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精神保健指定医取得マニュアル②ケースレポート記述編【2024年最新版】

【ぽろにあの精神保健指定医&精神科専門医マニュアル】
精神保健指定医取得マニュアル①症例集め編
https://note.com/prideofpaulownia/n/n763a86c8d027
精神保健指定医取得マニュアル②ケースレポート記述編https://note.com/prideofpaulownia/n/na9ed2bd47fbd
精神科専門医試験・症例報告(ケースレポート)作成マニュアル
https://note.com/prideofpaulownia/n/n3f745d96cf28
精神科専門医試験・面接試験対策対策マニュアル
https://note.com/prideofpaulownia/n/n075c60d98898


はじめに

 こんにちは、ぽろにあです。今回は、精神保健指定取得マニュアル①症例集め編の続きとなります。無事ケースレポートに使えそうな症例が集まったら、いよいよレポートの作成に取り組むわけですが、どのように記述したらよいか。これも、もし周りに仲間や適切な指導をしてくださる先生がいない場合は、孤独な戦いの中で疑心暗鬼になりがちです。ここではかなり詳細なところまで、具体的に踏み込んだ記述例を説明させていただきます。また、実際のケースレポート例を、それぞれ複数例(もちろん個人情報に配慮し、適宜改変しています)ご覧に入れます。ちなみに精神保健福祉法の条項については、令和2年現在のものを使用しています。皆さんはこの条、項などの数字については、必ず最新の精神保健福祉法にあたって確認して用いていただきますようお願いします。やや値段が高くなってしまいましたが、20000字をこえる充実した内容になったと思います。なお、実際のケースレポート作成に際しては、その直近に行われる精神保健指定医研修会(新規申請用)で説明される内容を必ずご参照下さい。

共通事項

 症例の内容に関わらず注意すべき内容や、記述が共通するような点について、まず述べます。旧制度では、何かにつけて精神保健福祉法の条項の記載が必要でしたが、現行制度では「本文において関係条文の引用は要しない」とされています。その代わりに表紙に続く【関係法規に定める手続への対応】というところで、該当する条項に✔をつけたり、自由記載をする欄があります。ただし、「法による各種入院又は入院中の者の行動制限が、その必要性等に関する法令の要件を踏まえて行われたことについては、ケースレポート本文の記載に基づき評価を行うものとする」とされていますので、条項は書かなくていい(「法に基づき〇〇とした」などと記載する必要はある)。が、それ以外の記載は旧制度と同じくきちんと行う必要があるでしょう。

 さて、ケースレポートのテンプレートによれば、本文の内容は以下の内容で構成されます。

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26,160字

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