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ブレーザー第10話"親と子"

ウルトラマン最新シリーズであるウルトラマンブレーザー、
タイムリーに見られず、周回遅れ状態ですが、第9話と第10話を視聴しました。

第9話:"オトノホシ"
第10話:"親と子"

本当は第9話の"オトノホシ"視聴後に感想を書きたかったのですが、書く前に第10話の"親と子"を視聴してしまい、全てそちらに持っていかれてしまいました。
順番に沿っていきたい…のですが、第10話の方をどうしても今書きたい…!!
と心が叫んでいるので、先に第10話のお話から。

ネタバレになりますので、まだご視聴になられていない方は、YouTube公式チャンネルより2023年9月29日まで無料視聴可能ですので、是非ご覧ください!

また、下記本文中に出てくる時間表示は、公式チャネルのCM入り動画の時間です。


ストーリーの軸

第10話、正直、事前予告の時点でストーリー自体は予想が出来る構成だったはず。
それでも、何故でしょう、涙が出そうになったのは。

人間の親子、そして怪獣の親子、親が子を守る、一体何が違うのか?

単純な問い掛けではあり、過去の特撮でも幾度となく題材とされてきた内容なのではないかと推測します。
うろ覚えですが、ゴジラもジュニアがいましたよね…

今回のストーリーのダブル主人公となった怪獣は、熔鉄怪獣(ようてつかいじゅう)デマーガ。
孵化した幼体(子)が親を呼ぶと、地中から派手に登場するのですが、その時の音楽はゴジラを彷彿とさせるBGM。
見た目もごつごつとした岩肌のような外見から、凶悪そうな感じを受ける…はずなのですが。
恐らく、何の前触れもなくこの登場シーンから始まったのであれば、そういう目線で観ることになったのでしょう。

でも、今回の第10話の開始は"親と子"にスポットを当てたシーンから始まりました。

ゲント隊長の子である息子ジュンがソファーに寝転がるカットから入り、ゲント隊長本人はエプロンをしながらお皿を洗っている真っ最中。
途中、ブレーザーの興味からかテレビの赤ちゃん動画に釘付けになり、泡がリビングに落ちるというハプニングもありながら、更にそこで夫婦仲の良さも醸し出し、大変円満そうなゲント隊長家。


ブレーザー界での"普通"

明日は久々の休みだし、みんなで出掛けるか?
日帰りだけどな。

第10話"親と子"ゲント隊長

息子のジュンの希望により、岩か?怪獣の卵か?とニュースになっていた発掘現場へ家族3人で出掛けることになりました。

我々怪獣が出現しない世界の人間からすると、
"何でまたそんな危ないところに?!"
という風に思いそうなところではありますが、この世界での"普通"を実際に発掘現場に行った時のシーンでリアルに再現しているな、と感じました。

それが普通

という空気感を醸し出す為に作られた台詞たち。

特に大人の言葉よりも、子供が発することにより、より自然に身近に感じさせているように感じました。

そもそも、まず前提として、怪獣の卵かもしれないのに、

本当にここでいいのか?
近くに遊園地とかサファリパークとかもあるんだぞ?

第10話"親と子"ゲント隊長

と、息子ジュンに聞いているゲント隊長。

遊園地、サファリパークと怪獣の卵発掘が同じくらいのレベル。
怪獣ではない可能性もあるから、というところもありますが、その後卵が孵化した時の反応が、あるある、な独自の雰囲気を醸し出していました。

息子ジュン:赤ちゃん生まれた可愛い!(という感じ)
→ノリは小学生のメダカとかが孵化した時、犬の赤ちゃんが生まれた時の可愛い、と同じようなイメージ
妻:本当だ、可愛い!あ、後ろに下がらなきゃ、すみません~(という感じ)
→この時点での怪獣に対しての恐怖感は恐らく0、人をかき分けて下がるので、ちょっと周囲に気を遣うけれど、落としたものを隣の人に拾ってもらった時と同じような気の遣い方のイメージ

徹底して、この周辺のシーンでブレーザー界の日常感を出しています。
ゲント隊長自身は、少し真面目な声のトーンになりつつある場面ですが、妻子とのテンションの差たるや。
妻子の方がブレーザー界日常の流れで、ゲント隊長だけが我々視聴者と同じように危機感を抱き始めている、という唯一の存在として描かれているようでした。
(でも、防衛隊隊員がいきなり怪獣の幼体に向けて発砲した時には、民間人の皆様はもう少し驚いてくれてもいいかな?とは思ったものの、恐らくここは世界感を作り込んでおり、日常だから全く動じない、防衛隊の攻撃は市民に危害を加えることはない、のが今回のブレーザー界だと推測)

