存在)-キャンバス(被描画存在) 3点セット
※波打ち際の指絵~デジタルお絵描きまで、弘法筆を選ばずの無双状態な アルチザン的な絵描き達人な方々
⑧見えないものが見えて絵描ける
自然の風や空気の流れ~超能力~別次元存在~幽霊まで
形而上の存在が視えてしまう方がいることは否定できませんし、むしろいるのだろうなと思っています。残念ながらワタシにはいまのところ見えません・・。
⑨トレースして絵描ける
-透かし描き・なぞり描き-
ライトボックスや太陽光を利用してのなぞり描き(トレース)
楽しいですね。
⑩手元を見ないで描けるかどうか
NO LOOK描法
手元を見ずに、対象だけを見つめて自分の手先感覚を信頼して筆を走らせる描き方。
⑪どのようなサイズで描けるか
巨大なキャンバスサイズやミニマムな米粒などへの描写
どちらもやはり達人の領域になるのだと思います。
⑫視覚の制限-心眼描き-
両目を開けて-片目をつぶって-反対の片目をつぶってー両目を閉じて。
遠近間隔をつかむのが難しいです。「両目を閉じて」は心眼で描く感覚でしょうか。
⑬デフォルメ能力
デフォルメ-意図的な対象の変形表現。
いわゆる「絵柄」に関連してくる能力で、千差万別の絵描きがあるのだと思えます。
⑭記憶しているオブジェクトの量
各々の脳内アーカイブにストックされているオブジェクトキャパシティ。
意識的に描き始めた時から、これまでに、自然界、建物、乗り物、人物、動植物、自然現象から人類の文明・文化創作物、形而上存在etcまで、何をどれほどの熱量で見つめてきたのか。興味や関心の幅、どこに照準を絞って暮らしているのか-についての自らの見つめ直し。
※上記は5分間で描き出せ得たオブジェクト(デジタル彩色時間除く)です。やはり何となく整合性の取れた絵にしようという意識が働いてしまいペンが止まってしまうタイムラグがありました。もっと無の境地で、今度再びチャレンジしてみたいと思います。
ー以上が、今回思いつくまま挙げてみた「絵を描く能力のものさし」でした。他にも思いついたら追記していきたいと思います。
Ⅲ 『絵描く能力』の指標
※一つの指標としてのまとめ
ーということで、今回のマンガワールド⑥におきましては『「絵を描くこと」の能力』とはどういうことなのか?をワタシなりにライトに考えてみましたが、上記までの「描き方の種類」×「絵描き能力のファクター」の掛け算が『絵描く能力』を指し示す一つの指標となると思えました。
「描き方の種類」×「絵描き能力のファクター」
いつか『お絵描きオリンピック』的なものが世界的に開催されるのかもしれません。とはいえ、多くの絵描きビトのほとんどの人は「絵描く目的」はそこにはないような気もします。
『絵描くこと』に関しては、絵描きヒトそれぞれに描くモチベーションや目指すべき場所があるのだと思えますが、ワタシもコツコツと絵描き続けて、いつの日かワタシ自身で納得のできる『絵』を堂々と絵描いてみたいと思います。
トピックタイム
ハイパーリアルな絵の最果ては?
