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第5話 モモちゃんがいなくなる…そして…涙…

第4話「1年生の下校は早い!」で、入学からしばらくは、給食がなく、お昼前には、モモが帰宅していたこと、下校当番があり、他の子どもも含めて送り迎えに付き添っていたことを書いたのだが、その後も給食を食べてから、すぐに帰ってくる日々が続き、4月後半には、家庭訪問も始まった。その家庭訪問期間にちょっとした事件が起こったのである。


前兆

その日は、モモの初めての家庭訪問が予定されていた。1日約5軒ほどを担任の先生が訪問する予定となっており、我が家は、その日のトップバッターとなっていた。下校時刻の40分後に先生が訪問する予定となっていた。本来であればモモは、13時頃に帰宅する予定だと思っていたのだが、そのモモが中々帰ってこない。しかし私は、そんなに気にしていなかった。私が小学生だった頃は、担任の先生が新しくなった場合、自分自身が先生に自宅を教えるために、一緒に自宅に向かった記憶があったからだ。「おそらくモモも今日の家庭訪問のトップバッターだから、13時40分を目途に先生と一緒に下校するのだろうな。」と思いながら、初めての家庭訪問に向けて心の準備をしていた。
すると13時20分ごろに自宅のチャイムが鳴った。担任の先生とモモである。「えっ。予定時間よりだいぶ早く来たな…。」と思って慌てて、玄関に出ていくと、先生から「お父さんすみません。モモちゃんが、いつもの下校グループとは違ったグループに紛れてしまって、お友達の家まで付いていってしまったようで…。その友達のお母さんが先程学校まで送ってきてくれたんですよ。私は、13時40分に改めて訪問しますので。」とのことだった。先生の話をよく聞くと、モモは、仲良くなった友達に一緒に帰ろうと誘われ(もしくは、モモ自身が勝手に付いていってしまった)、そのまま自宅とは全く違った方向に歩いていってしまったようだ。以前から友達などに言われるままに行動してしまうことはあったため、今回もモモは何も疑問を持たずに付いていってしまったのだと思われる。モモ自身は、何事もなかったようにケロッとしていたのだが、先生が一旦帰った後、「ちゃんといつもの友達と帰らなきゃダメだよ。」と伝えた。それでもモモは、何が悪かったのかしっかりとは理解していない様子だった。私も先生もヒヤッとする事件だった。
学校まで送り届けてくれたクラスメイトのお母さんには、本当であればお礼を言いに伺いたかったのだが、全く知らない方であり、連絡先も分からなかったため、ご挨拶することが出来なかった。この部分に関しては、お礼を直接言えなかった申し訳なさを感じている。

家庭訪問自体も、コロナ禍中は、中止となっていたため、長女のサクラが入学して以降、一度も経験していなかった。13時40分になり、先生が自宅を訪ねてきて玄関先で話をするのみであり、当然だが深い話は出来なかった。そして多くは、今日の行方不明事件の話で終わってしまった。それでも入学してまだ1か月足らずでモモの特徴を掴んでいる担任の先生の存在は心強かった。詳しい年齢は分からないのだが、おそらく私と同年代の男性教員である。小学1年生のお子さんもいるとのことである。先生の雰囲気を掴むことが出来るという意味でも家庭訪問は必要なのかもしれない。玄関先で話をするスタイルも私には合っている。昔のような部屋に入ってもらい、お茶を出すスタイルはお互い変に気を使ってしまいますしね💦

何やかんやありながら、我が家にとっての初めての家庭訪問が終わり、ホッとしていたのだが、それから数日後大事件が起きてしまうこととなる…

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