個人的に一番リアルだと感じたのはゲント隊長に電話が掛かってきた時のこと。
メンバーと携帯で会話しつつ、息子ジュンにも適当に返答するシーン。(8:57)

"ママ怪獣かな?"(ジュン)
"あー、パパ怪獣、パパ怪獣"(ゲント隊長)
"適当に言わないでー!!"(ジュン)
"じゃぁママ怪獣だ"(ゲント隊長)

第10話"親と子"ゲント隊長と息子ジュン

この適当感、そして、それにムキになる息子。

ありそう。

ありそうである。

大変、リアルに感じる親子のやりとり。
父息子のやりとり、と言うべきなのか…

その後、避難する民間人のシーン。
避難を言い渡された時こそ足早に現場を立ち去っていましたが、ある程度離れたと思わしきシーンでは、避難訓練が面倒だ~と言いながらも一応やる子供達?と思うような足取り。
見事に危機感を下げにきてくれています。
小走りの人は一人もいない。


さて、そんな人間の"親と子"の日常感を出した後、更にミサイルとアースガロンが上空を高速で通過…したにも関わらず、全く民間人は気にしていないのでは?と思うような、ゲント隊長のみアップで真剣な顔で振り返るカットが続きます。(13:46)

その後、怪獣、ここではジュンが言っていたママ怪獣が幼体(子)の元へ到着。(13:53)
そして、ミサイルが飛んでくるのを察知したような素振りがあり、特撮対象の大型怪獣にも関わらず、かなり早い動きで子を守る態勢を取ります。(14:01~14:06)
特撮特有のゆっくりな動きとは違い、膝(?)をついてからの動きがかなり早く感じた為、観る側になりふり構わない必死さが伝わってくるように感じました。


アースガロン搭乗者達の対比

そこへアースガロンが現着。(14:30)
今回はテルアキ副隊長とヤスノブのタッグが搭乗。

その表情の差が、私は大事だと感じました。
前方に座っているヤスノブは、通常運転、所謂怪獣を退治する、やってやるぞ!という状態。
一方、後方に座っているテルアキ副隊長の顔、そして攻撃開始命令を出す際のためらいの間は、明らかに何か思うところがある、という状態でした。

搭乗しているメンバー2人をヤスノブと同じような心持ちにしてしまっても良かった状況かもしれませんが、その前のシーンでゲント隊長と地球防衛隊日本支部 中央指揮所の参謀長からの指令が食い違ったことに違和感を感じたこともあったのでしょう。
腑に落ちない、何やら考え込みつつも命令を出すテルアキ副隊長。

この2人が同乗する、そしてその顔の対比が何度かされる、きっとこの時、視聴者はテルアキ副隊長と同じように"何か"を考える間を貰ったのではないでしょうか。
(それにしても、こんなとんでもない火力の遠隔ミサイル攻撃を民間人がまだ付近にいそうなのに実施する、ということは、それだけ性能が良い…という理解で良いのでしょうか?)

ゲント隊長の"施設課のヒルマです"に気が付いた時の、テルアキ副隊長!!
ちょっとわざとらしいくらい、でもちょっと不器用なテルアキ副隊長の性格が全面に出ているような可愛らしいコミカルな演技、からのこの神妙な面持ち。
このギャップがあって、更に深く考えるきっかけとなったのかもしれません。

それを引き立てる程に、メカニック魂一直線なヤスノブのテンションも重要だったように感じました。
背後に座るテルアキ副隊長の表情は分からない、自分は自分が製作した愛すべきアースガロンと共に出撃し、今回も全力を尽くす、というこの立ち位置。


ブレーザーの目

ママ怪獣と子怪獣が攻撃を受け続ける中、ゲント隊長の左目が青くなり…ここではブレーザーの目と勝手に呼ばせて頂きます。
ブレーザーの目は遠方のものであっても拡大、透視する能力もあるようで、ママ怪獣の手の内で守られているものの、かなり被害を受けているであろう子怪獣がいることを見抜きます。

ここで、ブレーザーは、出現する!との意思表示。
ゲント隊長の左手首にブレーザーブレスが出現します。(15:41)

そこから、少々家族間でのボケつっこみのシーンが挟まれ、少し張り詰めかけていた視聴者の心をほぐしてくれたように感じました。(15:46)

やっつけなきゃダメなの?

