スクリーンショット_2019-07-01_11

介護保険とは?-2019年7月更新-

今回は「介護保険」の話。だいぶ世の中に浸透したこのワードですが、改めて整理して書きたいと思います。

介護保険、何故出来た?

この介護保険、実は2000年に誕生した制度。
誕生からもうすぐ20年経つわけですが、高齢者の介護を社会全体でカバーする仕組みで、「家族が介護に縛られることの厳しさをカバーする」ということを目的に作られていて、ある程度の効果をあげています。

ちなみにこの介護保険、年金、医療に次ぐ、「第三の社会保障制度」とも言われていて、40歳以上の国民は全員加入することになっています。

介護保険制度とは?

介護保険制度。先にも挙げた通り、介護が必要になった人がちゃんとした生活を送れるように国がサポートする制度のこと。

利用出来るのは、65歳以上で介護が必要と認定を受けた人(要介護、要支援といった介護の必要度に応じて段階分けされます)です。それに加えて、40〜64歳でも、「パーキンソン病などの国が指定する病気」で介護や支援が必要になった人も介護保険を使うことができます。

どうすれば使える?申請方法は?

介護保険を使うためには、政府に介護が必要だと認めてもらう必要があります。この申請制度...家の掃除や買い物、料理などもやって貰えるので、介護が必要でない健康な人が「家政婦」的な扱いで利用するのを避けるためですね。

ではこの介護保険の申請ですが、市町村の介護保険課や福祉科など、それっぽいところに行けば案内してもらえます。もしくは「地域包括支援センター」というところに行くのでも大丈夫。

注意点ですが、介護保険の申請をした後、結果が出るまで1ヶ月ほどかかります。
なので早めに申請しておくのが良いですね。
もしあなたが今入院していて退院日程が決まってるなら、その退院に認定が間に合うように申請したいところです(リハビリの人や、地域連携室、またはケアマネやソーシャルワーカーがいるそれっぽい部署で相談しましょう。)。

その後行政窓口に行くことになるのですが、入院していたり、外出が大変だったりで本人が申請難しいケースって実際結構多いです。この場合はご家族さんが相談に行けばおっけーです。ちなみに地域包括支援センターや居宅介護支援事業所なとにいるケアマネージャーさんなどが代行で申請することが出来るようにもなってます。
実際介護が必要な本人が申請しているのって少ない気がしますね。

詳細は厚生労働省が出してる図を載せておきます。

介護保険とは:厚生労働省


地域包括支援センターについて

ここは「介護について全般的に相談にのってくれるところ」と思えばオッケーです。

少し厄介なのですが、何故か地域によって名前が変わったりします…
東京都世田谷区なら「あんしんすこやかセンター
品川区なら「在宅支援センター」などなど。

…統一して欲しい。

まぁそう言っても仕方ないので、「地域包括支援センターは、地域によっては違う名前になってしまってるケースがある」。実際に介護が必要になっていろいろと調べるときに、そこだけ頭に入れておけたらと思います。


介護保険を使うと、どんなことが出来る?

とりあえず一通り書いていきます。

・家にヘルパーさんが来て、掃除をしてくれる
(あくまで本人が掃除出来ない場合です。家政婦的な扱いはダメです)

・お風呂に入るのを手伝ってくれる
(お風呂って、服を脱いで、バスルームに入って、湯船につかって…お風呂って実はわりと大変なんです)

・デイサービスに行ける
(お車の送迎がついているので、移動はとくに気にしないで大丈夫です。また、これに似たサービスで、「デイケア」っていうのもあります。これ、デイサービスに加えてリハビリも受けれるのですが…デイケアのリハビリはかなり適当になっているところが多く、現状効果の乏しいケースが多いです。運動がしたいなら、運動を取り入れたデイサービスの方がオススメです)

・訪問看護、訪問リハビリ、訪問診療が受けられる
(例えば床ずれがあったり、寝たきり状態で運動が必要だったり、定期的にお医者さんのチェックが必要だったりした場合に介護保険でこういったサービスが使えます)

・手すりをつけたり段差を解消したり。住宅改修が出来ます。
(国からお金がでます。20万円を上限に、かかった費用の7~9割を国が負担してくれます)

・車椅子や介護用ベッドをレンタル出来る
(レンタルなら1割負担で車椅子は月500~1000円ぐらい。介護ベッドで1000円をちょっと超えるぐらいのイメージです)

その他身の回りの世話全般や、ショートステイと呼ばれるお泊まりサービスなんかもあります。
いろんなサービスがあるので、「〇〇で悩んでる」といった形でケアマネージャーに相談してみてください。その悩みに対して良いサービスがあれば教えてくれるハズです。

介護保険の未来を考えてみる

介護保険は介護の必要なひとたちにとって本当に助かる仕組みなのですが、将来的に大丈夫なのでしょうか!?
年金は超高齢社会のせいで崩壊寸前だ、という意見もあります。介護は高齢化社会の影響をもろに受けそうですよね。

その中で、今までも少しずつ介護保険の給付が絞られてきていて、その傾向は続いていくと考えられます。
と同時に、この制度を維持していくために「介護保険の保険料が増える」ことは覚悟が必要です。

制度開始当初、国民が支払っていた保険料は月に約3000円です。
2018年には保険料の地域毎の平均は月6132円となっていました。
これからも少しずつ上がっていきそうですね。

また保険料とは別に、実際にサービスを使った時の自己負担額も上がっています。2015年から、ある程度の収入のある人の自己負担額が2割になり、2018年から、現役並みの所得のある人の負担額が3割に上がっています。

具体的には、夫婦の場合で「年金収入とその他の合計所得額」が年間346万円以上で2割、463万円以上で3割負担。一人の場合「年金収入とその他の合計所得額」が年間280万円以上340万円未満の場合は2割負担、340万円以上で3割負担となります。

ただ上がっているとは言っても、日本の医療や社会保障は他の先進国と比べて良好。アメリカの医療を受けようとしたらもっともっとお金がかかってしまいます。

と、いうことで今回の記事は
「介護保険とは?」でした!

もしこの記事がためになったなって思った人はハートマークを押していただけると嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!


あなたのためになったんだなと思い、幸せな気分でビールを飲みます!ありがとうございます。