今回「絵を描くこと」とはどのようなことなのか?を考えているうちに、
『絵描き-えがき-の極限と何なのだろうか?』という問題に突き当たりました。
たとえば、人や動植物などの生命存在を描く際には、最終的には、「細胞の一つ一つをも描くことが、本当の100%正確な描写といえるのかもしれない」、とか、無機物を描く際には、最終的には、「原子の一粒一粒を描かなければ、本当に描いたことにはならないのではないか?」という疑問です。
肉眼で原子は、まあ捉えられなくとも、少なくとも、例えば自身の手を眺めて見れば、細胞の区切りの一つ一つは見えているわけです。
しかし、手を描く時に、ワタシは細胞の一つ一つの区切りを無視して描いて平然としてしまっているわけです。
これはやはり趣味や執念やこだわりの問題なのでしょうか?むしろ描いてしまうことは、グロテスクな表現に見えてしまう(個人の感想です)という理由で積極的に描こうとは思えない、どころか「描きたくない」とさえ思えてしまいます。
このことは、もっと自身なりに考察を突き詰めねばとも思えるときもありますが、ライトに考えれば、『有限のライフタイム時間の中で、細胞一つひとつ、原子の一粒一粒を描写している時間は無い』という時間の問題に少々強引ながら帰結させておこうと思います。
ワタシは、勇気をもって「細胞の一つ一つ、原子の一粒一粒を描くことは諦めよう」と決意したいと思います。
ともかくも、自らの絵柄を探究し、練度を上げて、できる限りのオーディエンスに響くような訴求力のある『絵』を作りあげていきたいと思います。
私的マンガ体験 D
最終話・エンディングにグッときたマンガ
今回の「私的マンガ体験」におきましては、最終話・エンディングの演出に心掴まれた作品を挙げてみたいと思います。
※作者先生の名前を略させていただきますことをお許しください
寄生獣
ラストのラストで・・・泣けました。
ハチミツとクローバー
最終話で号泣しました。
龍-RON-
史実のように思えてきました・・・
YAWARA!
感情揺さぶる最終話。最高のカタルシス
イティハーサ
感情移入し過ぎで号泣しました。
ハイスクール奇面組
美しい永遠のループ
ポケットの中の戦争-機動戦士ガンダム0080-
マンガではなくアニメーションの方ですが、とてもせつなく・・
ファイン-fine.-
美術系マンガ
何度読み返しても勇気をもらえます
医龍
感情MAXに導かれる最高で素敵なエンディングでした
あさひなぐ
昨年(2020年度)最終話で一番グッときました
あしたのジョー
ジョーは・・・。
男坂-少年ジャンプ連載版-
終わらないという爽やかさを教わりました。
同人誌版ドラえもん最終話
素直に感動できました。
アッと思わせてくれる 自然に泣ける 爽快感がある 心揺さぶる
読んできてよかったと思える・・・そんなエンディングがワタシにはとても印象深く残り続けるようです。
※もちろん他にも多数必ずあるはずなので、思い出せたら都度都度随時追加していこうと思います。
本日は訪れていただきありがとうございました。
次回予告
次回のマンガワールド⑦では、『マンガの表現場・発表場』(仮)と題しまして、21世紀前半の現在ではどのようなマンガの表現&発表の仕方が存在しているのか、に関しましてライトに綴ってみたいと思います。
『マンガ』に広く興味・関心のある皆様におかれましては、ぜひお時間のある時にでも訪れて頂ければと思います。
よろしくお願いします。
個人的思い入れギャラリー
ジョジョリオン完結記念イラスト
以前Gペンの練習として描いていた習作原稿です。
言わずと知れたリアルタイムで伝説中の歴史的マンガ作品ですが、ワタシの少年期の最大のヒーローは、この第2部のジョセフ・ジョースターでした。
『ジョセフ・ジョースター ジョジョって呼んでくれ』のコマには、当時最大限の衝撃を受けました。第9部がどんなストーリーになるのか、世界中何千万人超ものファンの一人として夢を見ています!
著者自己紹介
電子書籍の宣伝
↓アマゾンキンドルにて電子書籍発売中です。
キンドルアンリミテッドでも読めますので、もしご興味頂ければぜひ一読していただければと思います。
note記事のおしらせ
2023年6月時点でnote記事に以下のラインナップをアップしております。何か引っかかるタイトルがございましたら、ぜひ訪れて頂ければと思います。
ゴキブリマンガ
『ボクはディオゲネス』の紹介
マンガ構想の一つとして、いろいろな角度から『ゴキブリマンガ』を構想していくにあたり、その中の一つ『ボクはディオゲネス』はコツコツと話数を重ねていこうと思っています。
1話2ページの省エネマンガ『ボクはディオゲネス』は、全555話構想ですが、これまでそれぞれのnote記事におきまして掲載してきたものは25話ほどになりました。
今回は、その中から幾つか紹介させてください。
第66話 グルメ。
第95話 びりーぶ。
閲覧頂きましてありがとうございました。
またの機会にお待ちしております!
最新更新日2023年6月
お待ちしてます!
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