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山王工業に挑むにあたって

何か難しいことにチャレンジする時って、どんな気持ちで臨めばいいのでしょうか?

「思い切ってやってみます」

「とりあえず全力でやってみます」


このようなセリフを言って取り掛かることが多いのではないかと思います。

実際私はよく言ってたりします。

ただ自分自身の経験から、こういうセリフを言う時の根底は「どうせうまくいかないだろう」「失敗したっていいか」など自分自身を低く見積もっていたりするものです。


最初からうまくかない前提で臨んでしまっていることが多いのです。

メンタルの勉強をして、この考え方は非常にもったいないなと思うようになりました。

ではどういう気持ちで臨めばいいのか、どんなセリフを言えばいいのか、高校バスケ界の王者山王工業高校に挑む湘北高校から見ていこうと思います。


安西先生が選手にかけた言葉

試合前日、湘北メンバーは昨年の山王工業vs海南のビデオを見ることになります。

そこで見たものは、神奈川の王者海南大附属が圧倒されるくらいの山王工業の強さでした。

自信をなくすメンバーに対して、試合当日、安西先生はスタメンの選手達に声をかけていきます。


宮城君・・・「PGのマッチアップはウチに部がある。スピードとクイックネスなら絶対に負けない。」これにより、宮城君に自信を持たせました。

三井君・・・相手がSGだけディフェンスのスペシャリストにスタメンを変えてきた。それだけ三井寿を警戒しているということ。これにより三井君の中学MVPとしてのプライドをくすぐりました。

花道君・・・いつも通りの花道君ということの再確認。さらに「君に怖いものなどあったかね?」とさらに花道君の闘志に火を付けることを言います。

赤木君・・・(試合前の恐怖心は誰にでもある。それを逃げずに受け止め、そして乗り越えた時に初めて理想の精神状態にたどりつける。)その理想の状態にたどりつくのを安西先生は見守ってきました。なぜ、見守ることができたのか?それは湘北主将として幾多の試練を乗り越えた赤木君への信頼にあるはずです。

流川君・・・元々マイペースな流川君へは放置状態

安西先生の声掛けにより、湘北メンバーはベストの心理状態に立てることができました。

【SLUM DANK新装再編版16巻P123〜P139】


安西先生は湘北レギュラー陣に、何を求め、どんな言葉を問いかけたのか?

それは自分たち一人ひとりが、山王工業より優れているものは何か?

宮城君と三井君にはそれぞれの自分たちの武器、花道君にはいつも通りの積極的思考、赤木君にはバスケットボール選手として乗り越えてきた経験、流川君はマイペースさ。

山王工業より上回っているものを具体的に見せ、自信を取り戻させました。


挑戦する時の心得

私達にも安西先生が常にこのような声かけをしてくれたら、とてもありがたいです。

ですが現実はそうはいきません。

ほとんどの場合が自分で立て直さないといけないはずです。

自分自身や誰か他の人を励ますのに、何て声かけをすればいいのでしょうか?


劣っている部分を詰め、今より2段階進化した自分の姿とか表彰台の真ん中で光り輝く自分がいる姿をイメージすることが重要。(中略)

勝てそうになった場面でも、最後でまたどんでん返しを食らってしまうんじゃないかと、脳は負ける方に間合いを合わせてしまいます。

【〈勝負に強くなる「脳」のバイブル〉より】


全てにおいて相手が上と思ってしまったら、脳は萎縮してしまうのです。

スポーツなら総合力では相手の方が上でも、技術や戦術などで「これだけは自分の方が上」というものを見つけます。

これがうまくいくイメージとなるのです。


上回っている部分で勝負することに意識を向けます。

方針を決めたら、最後まで根気強く自分たちが決めた方針に従ってプレーする心の強さが求められているのです。


未経験のことにチャレンジするにしても


学生でも社会人でも、今までやったことのないことに挑戦しないといけない時もあります。

特に社会人で、会社の命運がかかったプロジェクトなら失敗はなかなかできないでしょう。

会社単位で行えば給料、生活がかかってきます。

自営業者、フリーランスで行うなら最悪廃業ということにもなりかねません。


そんな時に自分を支えてくれるのが、「これだったら自分は誰にも負けない」というものです。

「誰にも負けないもの」というのが、自信につながります。

その自信が平常心を作るのです。


牧:(・・・乗り越えたか・・・)

【SLUM DANK新装再編版16巻P143】

湘北のメンバーの表情を見た海南大附属の牧君は、こう呟きました。

自分たちで上回ってるものを見つけた湘北高校は、こうして山王工業に挑戦する上で最初の関門をクリアしました。



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