NYSE FANG+は完全なインデックスファンドではありません。今良い個別株ハッピーセットという感覚で。価格水準の推定は困難。かなり運だよりです・・・
FANG+とは
FANG+インデックスとは、高い知名度を誇るテクノロジー企業、テクノロジー対応サービス小売業を組み合わせた株価指数です。
パフォーマンス
成績は6年間で
約3.81倍(17~23年) 平均利回り約25%
程度です。
解説
「FANG」とは、主要銘柄である
フェイスブック(Facebook(Meta Platforms))
アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)
ネットフリックス(Netflix)
グーグル(Google(Alphabet))
の頭文字をつないだものです。
他に6社を組み合わせて10銘柄のセットになっています。
各銘柄は均等比率(10%)で計算されています。
高成長が期待されている銘柄の中でもさらに少ない銘柄によって構成されているため、現在(23年)まではNASDAQ100よりも高い成長率を誇ってきました。
過去には中国企業の百度(バイドゥ)とアリババ(Alibaba)も含まれていましたが、22年に組み換えが行われ、現在はアメリカ企業だけになっているようです。また、ツイッターも含まれていましたがこれも21年に除外されました。この組み換えはガバナンス委員会というところが行っているのですが、確たるルールはないようで不透明なものです。
また、ガバナンス委員会の維持費がかかっているために手数料が高く、NASDAQ100投資信託の2倍程度に設定しているようです。
要するに、FANG+は完全なインデックスファンドではなく、個別の株を組み合わせた「個別株のハッピーセット」のようなものです。定期的な銘柄の入れ替えはありますが、常に公開されているFANG+インデックスと連動しているため、回転売買は行われないことが保証されます。
中長期の投資に向いており、アクティブファンドよりも信頼性が高く、アクティブファンドとインデックスファンドの中間に位置しています。
もし、アメリカの最大手企業であるGAFAに投資したいのであれば、FANG+は小口でまとめて投資できる利点があります。ただし、NASDAQ100よりもさらに上澄みの株に限定しているため、バブルの影響をより顕著に受ける事が想定されますのでそこは注意してください。
価格水準の判断
個別株であれば、企業の純利益、産業の将来性などから将来の価格を推定することができます。
SP500など、株を数百銘柄まとめているものならばマクロな解析で経験則的な推定はある程度可能です。
しかし、FANG+はそのどちらでもなく、10銘柄をまとめているものになっているため中途半端であり、割高か割安なのかを判断する事が極めて難しくなっています。
できることは、アメリカ株が暴騰していそうだなという時は積み立てを見送り、暴落していそうな時は取崩しは控えるという主観的な判断しかできないと思います。
メリット
NASDAQ100よりも上澄みの株を10銘柄合わせたものなので成長率が高い
国内証券会社も投資信託として扱っているため、少額からFAGA株にまとめて投資できる
デメリット
株銘柄の組み換えを行っているガバナンス委員会があるため手数料が高い
ガバナンス委員会が恣意的に銘柄を選ぶため完全なインデックス・ファンドではない
NASDAQ100よりも上澄みの株を集めたもののため、バブルの影響はより顕著に受けることが予想される
個別株とインデックス・ファンドの中間的な存在のため、価格水準を考慮することが困難
次の記事では、各種インデックスの比較一覧表、具体的な投資戦略、取崩し戦略を掲載しています。
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