陰陽論

【陰陽論】1. はじめに

 陰陽論は古典医学の根幹を為す理論です。また医学だけでなく、東洋哲学に一貫して流れる最も重要な理論といえるでしょう。この陰陽論はあらゆる事象を限りなく抽象化していくことで陰と陽に落とし込み、万物の法則を解き明かしています。そのため、医学や政治にとどまらず、処世術、人生訓、精神論、成功論等にも応用できます。

 このように、陰陽論が無限の応用性をもつのは、抽象度が高いことによってもたらされていますが、抽象度が高いが故に、非常に理解しずらいという問題も持ち合わせています。

 よって本書では、その難解な陰陽の基本を初心者が理解しやすいようにできるだけかみ砕いて、実際の皆さんの日常生活の様々な事象に置き換えて、腑に落ちるように解説していこうと思います。

 全体的には哲学書のような内容になっていますが、きっと皆さんのこれからの臨床において、また人生を歩んでいく過程において、大きく役立つものになると思っています。


>2. 易経とは (1)

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著者/山口誓己

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