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ジョブチューンで9品合格したドミノ・ピザは革新的な企業だった!!

こんにちは。

先週3月23日土曜日に放送されたTBSのTV番組「ジョブチューン」はご覧になりましたか?この回のタイトルは、ずばり「ドミノ・ピザvs超一流ピザ職人」です。

この企画自体はご存じの方も多いと思いますが、飲食チェーン店の人気メニューをそのジャンルで超一流と言われるシェフの皆さんが、召し上がって、「合格」か「不合格」をジャッジする番組です。その際の判定基準は「価格に見合った本当に美味しい商品なのか」だそうです。

今回は見応えがありました。
見どころは、やはり自分の企業の社運がかかっている人気メニュー品のジャッジ結果や評価を真摯に受け止めて一喜一憂している企業担当の皆さんです。そして、今回の企業はピザチェーン店で現在、国内No.1の「ドミノ・ピザ」でした。
そして結果は10品を提供した中でなんと9品合格!素晴らしいですね。

それも「ドミノ・ピザ」は過去2回、この番組企画に出演していて、以下のように着実に「合格」数を増やしているのです。
1回目出演時 10品中6品合格(2020年)
2回目出演時 10品中7品合格(2021年)
そして今回の結果が10品中9品合格!という快挙でした。
結果の詳細は以下リンクをご覧ください。
https://www.dominos.jp/pr/240323_jobtune

今回出演されていた「ドミノ・ピザ」商品開発責任者の大山さんが、前回の不合格の際の評価やコメントを参考にして各商品を改善してきたことをとても真摯な姿で説明されていました。
こうした、課題に対して的確に対応策を考えて、きちんとアクションを起こしているところはとても好感がもてました。

また、今回も1品、「不合格」となった評価についても、ジャッジが終わった後も審査員の方にどのように改善すべきか、何度も具体的に相談しているところはプロだなと思いました。

さらには、前回、合格だった商品も、さらに新しいアイデアを盛り込んで進化させていたり、今までピザ業界では考え付かなかったような新メニューを今回ジャッジ対象にしたりと、商品に対して守りに入らずに、新たなジャンルを切り開く姿勢を見せているところは、すごいと思いました。

私自身は「ドミノ・ピザ」については、アメリカンタイプの美味しいピザをデリバリーしてくれる店、というくらいの認識しかありませんでした。でも、今回の「ドミノ・ピザ」のジャッジ結果や新商品などの説明をする商品開発責任者の大山さんの姿をみて、とても好感が持てました

さて、この「ドミノ・ピザ」について、非常に興味が湧いたので、一体どのような 企業なのかを調べてみると、「ドミノ・ピザ」は、実は今までも業界では「革新的な企業」として有名であることがわかりました。

1. ドミノ・ピザ(ワールドワイド)

まず、「ドミノ・ピザ」は米国からスタートした企業です。ミシガン州イプシランティの学生街に1960年にオープンした「ドミニック」というピザショップがその始まりだそうです。この1店のピザショップが、今では世界90カ国に2万店舗、売上高2兆円のグローバル企業に成長したわけです。
すごいですね。

ピザのデリバリービジネスは、当時、珍しかったこともありますが、「ドミノ・ピザ」では次の2つの基本ポリシーをフランチャイズした全店舗に守らせました。
「ハンドメイドならではの味を食卓へ届ける」
「30分を超えた場合は50セント引きにする」

そんなピザのデリバリービジネスも2007年ごろには競合他社も参入して、「ドミノ・ピザ」の成長も頭打ちになったそうです。
そして、2010年にJ.Patrick Doyle氏が新たなCEOに就任してから、企業ブランドの回復を図るべく、さらに革新的な戦略を立てました。
1. ピザの品質を改善
2. 顧客接点のデジタル化

1は「ジョブチューン」の採点にもつながるピザ品質を常に向上する姿勢ですね。
2については「IT技術」、すなわち今でいう「DX」を大幅に革新しました。毎年のように次のような新しいテクノロジーを導入して、企業やサービスの変革をしていきました。

Domino’s Trackerにより、顧客がピザの注文から焼き上がり、受け取り、配達の準備に至るまで、進捗状況を把握することができるようになりました。

Domino.comに顧客のピザプロファイルを導入することで、顧客はお気に入りの注文情報をわずか5クリック、30秒で記録できるようになり、次回の注文がスムーズになりました。(2013)

Anywareシステムにより、顧客はスマートウォッチ、X(Twitter)、Slack、スマートテレビ、Amazon、Alexa、Facebookなどからもピザの注文がいつでもどこでもできるようになりました。(2015)

Zero Clickシステムにより、プロフィール設定をしている顧客がアプリを開くと、10秒で好みのピザが注文できるサービスが始まりました。(2016)

このように、グローバルで続々とITによる投資を行った効果により、「ドミノ・ピザ」の業績は右肩上がりにのびているようです。このシステム導入後と伸び悩んでいた2007年を比べると、売上は約3倍に増加したとのことです。

「ドミノ・ピザ」の株価は2010年以降、2017年までの7年間で2000%以上も上昇し、その成長率はGAFAを大きく上回ったようです。

また、「ドミノ・ピザ」本社従業員800人のうち400人が、なんとソフトウェアとアナリティクスに従事しているそうで、「ドミノ・ピザ」のことを業界からは「Pizzaを売るテクノロジーブランド」と呼ばれているようです。


2. ドミノ・ピザ・ジャパン

さて、続いて、「ドミノ・ピザ・ジャパン」革新性についてお話ししましょう。

日本では1985年「ドミノ・ピザ」恵比寿1号店がスタートとしました。当時はワイ・ヒガコーポレーション(後にヒガインダストリーズ)がアメリカからフランチャイズ契約を取り始めました。その後、国内の「ドミノ・ピザ」の運営会社は2010年から「ドミノ・ピザ・ジャパン」と社名変更して現在に至っています。

現在の正社員は625名、アルバイトはなんと全国で23000人、1015店舗を運営しています。
売上高は790億(2023)で国内ピザチェーンではNo.1となっています。

国内の「ドミノ・ピザ・ジャパン」も順調に業績を伸ばしてきましたが、特に2017年、史上最年少の38歳でジョシュ・キリムニック氏CEOに就任してからの改革が目覚ましい効果を上げました。

特に次のような戦略が効果をあげたようです。
食材へのこだわり、特にトマトとチーズの品質強化
Lサイズのピザを1枚買うとMサイズ2枚が無料になるキャンペーン
配達エリアを20分圏内に縮小
持ち帰りなら全品半額サービス
デリバリー専用バイクの開発
ピザメニューの強化として1枚で4種類の味を楽しめるクアトロシリーズ販売
トッピングの量を4倍にしたウルトラ盛りの開始

このような成果により、2018年から国内では売上、店舗数ともに1位をキープしています。

「ドミノ・ピザ・ジャパン」、今回「ジョブチューン」で10品中9品合格という偉業を達成しましたが、実はそれなりの実力を備えた革新企業だったということです。

我が家でも早速、放映された数日後に「ドミノ・ピザ」を注文してみました。
美味しかったですよ!
ちなみに私が好きなピザは、やはりアメリカで食べた時の味がして懐かしい「ペパロニ&ソーセージ」(タイトル写真)好きです。

それでは。

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