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開脚について~股関節とヨガの視点から考える~

どうも吉田です!今回はFreePTsalonに参加している芹澤さんからコラムをいただきました!その内容は「開脚」!そう、すでに発行部数6万部を超えている本の監修をされている先生です( ´∀`)↓

ぜひチェックしてみてください!!

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はじめまして。
今回記事を投稿した芹澤宏治と申します。


いつもはみなさんと同じく、読者として「physio365」を楽しませて頂いています。


今月は『骨盤・股関節』がテーマでの記事の募集があった為、ライターとして参加させて頂きました。


理由は「開脚」について書きたかったからです。

最初に簡単に自己紹介をさせて頂きます。


僕は、以前はパーソナルストレッチのトレーナーとして活動していました。現在は独立して「顔晴るジム」という、身体の硬い人の為のヨガスタジオを運営しています。
同時に、そこでパーソナルレッスンがメインのインストラクターとして活動しています。

これまでに述べ40000人以上の身体の硬い人をみてきました。
その結果、ある事が分かりました。

身体の硬い人はいません。いるのは、身体の硬くなる使い方をしている人だけです。才能のある人はいます。
しかし、才能のない人はいません。いるのは、良くなるやり方を知らない人だけです。身体の硬い人とは、自分にとって適切な練習が見つかっていないだけの人なんです。

実は、ヨガは、ポーズをとる事が目的ではありません。
ポーズを通じて自分の心身の状態を知る事を目的としています。
そして、得た知識を基に、自分の心身の状態をより心地よく力強くする事を目指しています。

ヨガのポーズだと、多くの人にとって馴染みがないですが、開脚であればもっと身近になります。
また、開脚は股関節や骨盤の動きを知る為にはとても適したポーズです。
開脚がスムースに出来る様になる事は、股関節周りを健やかにしてくれます。


今回は『開脚』という一つのポーズを通じて、知らなかった事を知る事で起こる変化について体験してもらえたら嬉しいです。
そして、自分を知る力を育む為のきっかけとなれば幸いです。

開脚と股関節

それでは具体的に股関節に関する知識をご紹介していきますね。
まずは股関節の位置についてです。
一般的にはこれを勘違いしている人がとても多いからです。
赤い◯で囲った部分が股関節です。
前からは比較的イメージ通りなんですけど。

横から見ると、案外後ろにありますね。


多くの人は、オレンジの線上に股関節があるとイメージしています。
何故かというと、日本語だと「股間」という言葉があるからです。
その為、「股間=股関節」と捉えてしまいがちです。
股関節が体の前面にあるイメージで使ってしまうんですね。
そうすると、「開脚=前側を開く動き」となってしまいます。

股関節は英語で言うと「hip joint」です。
「尻関節」ですね。むしろ後面のイメージです。
なので、開脚の練習などでも内股を伸ばすというよりも、お尻を動かすとか広げるというイメージで取り組んだ方が良いと思います。

とはいえ、英語で開脚は「open legs」とか「split」で表現されるみたいなので、開脚になってしまうと日本語の「股割き」と大差なくなってしまって勿体ないなあと思っております。

ちなみに、ヨガだと開脚系の動き(ポーズ)のジャンルを「hip opener」と表現します。
この表現の方が、言葉が動きを誘導してくれるので個人的にはしっくりきています。


ただ、「股関節=股間じゃないのね!」と分かっても、頭でなんとなく股関節の位置が分かっても、直感的に股関節の位置を捉えるのがこれまた難しかったりします。
大腿骨の延長戦上ではなくカギ形になって内側に入り込んでいますし。
そのクセ、膝から見るとほぼ真上。

もうやっかいですね。

そこで、僕が生徒さんに基準にしてもらっているのが「大転子」です。


大転子の『奥』が股関節になります。
大転子と、武道などで言われる「臍下丹田」を結んだラインの中間に股関節があると思うと、位置も把握しやすいし、筋肉も連携させやすいです。

このイメージによって、開脚の時に遠心性の動きによって大腿骨頭が寛骨臼から離れる動きを防いでくれます。

自然と求心性の働きが起こるので、「股関節が回る」という感覚が掴みやすくなります。

それでは、実際に体験として股関節を支点にした時の動きの感覚を掴んでみてください。


前屈が分かりやすいので、前屈を通じて体験しましょう。

まずは鼠径部に手を当てて前屈してみましょう。


これが股間を支点とした前屈です。


次に、大転子に手を当てて、そこに串が刺さった様にイメージしてください。
そこを支点にして前屈すると、股関節支点の前屈になります。

自然と股間支点よりも深い前屈になったと思います。
こういった意識一つで、知っているだけで変化するポイントは面白いですね。


股関節の位置や感覚を何となくでも掴んだら、今度は開脚の時の股関節の動きを知りましょう。
どういう動きをするのか?どんな筋肉を使うのか?機能解剖学からみてみましょう。

開脚の時の股関節の動きは、屈曲+外転+外旋ですね。

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