そして、確信となるシーンがやってきます。
17:32に息子ジュンが口を開きます。

何かちがくない?
あの怪獣、やっつけなきゃダメかな?
分かってる、皆を守るのが防衛隊の仕事でしょ?
それは分かってる。
でも怪獣だって同じだよね?
赤ちゃんを守りたいだけだよね?
それは悪いことなの?

第10話"親と子"息子ジュン


20:31ここで、ゲント隊長の決意と共にBGMがカットイン。
いよいよ始まる、そんなストリングスの音。
聴き慣れたメロディー。

そして、ちょっと親し気なブレーザーに対するゲント隊長の声掛け。


ブレーザー出現

大きな背中で何かを語るかのように、ブレーザーの背中の大映し。
そして少し体勢を整えつつ飛び上がり、水平飛行から下降するのを左横アングルでカメラが追うようなシーン。
そしてブレーザーはママ怪獣のところへ現着。

22:05のところで、一瞬このタイミングでCM?!と思うようなカットが入り、驚きました。(一度間違えて早回ししかけました)
唐突に、前回手に入れた虹の新技用ストーンをブレーザーブレスに挿入するシーンでした。
実際にはママ怪獣からの攻撃を防ぐことが出来そうな技を選んだ、ということだとは思うのですが、このシーンだけはYouTubeで見逃し視聴している人達には分かり辛いシーンになっているかもしれません。
(チャンネル側が、実際のお話の間に動画の一部として広告を挟んでいる為)

レインボー光輪発動後、そこからの冷凍攻撃への切り替えは相変わらず何でもありのブレーザーさんだな、と思って楽しく拝見したのですが、その直後、そのシーンはやってきました。

ゲント隊長とブレーザー

ブレーザー、恐らくゲント隊長側がママ怪獣にとどめを刺そうとしたところ、ブレーザーが左手でブレーザー実体を攻撃。

顔面パンチを数発したかと思えば、左目から伸びる、あの特徴的な青色の結晶のようなパーツをぐいぐい掴んでみたり、顔面を押し戻してみたりと、かなり力技。
これがブレーザー本体側の行動であれば第1話時の野性味溢れる感じが全面的に押し出されているなと感じるのですが、逆に今回の話の流れ上、ゲント隊長がこの力技をやっている可能性もある。
その間中、体に走る赤と青のラインに雷のようなエフェクト。
これはどういう状態なのか…と何回か見直して少々混乱。

と申しますのも、ブレーザーの目の出現、ブレーザーブレスの出現、はゲント隊長の左半身に集中しているので、ブレーザー本体は現状ゲント隊長の左半身に居候中の状態なのかもしれない、と予想していました。
となると、止めに入った左手の攻撃は、ブレーザー本体ではありますが、ゲント隊長の意識よりもブレーザー本体の意識の方がしっかりくるのでは…?と。
寧ろ初見、本シーンの衝撃で変身前のヒルマ親子の会話をすっかり忘れてしまった私は、完全にこの左手の意識はブレーザー本体の方だと思っていたのです。
一人二役時の演技も、"おろ?"、"え?"みたいな反応は人間的(ゲント隊長)に感じ、自身を攻撃する際に巻き舌が強くなる発声となる感じは、ブレーザー本体側の声だと無意識に感じていたようです。


どちらの意識だったのか?
ブレーザーブレスにストーンを入れて攻撃を実施しようとしたのは明らかにゲント隊長。
でも、その後の光の槍はストーンなし、第1話から使用されているブレーザー本体特有の攻撃。

ストーンを入れたものの、そこにゲント隊長の意識があったかは分かりません。
第8話でニジカガチのストーンを手に入れ使用した時と違い、ゲント隊長本人の声が入っている訳ではなかったから。
となると、怪獣を見て反射的に排除する、という本能的なものに支配されていた意識なしゲント隊長の行動を、ブレーザー本体側が何かしらの要因で強めに覚醒して止めに入った、という方向だと個人的にはしっくりくるかもしれません。

怪獣を排除するだけならば、ブレーザーがわざわざ透視で子怪獣を見る必要はないはず…(1匹残らず…!!というポリシーなら別ですが…)
それか、冒頭のテレビ番組で人間の赤ちゃんを見て、何かを学習したのか…

第1話で感じた、野性的な、原始的な、そして何か神聖な感じ。
荒っぽいけれど、何かしらの根底にある大きな存在、それがブレーザーだと今は感じているので、ここからどうなるのか気になります。
学習によって、急激に地球(日本人)に適用しコミュニケーションが可能になるのか…?


