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あったら便利だけど、世界を不幸にするであろう仕組み(AIによる課金提案)

スマホゲーム開発をする友人との会話で、

現在の技術なら可能だし、業界としては作りたいけど、

正直「世の中を不幸にする仕組み」があったので書いておきます。

暇つぶしの記事ですが、怖い話です。



ベストなタイミングで課金提案するAI


何かと言えば、ベストなタイミングで課金提案するAIです。

現在のスマホ‐ゲムは基本的に全員に同じ提案をします。


「期間限定キャンペーン開催中」

「(条件を満たしたら)限定ガチャ提供!」

「期間限定初心者用パック販売!」


これを、もっと人毎に設定したいという話です。

Aさんには「次こそ負けないためのガチャ」とか、

Bさんには「10連だめだけど、あと1回確率アップ」とか、

チーム形式なら「リーダー専用ガチャ」とか、

ランキングが上下したら「勝ち続けるため…」とか。

上記だけならAIも機械学習も不要ですが、

更に踏み込んで行けば次のようなことが可能です。



人毎の課金パターンを把握させ、提案


例えば先に出したAさん向けの「負けた後のガチャ」は簡単ですが、

Cさんは「負けたときより、勝った時『負けの恐怖』を感じる」としたら。

また、3連敗すると「何くそ!」ってイライラするタイプだったら?

はたまた、周りに褒められると「調子に乗る」タイプだったら??

SNSでゲーム状況をシェアする人となれば、

少なからず「レア引いて自慢したい」という気持ちもありますし、

「レア引いてSNSで褒められた後」なのか

「誰かがレア引いたのを見た時」なのかは人により違います。

これを全部表示していると「うざい」になるので、

企業はテストをしながら平均的に全体に対し効果があるタイミング

キャンペーンや表示をしているわけですが…

これがもっと個人向けに表示が出来るという形です。



実はオークションでも給料やボーナスに左右される


私がヤフオクで商品を売るようになったのが2002年頃でして、

一定の商品を常づて出品していた時の経験ですが、

やはり一般的な給料日の25日以降や、ボーナスシーズンには

オークションが競りやすいし、入札がなかった商品に対して

入札が入るという傾向がありました。

その後、2005年頃よりショップの管理を初めても同様、

楽天やAmazon、様々なECでも出品経験がありますが、

一様に「給料」「ボーナス」といった収入は影響します。


これは「課金の常識」とも言えますが、厄介なのが給料日。

業界により25日だったり15日だったりしますし、

25日締め末日払いというケースだってあります。

更に個人事業主であれば収入のタイミングには波があります。

しかし、現在は先にも記載した平均的なものを利用しており、

どうしても「個人向け」にカスタマイズできないのが現状、

更に言えば個々の行動を管理・分析するには手間がかかります。


マーケティング業界で言われるのは、現在のAIブームまで

大多数のデータからサンプルを抽出しテスト、そこから考える…

だったのが、

大多数のデータをそのままテストに利用、分析する

が可能になったことで、人の都合や見落としが減ったと言われます。

TVの視聴率調査にしても「調査機」を設置して

一部の視聴者データを全体に当てはめて視聴者を出す方式から、

デジタル放送により全てのデータを調べることが可能となりました。


莫大なデータを処理、分析する作業が人には困難なところ、

AI(実際には高性能な機器)の発展により

一般レベルでも利用可能なまでに手頃になったのが現状です。



バナー広告や検索結果はとっくにカスタマイズされている


そんな「人毎にピッタリの提案を」出来るかと疑問かもしれませんが、

現在の検索エンジンやバナー広告はその技術の一部が確認できます。


閲覧者の年齢、性別、住まい、年収はなんとなくデータ化されており、

閲覧者に合わせた広告が表示されています。

あるサービスを調べると、そのサービスの広告が表示されますし、

例えば30代男性が「女性へのプレゼント」を探すと、

一時的に「女性向け商品」や「プレゼントに関する記事」が出ます。

広告のクリックもそうですが検索等のデータが参考となっていますし、

Googleは一時「メールの内容も分析する」と話題になりました。


これがスマホゲームになったら?

スマホメーカー単位なのか、組み込み可能な外部システムが出来たら、

財布の紐がゆるくなる絶妙な広告が完成すると思われます。

インターネットブラウザだとCookieの拒否やシークレットウィンドウが

あり情報を守ることも出来ますが、アプリは違いますからね。


課金のタイミングをテストし「最良」を見つけ出された時、

一定の企業が提供するアプリでは絶妙な提案をされ、

思わず課金しまくる仕組みが出来上がるかも知れません。



テクノロジーは薬にも毒にもなる


これはよく言われる話です。

私と友人のネタでもあります。

私はある程度個人情報提供していいので「便利」が欲しい、

中国のようにカメラで関しされている一方、

その結果犯罪が抑制され、犯人が捕まりやすいほうが良いです。

一方の友人は、そのデータが悪用された時を考えると

「データを差し出す」のには拒否反応を示します。


ハサミだって使い方では凶器になりますし、

自動車だって死亡原因TOP10に入るほど「危険」です。

ただ、どちらも「非常に便利」なのはご存知でしょう。

今回はアプリメーカーに利が多い話なので少し違いますが、

テクノロジーの進化は両手はなしでは喜べないわけです。


とりあえず、どこかこの仕組を作ってくれないかな…





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