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稼ぎは人の為ならず

 いまマスコミを騒がせていることといえば、例の芸能プロダクションの件ですが、今までもこういうことは一部では記事にしていたのに、その時は今回の騒ぎの発端となる大御所がご健在だったため、マスコミも見て見ぬ振りと貫いていたのに、その大御所がいなくなると、ここまで大騒ぎするんだなぁとマスコミ不信に陥ります。
 ジャーナリズムの資質の低下が叫ばれて久しいですが、ここまで来ると本当にゴシップ誌と変わらないような気がしているのは私だけでしょうか?
 マスコミはテレビ局と密接な関係が多いため、スポンサー問題もあるため、記者の一存で決められないのはわかりますが、この手のひらの返しようがハンパなくすぎて。。。

さて、

ようやく朝晩だけでなく、日中も過ごしやすく秋めいてきましたね🍂
 夏の疲れを温泉などに入って少しでも過ごしやすい気候で癒したいですね♨︎
 今回の週末noteのテーマは、以前関わっていたVRS(=一般社団法人バリュー・リノベーションズ・さの)さんが、まちの再生事業として成功した事例として多くのメディアに取り上げられた「SHARE BASE つむぎや」(大阪府泉佐野市栄町5番1号、以下「つむぎや」といいます。)の出店者から寄せられた意見を踏まえて、感じたことを書かせていただきます。
 いきなり話題変えちゃいましたが、よろしくお願いします<(_ _)>


■「つむぎや」とは

 つむぎやのことを知らない人向けに簡単に概要を説明させていただきます。
 つむぎやは、大阪府泉佐野市の中心市街地にある、急行停車駅「泉佐野駅」から徒歩1分圏内にありながら、20年以上使われていなかった空き店舗を使わせていただき、大幅なリノベーションをして2021年4月にオープンした施設です。
 オープンする2年前にこの界隈を約60年ぶりに直撃する台風の影響をモロに受けて屋根瓦は吹き飛ばさるなどの大きな被害を受けた物件です。その物件は、そのまま手付かずに放置されていたこともあり、倒壊寸前の危険な物件でした。

リノベーション前の「SHARE BASE つむぎや」の外観

 通し柱が白蟻でやられていたので、リノベーション工事はかなり難航し、また想定以上に費用もかかってしまいました。

リノベーション工事中の「SHARE BASE つむぎや」

 上の写真を見ていただいたらわかりますように、倒壊しないようにジャッキアップで建物を固定しての工事のため、費用との相談をしながら工事を進めていましたが、安心して借りていただけるように必要な工事はし、今すぐにする必要のないところは手持ち資金ができてから追加工事をするというスタンスで進めました。
 しかしするべき箇所が多すぎて結局のところ、当初の予定より1.5倍以上の費用がかかってしまいました。
 足らずは、民間のクラウドファンド会社にもご協力いただきながら、当初の目標額の2倍以上の支援をいただきました。この辺のことは、VRSさんに関わってきた時のnoteに書かせていただいていますので、そちらもご覧ください。

 紆余曲折もありながら、半年間という長い工事期間で完成した物件が、つむぎやです。
 つむぎやは「人とひと 思いと想いをつなぎ、つながった人たちの幸せを分かち合う拠点」をコンセプトに2021年4月1日にグランドオープンしました。

オープン当初の頃のつむぎやの模様

 まだコロナ禍の真っ只中にオープンしたこともあり、オープン前は「うまくいくのか」などのおおかたの予想に反して、翌月に複数のメディアに取り上げられたことも功を奏し、中心市街地の再生のきっかけを作ってくれました。
 空き店舗を使ってオープンしたことだけでなく、日替わり出店という形態が珍しかったのと、自分の可能な時間で出店できるチャレンジショップとしていたので、出店者の大半が女性ビジネスオーナーさんたちでしたが、その方々が衰退したまちに彩りを添えてくれたこともあり、そのことが好評を得た要因かなと考えています。

つむぎやで開催したマルシェイベントの模様

■つむぎやに出店すると成功するという幻想

 つむぎやはチャレンジショップという形態で運営している関係上、出店される方のほぼ全員が店舗経営をしたことがないため仕方がない部分があるのですが、つむぎやに出店するとお客さんが間違いなく来るという幻想を持たれている人が多いです。立地がいいからお客さんが人が来るなら、全国各地にある駅前にある商店街は衰退することはありません。しかし現実問題として、全国各地の駅近くにある商店街ですら衰退は顕著です。
 つむぎやの契約期間を半年以上としていますが、この幻想を持って出店されている方はこの半年の期間で退店されています。多くの人が「思った以上に人通りが少ない」とか、「集客を運営者(VRS)がしてくれないから」ということを口を揃えて言われますが、よく考えてみてください!
 人通りはともかく、集客に関しては出店者がするべきことであり、それを怠っていることが集客につながっていない原因ではと思います。
 つむぎやに出店されているお店の中でも、そこを目当てで来られるお客さんもおられるわけで、つむぎやを卒業された中には、自分のお店を持たれたり、ECサイトやふるさと納税の返礼品などで売り上げを伸ばしたりと、事業を継続したりしておられます。
 前回のnoteでもお話しましたように、お金を支払う行為そのものが、消費者からの「ありがとう」なのです。その「ありがとう」に応えることがプロとして当然ではないでしょうか?

お金を稼ぐために事業をするということは「プロ意識」を持つことです!

■稼ぎは人の為ならず

 「小商い」という形態であっても、人にお金を払っていただいて商売をするのですから、「プロ」という意識は持つ必要があります。しかし「プロ」といっても寝食を惜しんで修行しろということではありません。「ありがとう」を言ってくれるお客さんの喜ぶ顔を見るために自分に何ができるかを考え、できることを実践していくことです。
 「つむぎや」のようにテナント運営をしていると、出店されている方への応援と称する勘違いで、運営側がそのお店に行って「消費」する行為がよく見られます。これには疑問を持っていまして、運営者がそのお店のファンでそこのお店で購入することは理解できますが、商品が売れ残っているから買うとか、運営側として出店者に恩を着せるために買ったりすることは大きな間違いです。
 本当に共感を呼ぶ商品を売っているのであれば、他の人に知っていただく方法を勉強することが必要ですし、共感を呼ばない商品であれば、何が原因か追及することがプロとしての心構えです。それをせずに、運営側が購入して売上が成り立っていること自体、そもそもビジネスとして成立しておらず、改善の余地があるわけです。その改善に繋げる「気づき」を運営側が奪ってはいけません。
 VRSさんが運営している「つむぎや」は出店者につなげていくよう、いろんな工夫をされています。VRSさんが「つむぎや」でやるべきことは、出店者が安心して出店できるようにサポートすることであり、出店者の商品を買うことではありません。もちろん、出店した初日は不慣れでうまくオペレーションができないことも多々ありますので、その時は応援とネガティブにならないように、商品を買って感想を言えばいいのだと思います。

施設運営者と出店者との気をつけるところの違い(©︎Pro Bono さの)

 いずれにしても、情けは人の為ならずではないですが、

「稼ぎは人の為ならず」

です。

「情けは人の為ならず」は、人に対して情けを掛けておけば,巡り巡って自分に良い報いが返ってくるという意味ですが、これをもじって、稼ぐ(商売すること)ために、お客さんが喜ぶことを想像しながら商売していると、巡り巡って自分の稼ぎにつながるという意味にしましたw

「情けは人の為ならず」は文化庁より引用

 今年の流行語大賞にエントリーできますかねw


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