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0444 - 高校生と接するということ

このnoteで何度か書かせてもらっているが、地域で働く大人と未来に羽ばたく高校生が本音でトークする交流イベント『おしごとわたしごと』第3回目が開催された。

過去最高数の高校生が足を運んでくれ(この御時世らしい節度を守りつつ)賑やかな開催となった。ご参加頂いた皆さま、ありがとうございました。

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比較するのも違うかもだけど、自分が高校生の頃はスマホもネットも無い時代。

毎週月曜はジャンプの話をして、水曜になるとサンデーとマガジンの話をして。週明けには金曜ドラマの野島伸司作品(高1:高校教師、高2:人間失格、高3:未成年という大直撃世代だった)で盛り上がり、日曜夜のテレビ番組については、元気が出るテレビ派とごっつええ感じ派に分かれて盛り上がったり。音楽といえばMステ、HEY!HEY!HEY!、CDTVが大きな情報源なので、小室系やビーイング系を聴いている人が周りではすごく多かったり。

もちろん全員に当てはまることではなかったが、なんとなく「みんなが好きなもの」という言い方で間違いではないレベルで、ブームの大きな幹のようなものが決まっていた。

ネットが普及して更にスマホが1人1台持つようになり、好みの細分化が劇的に加速して「みんなが好きなもの」って言えるものはほとんど無くなった。分かりやすい例でいえば、ここ数年は「誰もが口ずさめるヒット曲」が無い。レコード大賞を獲得したりドームでコンサートするレベルの乃木坂46でも「乃木坂の曲といえば?」でファン以外の人が口ずさめることはほとんど無いように。遡ると2014年リリースの「恋するフォーチュンクッキー」あたりが誰もが認知している最後だろうか。少なくとも「だんご3兄弟」とか「ウルトラソウル」みたいに、聴けば誰もが「それ知ってる!」となるような曲は無い状況だ。

なので、現役の高校生が、何に興味を持っていて、何が好きで、何の話題で友達と盛り上がっているのか。それらを把握するのは至難のワザ。同様に、何に悩んでいて、将来をどう考えているのかも、正直こちらが予想立てて考えてもほとんど意味が無くて「直接聞かないと分からない」ことばかり。

というわけで『おしごとわたしごと』は、地域の高校生と直接交流ができる貴重な機会なので、個人的に毎回とても楽しみなイベントだ。。

毎回、入り口でとっているアンケート結果は特に。

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第3回目のスピーカーは、公務員の話が聞いてみたいという学生リクエストにお応えして、掛川市出身・元国家公務員(内閣府職員)・現掛川市副市長という適任すぎる『久保田 崇』さんにお願いした。

その効果もあってか、掛川西高、掛川東高、掛川工業、常葉菊川から計39名もの高校生が参加。先生や市の職員さんも様子を覗きに足を運んでくださり感謝です。各所のご理解お力添え本当にありがとうございます。

お話を聞く学生たちが、みな真剣な表情でメモを取りながら聴いていたのがとても印象的だった。後半では「天竜浜名湖鉄道の役員もやっているのはなぜ?」「国家試験は大変でしたか?」などなど質問のバラエティも富んでいた。

久保田さんが「公務員て、だいたい9時から5時まで勤務してるんですよ。5時と言っても朝5時までですけどね」と言った時、大人は「おいおい!そっちかよ!」で、学生たちは「えぇ、、、マジで、、、」という、反応が真逆だったのが僕の中でのハイライトだ。

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今回は、田辺エミさんという、グラフィックレコーダーの方にも足を運んで頂き、リアルタイムで久保田さんのお話をグラフィカルにまとめてくれた。かわいい絵で見やすい理解しやすいのはもちろん、何より「編集力の高さ」に驚きだ。

気が利かずで、会場の後方で描いてもらって完成形を見てもらう流れになってしまったが、またの機会があった際は、参加者の視界に入る位置で「パフォーマンス」として見てもらえると、きっと楽しさが増すはず。

それにしてもすごい。ひたすらすごい。コレを見れば参加できなかった方も「どんなことが語られたか」把握できるし。

素敵なグラフィックレコードありがとうございます。

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イベント終了後、なかなか帰らない3人の高校生と話していたら「運営やりたいです」と突然の挙手が。

「同世代の前で話してみたいです」「他の学校の人と仲良くなりたいです」「学校の中で友達にアンケート取ったりできますよ」などなど、理由はいくつかあるみたいだが、運営メンバーとして現役世代が加わってくれるなんて、こんなに心強くて嬉しいことはない。

高校生について、大人が気付けないこと・思い込んでいること・勘違いしていることも多々あると思うので、ぜひいろいろ教えてもらいたい。

「もっとこうすれば良かったな」「こうすればいいな」という細かな反省点は多々あるけど、第3回目にして『おしごとわたしごと』が次に進むべきターニングポイントを迎えたような心持ちだ。ユニコーンでいうと『服部』、P-MODELでいうと『ポプリ』のような、続けていくために変化するタイミングではないかと。

写真は、イベント終了後に食べた、掛川で発掘できる黄金こと「十八番」の玉子チャーハン。

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