さて、少し脱線しましたが、話を戻します。

このシーン、2つの意識体を一人で演じられているスーツアクターの方に私は拍手を送りたい…!
恐らく今後の展開を見守る中でも、この掛け合いは視聴者にとって大きかったはず。

ブレーザー自体の存在、そして、ゲント隊長との意思疎通方法。
恐らく、今後全貌が明らかになっていくと共に、このシーンを見直すことになるのではないかと今から感じています。

この一人二役状態は23:15~24:03の1分弱、他のシーンも挟みつつ描かれています。
個人的には、意図的に長く取られているように感じました。
台詞が日本語で付けられそうなくらいコミカルなところもあり、楽しむ要素であったかとも思います。
重要なシーン、でもコミカルさも忘れない、というこの絶妙な匙加減が私を更に惹き付けていそうです。


肺活量高めのブレーザー

その後、ミサイル攻撃に気が付き、立ち上がったブレーザー。
左目の周辺パーツから水色の炎のような光が。
そしてブレーザーの口元にも光が。
第1話の巻き舌の威嚇とはまた違った発声が開始され、体中の赤と青のラインが揺らぐような色変化。
真っ直ぐ力強い発声にて、衝撃波を生み出したのか、着弾する前にミサイルは空中にて爆発。

その次のシーンが印象的でした。

何とブレーザーの立ち位置少し後方地面から、ブレーザー諸共空を見上げるシーン。(24:21)

爆炎と煙が晴れ、覗くいつもの青空と雲。

ブレーザーが見ている視点で一緒に見ている、という気持ちになりました。
こんなに大きなウルトラマンという種族でも、こうやって空を、宇宙を見上げるのだな…と。
大空、そしてその続きである宇宙好きの私としては、何とも嬉しいシーンとなりました。


敵か味方か?

いつもの青空…でも、私の心中は穏やかではありません。
続いての地球防衛隊日本支部 中央指揮所の参謀長が映ったシーン。

ウルトラマンブレーザーも所詮は怪獣同等だったか

という認識でもされたら大変、と次の台詞を固唾を飲んで見守りました。
でも、参謀長の台詞はなく、参謀長は何やら画面ににじり寄り動向を見守る姿勢。

ここで、

あ、これは…

と一種の安堵感。

あれだけ早々からバンバン攻撃する手を緩めないシーンが続き、この人は恐らく、命令は絶対!怪獣は排除!という怖めのタイプなのではないかとビクビクしていたのですが、どうも違うようだ、と。

ここで何か一言でも言葉を発すると、どうも思考が浅いという印象を与えかねないと感じたので、ここで何も言わなかった、見守った、というのは、次に取るべき最善の手段を見極めるという能力の高さを表現したのだと予想しました。

ゲント隊長でもそういうシーンがありますが、リーダーという立ち位置の人がそういった言動をする、示すことによって周囲に与える安心感というのもあるようです。

25:02からは、いつもの光の槍のようなものが出現すると共に、何とピアノアレンジでオープニング曲、僕らのスペクトラ、がカットイン。
槍が黄色、いえ金色の糸のよう、まるで風の谷のナウシカに出てくる王蟲の触手のように広がり、ママ怪獣を包んでいきます。
子怪獣も、その光景を見上げながら、嬉しそう(テンション高め)に体を揺らし、ママ怪獣の手に包まれます。
2体は目を閉じ、恐らくこの優しい光の感じだと、冬眠のようにゆっくりと安らかな眠りについたようで、そのまま光の繭となり地中へ潜っていきました。
きっとデマーガ親子が幸せに暮らせる時代まで、ゆっくり眠るのだろうな…とふと考えていました。

ピアノアレンジも相まって、
子怪獣が目を閉じた時には、つい涙が出そうになりました。

これはどうしても人間目線で、当の怪獣たちはどう感じているのかは全く別の話だと分かってはいるものの、生まれて直ぐからよく分からない生き物(人間)に散々ひどい目にあい、親と出会えたもののその後もとんでもない状況続き。
世界は何て恐ろしいところなのだろう?!と考える間もなく恐怖の連続であったであろうところ、やっと親子一緒に安全に眠れるのだ、と思うと涙が出そうになります。

