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オーストラリアで身土不二。ヌーベルキュイジーヌで骨粗鬆症に強くなる。


骨転移ならカルシウム食べないと

乳がん再発→骨転移。どうやら、病気になる前から私は骨粗鬆症だったらしい。骨粗鬆症で骨密度が低いと骨転移が一気に広がるようで、最初の術後からずっとビタミンDとカルシウムのサプリを飲んでました。

それでもって、オーストラリアは乳製品が激うまなのでした。大好きなチーズ、クリーム、バターと、ビタミンDが必要だっていうのでビタミンB12豊富なベジマイトトーストを5年間楽しくいただいてきたのでした。

乳製品で5年後再発…それじゃ、何を食べたらいいんだろう?!

案の定、というか、癌罹患率が世界第一位のオーストラリアでもあります。普通に再発いたしました。根拠はないのですが、乳製品たくさん食べていてなったので、乳製品は基本やめよう、ということに自分のなかで結論しました。

ホリスティックな癌へのアプローチをする町医者、ドクターボーデの食事指導をうける

ビレッジで癌が再発し、家主のデイブクラークが私のために手紙をかいて紹介してくれたお医者様がボーデ先生です。米国で医療関係者が食養の観点から癌にアプローチする学会があるのですが、そこにでかける勉強家です。最新の学会プレゼンからコピーをもらい、勉強するように、と、初日には1時間以上のレクチャーと600ページ相当ほどの資料をいただきました。

(もらった時点で読む力は…あまりなかったけど、体調回復してきて、少しずつかじってます)


で、何を食べたらいいのか

ボーデ先生は血液検査の結果からビタミンDのブーストをかける超濃縮Dを処方してくれました。カルシウムは青菜、フムス、小さな魚を食べるように、といいます。

フムスは地中海料理の一種で、ひよこ豆とタヒーニ(ゴマペースト)をペーストにしたディップです。オーストラリアではどのスーパーにも売っていて入手は楽、でも家で作るとカルシウム摂取量は20%ぐらいあがるようです。

ひよこ豆ってカルシウム豊富だったんですね。昔から好きでたまにサラダやカレーで食べてました。でも男性好みの料理にする努力ができてなくて、たまーに無性に食べたくなって一人でボールいっぱいのサラダを冷蔵庫に作り置きして食べてたのを思い出します。

男性と同居されてる女性の皆さん。ひよこ豆を男性も好きな料理にする研究をあえてして、常連メニューにしちゃうことをお勧めします。彼も好きだったら自分もしょっちゅう食べられる。そうして、将来の骨粗鬆症と、ならないほうがいいけど、私みたいな骨転移しちゃったとしても、負けない強い体をつくっておきましょう

日本であれば煮干しダシや魚や高野豆腐という生活ができるかもしれないですが、オーストラリアでは、ひよこ豆がよさそうです。

ナバホ族のスーパーカルシウムフードは「ジュニパーアッシュ」

ここからちょっとスピな話になります。そしてちょっと夢の話です。あくまで個人的な覚書となります。

数年前ミッションで会ったサイキックな人に、「あなたの前世にはナバホ族だったことがある」といわれました。

最近Youtubeでナバホ関連のビデオがあがってくるようになって、見ると、確かにナバホの人たちの外見なのですが、自分の親戚かと思うような妙な親しみがあります。

そうやってビデオを見てるうちに「ブルーコーンマッシュ」と「ジュニパーアッシュ」の話がでてきました。

そもそも伝統的に毎日のように食べられていたブルーコーンマッシュ。当初入植者たちは「砂を食べてる」といって禁止したらしいのです。それを、ある時、研究者が成分分析したところ実はめちゃくちゃ体に良いということがわかってリバイバルしたそうです。特にブルーコーンマッシュに混ぜられるジュニパーアッシュのカルシウム含有量がすごいらしいのです。

そういえば、ナバホ一族で骨粗鬆症がほとんどいないという事実も照らし出されました。

なんだか導かれるようにして地球の反対側の、スピリチュアルな私の血筋…かもしれない…ナバホの、スーパーカルシウム食品に出会うことができました。

オーストラリアの身土不二、タッカーフード

そんな感慨もありつつも、ふと見回しても、南オーストラリアにはブルーコーンマッシュやジュニパーアッシュは輸入されてないようです。そもそもアデレードで北米インディアンに会ったことはありません。スウェットロッジや、モダンシャーマンなどで文化を踏襲してる人たちはいるけど、日常食品までは持ち込んでないのでしょう。

カルダモンなどマニアックなスパイスを置いてるお店に行ってみても聴いたことないとのこと。

ナバホでは、家のまわりにジュニパーがわんさか生えてるので、柔らかそうな枝を取ってきて裏庭で焼いて各家庭で作るものなのだそうです。でも北米のジュニパーは南豪では育ちません。

