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東京2020オリンピックのおもてなし

東京2020五輪閉会式に見た「和敬清寂・自他共栄」


約一年前の東京2020五輪閉会式典で
参加国の国旗が繋がり一つの円と成り、
その内側にサポートスタッフ?≒ダンサー?
の人たちで輪になっていた姿を見て私感で書きます。

この各国の国旗の輪は、
世界中の国々が一つに繋がり平和な社会を作る意、
内側の輪は、アスリート達と世界平和のサポートをす
「日本人の和の心」の意を持ち
そして世界中の国やアスリート達を
「おもてなし」する心を表現している。
と私見ながら感じ取っております。

コロナ禍の真只中での開催の賛否両論の中、
私たち日本人に色々と教えや学び多い東京オリンピック
ではなかったかと私見ながら受止めました。

また、国境を越えた選手や関係者同士が互いに
敬意表現=リスペクトする姿は日本の心【和敬清寂
と【自他共栄】のの大切さを現わしている、と思います。

📖和敬清寂の解説

「和」
お互いに心を開いて心を通わせ親しくすること。
そして、その先には平和な心と環境がある
ということを表しています。
私見ですが、和は、「話」と解し、
互いを生かす会話をすること、
また「環」と解し、「環」は「輪」に変化し、
「輪」から人と人との強い絆が生まれる、と解します。
※和=和合、調和、和楽の意味。
中でも和楽はお互いに楽しもうという心とも解せます。

「敬」=リスペクト
お互いに、お互いを敬い合う意。アスリート達や
世界の国々の年長者も目上の人や家族、友逹
皆が夫々に尊重し合うことで、人間関係を円満にし、
大切にすることが出来ると言うこと、と解します。
※敬=他を敬い、愛する心。愛しむ心。慈しむ心。

「清」
リアルに目に見えるものに限らず、
心も一点の濁りがない清らかな状態。
澱みや曇りのない目と心眼で
人や事と相対することで、
本当の姿や物事の本質が見える。
清=清潔、清廉、清楚の義。
自分や周り人々の心に濁りが無く
澄み切った清らかである、との意。

「寂」
どのような時や状況にも動じない不動心を表す。
どんな時にも、変わらない平常心を持つことで、
ゆとり(余裕)を持ち相対することが出来る。

寂=寂び、寂静、閑寂の意。
要らないものを捨て去ることで生まれる。
※茶道で、前の二文字【和敬】は茶事での、
主人と客人の相互の心得や心構えを意味し、
後の【清寂】は茶器、茶室、茶庭即ち、
設えや演出、環境に関る心得を表しています。

私見ですが、この後の【静寂】の心は、
特に亭主(茶を点てる人)の心構えにも当て嵌まり、
大切に点てた一服を頂く側(客)の心得にも
忘れてはならないことであると思います。

📖自他共栄の解説

勝者は勝って奢らず、負けた相手の気持ちを察し。
その相手に、先ず礼を尽くし敬意を表すこと。
勝負の舞台では礼節を怠らないこと。

人付き合いでも互いに信頼し、助け合うことができれば、
自分も世の中の人も共に栄えることができます。
そうした精神を柔道(スポーツ)で養い、自他の心身共に栄える
世の中を作ろうというのが「自他共栄」の意味です。

自他共栄 (講道館ホームページより転載)
http://kodokanjudoinstitute.org/doctrine/word/jita-kyoei/

社会を成し、団体生活を営んでいる以上、
その団体・社会を組織している各成員が、
その他の成員と相互に融和協調して、
共に生き栄えることほど大切なるはあるまい。

各成員がことごとく相互に融和協調しておれば、
おのれのはたらきがおのれ自身の益となるのみならず、
他をもまた同時に利し、共々幸福を得るは明らかであり、
他の活動がその人自身のためばかりでなく、
おのれを始めその他の一般の繁栄を増すは勿論の
かような次第で、その融和協調の大原則は、
つまり自他共栄ということに帰する。

ただただ他のためにつくせといっても、
その尽さねばならぬ理由をいずこに求めるのであるか。
また自己の便のみをはかろうとすれば、
たちまち他と衝突するは必然のことで、
かえってそのために大なる不便をまねくにきまっている。
かく、自分をいたずらに捨てることも人情にそむき、また理由もなく、
おのれの我儘勝手ばかりを主張すれば、
他の反対によってそれが妨げられるばかりでなく、
ついには自己の破滅に陥ることになる。

こう考えてくると、
どうしても人が人として社会生活を全うし、
存続発展していくには、自他共栄の主義以外にはあるべきでない。
早い話が、ここに三人旅する場合に、一人は山といい
、一人は海を好み、一人は休息していたいといい張ったら、
三人がわかれわかれにならなければならぬ。

共に連れだって旅する益を始めから望んだものとすれば、
互いに譲りあって、比較的皆が満足し得る
一致点を択んで行くよりほかしかたがない。

およそ人の世、細大多少すべての関係はこの通りである。
(略)他を認めず自らの言分ばかりで争うならば、
自他共倒れとなって、社会全体の不利・害禍これより大なるはない。

(略)
国民の実際生活を見ると随分精力を徒費しているように思われる。
またたとい有効に活用していると見られるものでも、さらに、よりよく、
最善に到らしむるべき余地が無いとは決していえない。

つまらぬ抗争をやめて、自他共栄の原則により、
あらゆる精力を最善に活用するようになれば、
その結果、国家の実力は現在よりも数層倍にのぼるであろう。
しかして、そのために文化も著しく進み、富強も加わることになる。
また、自他共栄を主義とすれば、国際の関係もさらに円満になり、
人類全体の福祉も増進することと確信する。

かようなわけで、一切の教訓・主張を包含して、
動すべからざる真理に本づいている精力善用・自他共栄の旗を掲げ、
天下すべての人々と共に邁進していこうとするのが我らの主張である。
※以上転載終わり

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