きっと、怪獣ではないにしろ、この地球上でも同様のことが別の形で起こっているのではないか、と思うと、更に心がきゅっと締め付けられるようです。
無知とは時に、人間の心を保ってくれているのかもしれません。

そして、恐らくここで光の繭を作ったのは、ゲント隊長とブレーザーの両人が何かしらの方法で合意したうえでの行動だったと考えています。

現在はブレーザーの精神体みたいなものが弱っていて、本人の姿が実体となっても完全にその主導権を握ることが出来ないのかもしれませんね…
それでつい、まだブレーザー、もしくはウルトラマンの実体に慣れておらず、無意識で本能(危険回避?排除?)に流されてしまうゲント隊長、という状況が見えないところで発生しているのかもしれません。

今後のストーリーで出てくる場面として、ブレーザーとゲント隊長が直接日本語でやりとりをする、というものが予想されます。
その場面はブレーザーが置かれた状況やゲント隊長の変身時の状況を、正確に視聴者に伝えるには最適なのかもしれませんが、現在のブレーザー変身時を見ていると、敢えてブレーザーに日本語を話させる必要はないとも感じます。
寧ろ、ウルトラマンの中でも古代の言葉を使うウルトラマンで誰も分からない、だがゲント隊長には何となく心が伝わる、もしくは言葉では返さないが他の行動でYESかNOかだけは分かる、という最後まで想像の余地を残して欲しいとの私個人の希望も見え隠れ…


最後のおまけ

さて、デマーガ親子が光の繭で地中へ潜っていく姿を見て、少々しんみりしてしまいましたが、この後も少しおまけがあります。
先ずは怪獣とブレーザーの成り行きを見守った参謀長。

終わったか、まぁ良い(少し頷き)
でも、まだ楽観はできない
今後の行動次第だな

とでも内心思っていらっしゃるかのような演技。
一瞬の口元の笑み、そして微かに頷いてから立ち去るその姿。

1つ1つのシーンで、多くのことを想像させられます。

俳優陣の演技力あってこそ…


続いては、妻子を先に避難させ、これまで姿が見えなかった夫兼父としてのゲント隊長。

妻子の無事を確認し、言葉を掛ける。
すると息子ジュンが、今日のブレーザーの行動が今までで一番良かった、と笑顔で語る。
不意を突かれたような言葉に一瞬驚くゲント隊長、でもその後まるで息子が父を思って言ってくれているように捉え、少し照れ笑いのような表情に。

今回のブレーザー登場シーンでは、敢えての背中の大映し。

これは、ゲント隊長の意識があったかどうかは別として、"父の大きな背中"を重ねていたのだと思いました。
その大きな背中を好意的に受け止めた息子。

その後はBGMの後ろでちょっと調子に乗って、ブレーザーのどこが格好良かったのかを聞き出そうとする姿も、何だか若い父、という感じがして親近感がわきました。

最後は完全に"親と子"として締めくくられた第10話。


最後に

怪獣だって親子の絆がある!人間の都合でそれを無理矢理破壊するだなんて!!と、ありきたりなストーリーになりそうなところ、様々な要素を混ぜ合わせることによって、印象的な回となった今回。

個人的には、変身後のブレーザーの意識とゲント隊長の意識がどう共存しているのかが、今まで以上に気になる回ともなりました。

ブレーザーの体の赤と青の模様、これに何かしらのエフェクトが掛かる時にはブレーザー本体側の意識が覚醒している時かな?と予想しています。
前方から見ると、この赤と青の模様が左半身に集中しているので、ゲント隊長の左半身への影響力が強いのかな?と想像が膨らみます。
ただ、そうなるヤスノブが持つ野菜ジュースのコップをゲント隊長が手で取るシーンは、左手で取っている気がする…と考えると少々悩みどころです。
それかブレーザーも右利きだったのか….

そして改めて見直すと、BGMも良い仕事をしています。
個人的にかなり好みの曲が多いのかもしれません。
特に妻子を残して変身すると決意した時に挿入された曲。
不安から希望へ向かっていく、何かを決意する、そんな印象を受ける曲です。

ストーリーと音楽の親和性。
今後のブレーザーの展開も期待が膨らみます。





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