ううーん。輸出してる会社もみつけましたけど。

そうして、自分が現在住まわせてもらっているこの土地を何万年も守ってきたあの人たちは、何を食べてカルシウムを保ってきたのだろうという疑問がわいてきました。

身土不二の法則にしたがうなら、タッカーフード。タッカーフードとは、オーストラリア大陸の伝統食を意味します。オーストラリアのネイティブが昔から食べてきた、この土地に育つ食べ物を使った食べ物のこと。先進的な研究者や、先進的なトップシェフたちが、白い食品であふれる西洋文化に勇敢に立ち向かう、グルメと文化のアプローチで時代の先陣を切る分野です。

これこそオーストラリアの身土不二、何万年も人々を健康に保ってきた食文化です。いくつものスタートアップが普及を試みながらも、西洋文明で育った人間にはタブーとされてきた食材が含まれるため、どうしてもハードルが高いようです。

オーストラリアのネイティブフード・ガイド・アプリ

これで、ふと「ジュニパー」を調べたところ、実はオーストラリアには「ネイティブ・ジュニパー」というあだ名のある紫の果実があることがわかりました。

ですが、写真を見ると葉っぱの様子がかなり異なります。ウィキペディア日本語版で北半球のジュニパーを調べたところ、学名Myoporum insulareのネイティブジュニパーとは植物学の分類では根本的に異なっていました。

ナバホの伝統、ジュニパーアッシュは身土不二にはならないですが、いつか試してみたいし、たぶんコーンチップスの青いやつは美味しそうです。スーパーに売ってたら毎日食べちゃうでしょう。

食品としての灰の普及は、ごくごく一部のレストラン(ロンドン)ではじまっているようでした。日本でも備長炭や竹炭を使いますよね。

焦げたタンパク質はよくないというイメージがありますが、きっちり燃やして白くなった灰はものによっては非常に高い栄養価があるものがあるようです。ジュニパーアッシュはまさにその最たるもののようでした。

ロンドンのレストランではセレブの間で云々という流れで売っているようですが、皆さん裏庭のジュニパーの茂みから簡単に作れることにいつの日か気が付くといいですね。

タブー食品へのアプローチは、オーストラリアでは中国移民が漢方で食べてきたものを思い出しながら次第に根付いてきているようです。

そうして、そこには豊かな豊かなカルシウムを含む食材があふれる世界が広がっていたのでした。

リンク先のAustralian Native Foods Coではいくつかの食材を分析したPDFを見ることができます。

オーストラリアの身土不二も、お洒落なレストランと、若い世代から

この、骨転移患者による骨粗鬆症対策を食養するための覚書を書こうと思い、オーストラリアの身土不二であるタッカーフードを少し掘り下げて調べてみました。

正真正銘のオージー!というニュアンスの「True Blue Aussie」という言葉は、「江戸っ子」のように3世代めのオーストラリア人をいうと言いますが、私からみると、移民2世であってもはいります。この国で生まれ教育を受けるため、アボリジニをカストディアンと認知し、そのうえで多様な文化を尊重する21世紀のオーストラリアの価値観を持っています。白人にしか見えないオーストラリア人で著名になった人も、そうでない人も、「実はひいおばあちゃんがアボリジニだった」と家族のルーツをたどって気づくケースをよく聞き、それを知った人々は、一人残らず、自分のもっているその血筋を非常に非常に誇りに思うようです。

グーグルで「タッカーフード」を検索すると、そんな若い世代がオーストラリアの身土不二の新しい文化を担っている様子が見えてきます。商品開発するもの、マーケティングをするもの、研究者とタッグを組んで、信念のもとに仕事をしている姿があります。

セレブリティシェフがメニューを開発して紹介してます。リンク先の料理たちは、虫入りテキーラで叫び声をあげザザムシのハードルを越えられなかった私でも試してみようかなとおもえる世界が始まっていました。

Edible Harbest は、これは可愛いパッケージだけど私にはまだちょっと厳しい…かもしれない…コオロギスナックなど。実はよく行くスーパーで扱っていました。中国系セレブシェフのカイリー・ウォンは、事業主の昆虫学者、食品学者のスカイ・ブラックバーンとの出会いをこう語っています。

スカイとの出会いは革命的でした。スカイは、わたしのルーツである中国が何千年も昆虫食をしてきた伝統を見直すように促してくれて、これが新しいメニュー開発につながりました。今となっては、スカイと出会う前の、虫を見ると叫び声をあげていた過去の自分を懐かしく思い出し微笑んでいます

先鋭的なスーパーやレストランで注目を集め、タッカーフードの価値に気づいた人々が、ふと周囲を見回して、自分の裏庭でもネイティブの植物を育てることができることに気付きはじめたら。

牛や羊が放牧された緑の丘は美しいものですが、「凌辱された土地(Raped Land)」と言われているのよ、とビレッジのキャロリンが教えてくれました。ビレッジの精神は化学物質を使わずにネイティブの植生を取り戻すことでした。今のオーストラリアではネイティブ植生が絶滅に瀕し、海岸線に自生するネイティブジュニパーも、ライセンスなしでの採集は違法です。みんなが裏庭やコミュニティガーデンでこういったタッカーフードを植えて、料理して、食べて、健康になっていく、素敵な未来を夢見るのでした。





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