トッドのポーランド観

エマニュエル・トッドが最近になるまで気付いていなかったというのが意外(本当は知っていたのでは)。

トッド 最近になって私自身が気づき始めたことがあります。アメリカについてよく私は話をするんですけれども、アメリカ以外にも「ロシア・フォビア(ロシア嫌い)」に動かされている自立した地域圏というものがある、という点なんです。

池上 それはどこですか?

トッド バルト3国、ウクライナ、ポーランドなんです。これらの国々はですね、ひじょうに「ロシアへの恨み」というものを持っている。必ずしもその恨みは明確なものではないんですけれども、そういったもので形作られている地域圏があるわけですね。

{W}hen we decided in 1999 to bring in Poland…[t]he Russian were very worried-not so much because NATO was hostile at the time but because they knew that Poland was. Poland has a long history of hostility toward Russia…. Poland is, if anything, at this point in time, a potential catalyst for war with Russia.

👆の18分過ぎ

👆Benjamin Abelowの"How the West Brought War to Ukraine"に引用されている箇所だが、ポーランド人の対ロシア感情は韓国人の対日感情と似ていて、理性ではコントロールできない敵意・憎悪があるように見える。こういった感情は一般化・モデル化しにくいので学者は軽視しがちだが、現実の国際政治には無視できない影響力を及ぼしている。

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